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アロマソムリエ | ジャスミンの香りと効能・使い方
ジャスミンは、モクセイ科ソケイ属に分類される植物で、インドをはじめとする熱帯・亜熱帯地域に広く分布しています。約300種もの品種があるといわれ、その豊かな香りはクレオパトラが愛した香りとしても知られ、古くから人々を魅了してきました。「花の王」という別名を持ち、香水の原料としても高い人気を誇ります。欧米では女性の名前として用いられることもあり、親しまれている存在です。
花は夜に開花し、香りが最も高まる朝方に収穫されます。多くの花からわずかな量の精油しか採取できないため、エッセンシャルオイルは非常に希少で高価です。1,000kgもの花びらから得られるオイルは、わずか約1Lともいわれています。
中国では、数ある品種の中でも茉莉花(マツリカ/アラビアジャスミン)が、伝統的にジャスミン茶として愛飲されています。やや青みを感じさせる爽やかな香りが特徴で、もともとは品質の落ちた茶葉を無駄なくおいしくいただくため、花の香りを移して飲んだことが始まりといわれています。
近年では、丈夫で育てやすいことから、日本でも庭先で見かけることが増えました。5月頃の夜道を歩いていると、白や黄色の花から甘く華やかな香りが漂います。
基本情報

科名:モクセイ科
学名:Jasminum officinale
抽出部位:花
抽出方法:溶剤抽出法
主要産地:インド
主な芳香成分:酢酸ベンジル、ファルネソール、ゲラニオール、ジャスモンなど
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:強
ジャスミンの香りの特徴
ジャスミンの香りは、「花の王」の名のとおり、非常に華やかで甘い花の香りが特徴です。濃厚で甘美な香調の中に、どこかお茶のような落ち着いたアンダートーンも感じられます。
200種類以上ともいわれる多くの成分から構成された香りは、複雑で多様性に富み、繊細で奥行きのある芳香を生み出します。その中には、わずかに動物的(アニマリック)なニュアンスも含まれており、ムスク(じゃこう)にも似たエキゾチックで甘美な印象を与えます。
濃厚でありながら心を惹きつけるその香りは、一度知ると心を惹きつける魅力があり、他の花にはない個性を感じさせます。また、自信を取り戻させてくれるような甘美な花の香りとしても知られ、心強い味方ともいわれています。
ジャスミンの持つ機能
ゆらぎに寄り添う
ストレスを抱えた心をやさしく解きほぐし、バランスを整えてくれる香りです。幸福感や高揚感をもたらすともいわれ、気分を落ち着かせながら前向きな気持ちを思い出させてくれます。疲れて積極性を失っているときや、悲観的になっているときにも、自信や意欲をそっと呼び戻します。
また、女性の心と身体に寄り添い、ホルモンバランスを整える働きがあるともいわれています。月のリズムの影響でゆらぎを感じやすいときにも、つらさをやわらげるサポートをしてくれます。
さらにスキンケアやボディケアにも適しており、乾燥肌や敏感肌を落ち着かせ、年齢に伴う肌悩みにもアプローチします。肌に弾力とみずみずしさを与え、健やかな美しさを引き出します。
ジャスミンを使うシーンや季節

ジャスミンは空間に気品と深みを与える特別な香り。
日常を、ほんの少しドラマティックに演出してくれます。
おもてなしの香り
ブライダルシーンやパーティーでのおもてなしなど、特別なひとときを演出する場面にふさわしいアロマです。ホテルラウンジのような上質な空間づくりにも最適で、重厚感のある家具や間接照明と相性がよく、ウッド調のインテリアに奥行きを与えます。
特別なディナータイムにアロマディフューザーで香らせれば、空間全体がゆったりとした優雅な雰囲気に包まれます。
また、サロンやスパ空間では、非日常感を高める演出としても効果的です。香りそのものが「おもてなし」となり、訪れる人の記憶に残る体験をつくり出します。
優雅なリラックスタイムに
週末の夜、ひとりでゆっくり過ごす時間や、家族や友人、恋人とのひとときに。心身ともに満たされるような、穏やかな気分へと導いてくれます。
忙しさの中で自分を後回しにしてしまいがちなときこそ、ジャスミンの出番です。夜のリラックスタイムに香りを広げて深呼吸をすれば、胸の奥に溜まった緊張がゆっくりとほどけていきます。
また、大切な予定を控えた前日の夜など、ナーバスになりがちなときにもおすすめです。フラワー系ならではの包容力が、自己肯定感をそっと引き上げながら、明るく前向きな気持ちで過ごす手助けをしてくれます。
春の新生活と初夏の夜に
ジャスミンは、特に春から夏にかけてその魅力が際立つ香りです。幸福感をもたらし、ポジティブな気持ちを引き出してくれるため、新たな環境への挑戦が増える新年度にもぴったりの香りといえるでしょう。
また、もともと夜に香りを強く放つ花のため、初夏の夕暮れからナイトタイムにもよく合います。穏やかな夜の空気の中で、夜風に溶け込むような余韻を楽しめます。
湿度のある季節には香りが空間にやわらかく広がり、夏の夜にふさわしい優雅なひとときをもたらします。
相性のいいオイル
シトラス系:オレンジ、マンダリン、ベルガモット
フラワー系:ローズ、ネロリ
ウッド系:フランキンセンス、サンダルウッド、ホーウッド
ジャスミンは非常に香りが強いため、ブレンドではごく少量から試すことが大切です。1滴でも全体の印象を大きく左右するため、スポイトなどで微量を調整しながら加え、高濃度での使用は避けましょう。希少で高価な精油でもあるため、少量ずつ大切に使うことをおすすめします。
一般的に1mLあたり4,000円前後することもあり、価格が極端に安いものは希釈されている場合があります。購入時には表示を確認すると安心です。
シトラス系と合わせれば軽やかで明るい印象に、ウッド系と組み合わせれば深みと落ち着きのある香りに仕上がります。フローラル同士でブレンドする場合は、ベルガモットなどで抜け感を加えると甘さのバランスが整います。濃度に気をつければ、さまざまなオイルと調和しやすい香りです。
「ジャスミン」をブレンドした香り
S02 ハッピー
オレンジをはじめとしたフレッシュな柑橘の香りに、ジャスミンやゼラニウムのフローラルを重ねたシトラスフローラルの香り。柑橘の明るさと、幸福感をもたらすジャスミンが、名前の通り明るく元気なムードをつくり出してくれます。
原料:オレンジ, ジャスミン, タンジェリン, ゼラニウム, マンダリン, etc.
JD06 淡(AWA)
ジャスミンやイランイランの華やかさに、アクセントとしてシソが加わることで、満開の桜の景色を思わせるような趣深い香りになっています。濃厚な花々の香りを爽やかなグレープフルーツがまとめ、軽やかな春の雰囲気が感じられます。
原料:ジャスミン, イランイラン, シソ, ゼラニウム, グレープフルーツ, etc.
アロマソムリエ | ジュニパーベリーの香りと効能・使い方
ジュニパーは、北半球に広く分布する常緑低木です。生育する場所によって変種しやすく、多くの品種が存在します。香りが採られる球果(実の部分)は、秋に実がなり黒く熟すまでに2~3年かかると言われます。
ジュニパーといえば、洋酒の「ジン」の香りづけとしても有名です。高い浄化作用をもつため、中世ヨーロッパでは魔除けや疫病除けとして、ローズマリーなどのハーブとともにジュニパーの枝葉が焚かれていたという歴史があります。
現代でもそのデトックス作用を活用して、ボディトリートメントなどで使われるジュニパーベリー。香りとしてはどのような特徴があるのか、ご紹介していきます。
基本情報

科名: ヒノキ科
学名:Juniperus communis
抽出部位:果実
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要原産地: フランス、クロアチア、ブルガリア
主な芳香成分:α-ピネン、テルピネン-4-オール、リモネン
香りのタイプ: ウッド
香りの揮発性: ミドルノート
香りの印象: 中~強
ジュニパーベリーは、針葉樹ならではのすっきりとしたウッドの中に、スパイシーさやほのかな甘さを感じさせる香りです。大人の雰囲気漂う落ち着いたイメージを持っている方も多く、メンズ用の香水としても活用されています。
香りのもつ機能
身体に溜まった老廃物の排出を促すデトックス作用に優れ、「ジン」の香りづけとして使われ始めたきっかけも、ジュニパーベリーのもつ利尿作用などの薬効を期待してのことだといいます。
気持ちを前向きに持ち上げてくれるようなリフレッシュ作用もあります。爽やかな針葉樹の香りが呼吸を整え、頭の中がすっきりとし、気持ちを切り替えることができます。
使うシーンや季節

空間で演出すると、まるで薄暗い森の中を散策するような、しんとした静けさを表現できる一方で、どこか洗練されたモダンな印象もあわせ持つため、都会的でクールな世界観を演出することもできます。
針葉樹ならではのウッドの爽やかさや抗菌作用を活かして、清潔感が必要とされるパウダールームやフィットネスクラブで使用したり、日中は仕事の合間の集中力UPや、心と頭のリフレッシュに役立ち、気持ちを切り替えたりすることができます。
また、ジュニパーベリーは、濃い青や深い緑のカラーをイメージさせる香りです。ペパーミントなどの香りがキラキラとしたマリンブルーや鮮明なグリーンを表現することに対し、ジュニパーベリーのもつ青色はもっと深く、海の底や、静かな夜空をも連想させるような印象があります。
夏はペパーミントなどとブレンドし、「水」や「ガラス」などの透明感を表現したり、すっきりとした清涼感のあるハーバルウッド調のクリアーな空間づくりを。冬には、ジュニパーベリーのもつ静けさを活かして、深々とした凍てつく冬の空気感を表現するなど、香りのデザイン性を楽しむことができます。
静寂と洗練さ、清涼感と落ち着き。一見相反するような要素をあわせもち、自在に表現できるのが、ジュニパーベリーの特長です。
相性のいいオイル
シトラス系:グレープフルーツ、レモン
ウッド系:ヒノキ、ホワイトサイプレス、シダーウッド
ハーブ系:ラベンダー、マジョラム、ローズマリー
フラワー系:イランイラン
ジュニパーベリーは、メインとして使うことは少ないかもしれませんが、ブレンドに少量加えるだけで香り全体が引き締まり、アダルトでエッジの効いた雰囲気が出せ、香りに独特な個性をもたせることができます。芯のある力強い香りなので、香りのアクセントとして少量から使うのがおすすめです。
「ジュニパーベリー」をブレンドした香り
D18 トラストネイビー
アクセントとしてジュニパーベリーをブレンド。木々の深い香りの中にスパイシーさを感じる、落ち着いた印象をもたらす香りです。
原料:ヒノキ、フランキンセンス、パチュリ、ジュニパー、ブルーサイプレス etc.
S06 スリープ
ストレスのない眠りへと導くラベンダーの香りと、シダーウッドとジュニパーベリーのウッドの香りで奥行きのある香りに仕上げています。
原料:ラベンダー、スパイクラベンダー、マジョラム、シダーウッド、ジュニパーetc.
CITY series 横浜(YOKOHAMA)
カクテルのような大人な雰囲気を、ジンの香り付けにも使用されるジュニパーベリーを使って表現しました。海風のような爽快さの中にローズが甘く漂い非日常へと誘います。
原料:ジュニパー、ローズ、ライム、ヒノキ、ベチバー etc.
アロマソムリエ | ブラッドオレンジの香りと効能・使い方
「ブラッドオレンジ」は柑橘類の一種で、特に果肉がルビー色に染まることからその名がつきました。赤みはアントシアニンというポリフェノールの一種によるもので、柑橘類としては珍しい特徴です。
地中海地域、特にイタリア・シチリア島では古くから親しまれてきた果実であり、「太陽と火山の果実」として人々に愛されてきました。なかでもエトナ火山の麓で育つブラッドオレンジは、ミネラル豊富な火山性土壌と、昼夜の寒暖差の大きな気候条件により、アントシアニンの生成が促され、香り、味わいともに格別と言われています。
火山の大地が育むこの赤い果実には、大地の力と太陽の恵みがたっぷり詰まっています。
基本情報

科名:ミカン科
学名:Citrus sinensis (L.) Osbeck
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法
主要原産地:イタリア
主な芳香成分:リモネン、ミルセン
香りのタイプ:シトラス
香りの揮発性:トップノート
香りの印象:弱~中
ブラッドオレンジの香りは、瑞々しくフレッシュな柑橘の香りですが、オレンジよりも酸味が少なく甘く濃厚な香りです。
甘いジューシーさを感じたあとには、熟れた果実のような芳醇でまろやかな柑橘の香りが広がります。どこか幼い頃の夏の記憶をくすぐるようで、自然と顔がほころぶような感覚へと導いてくれる香りです。
香りのもつ機能
ブラッドオレンジに豊富に含まれるリモネンは、脳内のセロトニンやドーパミンの分泌を促すとされ、ストレスや不安を和らげ、穏やかな気持ちへと導いてくれます。
さらに、リモネンによる消化促進作用があり、心身ともに軽やかさを取り戻したいとき、リラックスタイムや疲労回復のひとときにぴったりです。血行を促し、冷えや疲れが気になるときにも穏やかに寄り添ってくれます。
使うシーンや季節

ブラッドオレンジのジューシーで甘く、どこか陽気さを感じさせる香りは、室内に太陽の気配を運んでくれます。
たとえば、朝の始まりにディフューザーで香らせれば、心にスイッチが入り、軽やかな気持ちで一日をスタートできます。仕事や家事の合間、ちょっとしたリフレッシュタイムに香らせると、気分の切り替えや集中力の回復にも効果的です。また、リラックスしたい休日や、友人とのカジュアルなティータイムにもぴったり寄り添ってくれます。
一年を通して楽しめますが、特に初夏~晩夏にかけて、太陽が似合う季節にその明るさが一層引き立つ香りです。
相性のいいオイル
シトラス系:グレープフルーツ、オレンジ、タンジェリン
フラワー系:ラベンダー、ゼラニウム
ウッド系:シダーウッド、ホーウッド
どの精油とも合わせやすい香りです。同じ柑橘系のオイルと合わせると、甘さにほのかな苦みが加わり、爽やかでありながらも深みを感じさせるブレンドになります。
また、シダーウッドやホーウッドなどの甘さのあるウッドの香りと合わせると、まろやかで優しく穏やかな印象を創り上げることができます。
アロマソムリエ | チュベローズの香りと効能・使い方
チュベローズは、濃厚で甘美な香りとともに、心を深く満たしてくれるフローラルの香りです。その名から「ローズの一種」と思われることもあるチュベローズですが、実はまったく別の植物で、独自の魅力をもつ香りです。
チュベローズの花は開花しながら徐々に香りを漂わせるため、花の採取は夜明けと同時に始まります。特に、月夜に咲いた花の香りが最も素晴らしいことから「月下香」という和名を持っています。また、摘んだあとも丸一日はその香りが残ると言われ、マレーシアでは「夜の女王」とも呼ばれています。
香りはなんとも官能的で、花の香りの中でもひときわ魅惑的とされています。濃厚な甘さとフローラルな爽やかさが相まった、艶やかな大人の香りが特徴です。
基本情報

科名:リュウゼツラン科
学名:Polianthes tuberosa
抽出部位:花
抽出方法:溶剤抽出法
主要原産地:インド
主な芳香成分:安息香酸メチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、ネロールなど
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート~ベースノート
香りの印象:中~強
チュベローズは春に球根を植え、夏にはすっと伸びた茎の先に連なるように白い花を咲かせます。花には一重咲きと八重咲きがあり、花の色は白のほか、ピンクも流通しています。
重厚感のある甘いフローラルな香りで、優雅で魅力的な印象があります。まるで花がそこに咲いているかのような、奥行きと存在感のある香りです。
香りのもつ機能
チュベローズの香りには、高いリラックス効果があるとされ、ネガティブな気持ちを明るく開放的にします。また、鎮静作用により、不安や緊張を和らげ心身のバランスを整える効果も期待できます。ストレスや疲れが溜まって、がんばりすぎた一日の終わりに自身を労わる時間を作りましょう。
さらに、多くの人にとってうれしいアンチエイジング効果もあり、肌の保湿や肌荒れを防ぐ効果が期待できるかもしれません。
使うシーンや季節

華やかなシーンにとても合う香りで、パーティーやお出かけなど、特別なひとときや夜の雰囲気に合います。チュベローズは、嗅ぎはじめは濃厚な甘さが際立ちますが、時間が経つにつれて落ち着きのある柔らかなフローラルへと移ろい、深い余韻を残します。
また、秋から冬にかけての肌寒い季節では、このチュベローズの濃厚で甘美な香りが特に映えます。ディフューザーで香りを広げることで、空間に華やかさとぬくもりを添え、家の中で過ごす時間に豊かな彩りをもたらしてくれます。
相性のいいオイル
フラワー系:イランイラン、ジャスミン、ローズ
ウッド系:サンダルウッド、シダーウッド
ハーブ系:ゼラニウム
イランイランなどフラワー系とのブレンドは、官能的で華やかになり、非日常感やエレガントさをさらに強調したいときに最適です。甘さと落ち着きのバランスを取ってくれるので濃厚でラグジュアリーな印象の香りに仕上がります。特に、ジャスミンやローズと合わせると一層華やかさが増し、まるで花束を手に持っているかのような豊かさを感じさせます。
また、ウッド系の落ち着きや甘みのあるサンダルウッドやシダーウッドなどアロマと合わせると、チュベローズの甘さにさらに重厚感が加わり、上品なブレンドに仕上がります。
「チュベローズ」をブレンドした香り
スキンオンフレグランス モーニングデュー
早朝の空気のようにクリアで繊細なハーバルノートに、
ラベンダーやチュベローズの可憐な甘さが織り重なる、清らかな印象の香りです。
原料:レモンバーベナ、ラベンダー、チュベローズ、セージ、ロサリナ etc.
CITY series 名古屋(NAGOYA)
芯の強さと奥ゆかしさを兼ね備え、いつでも自分らしく自然体でいられる華やかなリラックスフローラルの香りです。
原料:チュベローズ、ゼラニウム、サイプレス、ホーウッド、サンダルウッド etc.
雅(MIYABI)
長く受け継がれてきた伝統の優雅さを感じさせる、深く芳醇な香りです。
原料:シダーウッド、フランキンセンス、クラリセージ、パルマローザ、チュベローズetc.
アロマソムリエ | サンダルウッドの香りと効能・使い方
日本では、「白檀(ビャクダン)」の名で古くから親しまれ、香道の世界ではなくてはならない存在とされています。香木や扇子、仏具などに広く用いられ、日々の暮らしの中に静けさと品格を添えてきました。
仏教・ヒンドゥー教においては神聖な香りとされ、「香りの王」とも称されることもあります。仏像や寺院の建材としても使用されてきた歴史があり、アロマの世界では気品溢れるリッチな香りとして親しまれています。
基本情報

科名:ビャクダン科
学名:Santalum spicatum, Santalum album
抽出部位:木部
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:オーストラリア、インド
主な芳香成分:α-サンタロール、β-サンタロール、α-ビサボロール
香りのタイプ:ウッド
香りの揮発性:ベースノート
香りの印象:強
サンダルウッドは熱帯性常緑樹で、正式には「サンタルム・アルブム(Santalum album)」という種にあたります。他の植物の根に寄生して水分や栄養を吸収する半寄生植物であり、成熟までに約60年を要します。
特に南インド産は、品質の高さで知られており、古くから宗教儀式や瞑想の場で薫香として重宝されてきました。しかしながら乱獲によって天然資源が大きく減少し、現在では絶滅危惧種に指定されています。そのため入手が難しく、価格も高騰しており、近年ではオーストラリア産が代替として利用されるようになっています。
香りのもつ機能
サンダルウッドの香りは、静けさと深みを感じさせる甘さのあるウッドの香り。その芳香は、古い寺院の静けさを思わせるような、深く落ち着いた余韻を心に残します。高いリラックス効果で、体と心と精神のバランスをとってくれます。
精神的な面では、イライラや焦り、不安といった感情をそっと包み込み、やさしく鎮めてくれる働きがあります。特にα-サンタロールに代表される成分は、副交感神経を活性化し、深いリラックス状態をもたらすことが科学的にも示唆されています。
身体的な面においても、抗炎症・抗菌作用があり、乾燥や赤みのある肌に優しく寄り添ってくれます。また、呼吸器系のケアにも役立ち、喉のイガイガ感や咳を落ち着かせてくれます。
使うシーンや季節

古くから寺院などでの瞑想時に使用されていることもあり、自分の内面を見つめたいとき、人生について考えたいときなど、自分だけの時間におすすめです。たとえば、読書のひととき、就寝前のリラックスタイム、あるいは日常の中で訪れる「特別な静寂」の時間に。
忙しい毎日の中で、自分自身を見つめ直す時間を意識的に持ってみてはいかがでしょうか。濃厚で深みのある香りが心身のバランスを整えて、心にゆとりをもたらしてくれます。
空間演出では、格式と落ち着きを兼ね備えた印象を与えます。ホテルやスパ、ギャラリーなど、訪れる人を迎えるウェルカムアロマとしても、サンダルウッドは非常に優秀です。「静けさ」と「品の良さ」を第一印象として届けながら、空間全体に洗練された空気感を演出します。ゼラニウムやネロリと合わせれば、心地よい華やかさを添えつつ、奥行きある印象に仕上がります。
多くの人が日常を離れ、心身を整えるために訪れるヨガスタジオや瞑想スペースでは、香りは空間の呼吸そのものです。サンダルウッドの静謐な香りが漂うことで、自然と深い呼吸へと導かれ、場全体が内省と安定の空気に包まれます。フランキンセンスやパチュリなどと合わせれば、精神性をより高める瞑想空間の演出に最適です。
また、サンダルウッドの深く持続する香調は、秋から冬の空気によく馴染みます。肌寒さが感じる季節に、空間を包み込むような温かさと安心感を与え、重厚感と落ち着きを添えてくれます。
相性のいいオイル
ウッド系:ヒノキ、シダーウッド、フランキンセンス
フローラル系:ローズ、ジャスミン、イランイラン
シトラス系:ベルガモット
サンダルウッドは、香り立ちこそ穏やかですが、非常に濃厚で持続力のある香りです。じんわりと広がりながら、最後まで存在感を保ち続けるため、使用量には十分な配慮が必要です。特に空間演出として用いる際には、香り残りが強く感じられることがあるため、ブレンドの際には、控えめな量からの調整をおすすめします。
少量でもしっかりとした深みと奥行きを与えてくれるため、他の香りとブレンドすることで、より調和のとれた印象を演出することができます。ヒノキやシダーウッドと合わせれば、静けさと落ち着きをもたらす和の空間に。ローズやジャスミンなどのフローラル系と合わせれば、甘さと華やかさが引き立ち、エキゾチックで魅惑的な雰囲気をつくり上げます。
「サンダルウッド」をブレンドした香り
B17 レモングラスサンダルウッド
爽やかなレモンとエキゾチックなレモングラスの香りを中心に、まるで南国にいるかのような気分をもたらす香りです。レモングラスのエネルギッシュな印象にサンダルウッドを加えることで、明るい雰囲気がありながら深みのある香りに仕上げています。
原料:レモングラス, サンダルウッド, レモン
B19 フランキンセンスウッド
3種類のウッド系の香りが織り成す、心身を落ち着かせリラックスさせる香り。ホーウッドの濃厚な甘さの中に気品あるフランキンセンスの香り、重厚感のあるサンダルウッドが奥深さをつくりだす絶妙なブレンドです。
原料:フランキンセンス, ホーウッド, サンダルウッド
CITY series 東京(TOKYO)
落ち着きのあるサンダルウッドの香りをはじめ、透明感のあるサイプレスやユーカリがブレンドされており、都会的な雰囲気がありながら静けさを感じる香りです。木々やハーブの香りを中心にブレンドされており、自然とくつろぎをもたらします。
原料:サンダルウッド, シダーウッド, サイプレス, ロサリナ, ヒノキ, ユーカリ, etc.
アロマソムリエ | パチュリの香りと効能・使い方
かつてインドからヨーロッパへと運ばれた高価な織物には、防虫と香りづけのためにパチュリの葉が添えられていました。その深く芳しい土のような香りは、まさに「インド産」の証として、香りの記憶を届けていました。
パチュリ(パチョリ)という名は、タミル語で「緑の葉」を意味する「パチャイ・イル(pachai ilai)」に由来しています。シソ科の多年草で、濃い緑色をした大きな葉をもち、茎はやや紫がかった色を帯びています。草丈は60~90cmほどに育ち、白から淡い紫色の小さな花を穂状につける姿はどこか控えめながらも存在感を放ちます。
19世紀のヨーロッパではエキゾチックな香りとして上流階級の間で愛好されました。特にビクトリア朝時代には、東洋趣味のブームと相まって、香水や香料として高い人気を得ました。また、現代においても、香水に多く使われており、香りのラストノートを支える重要な香料として重宝されています。
基本情報

科名:シソ科
学名:Pogostemon cablin
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:インドネシア、インド、フィリピン
主な芳香成分:パチュロール、α-ブラウンセン、α-グアイエン、セスキテルペン類、ブルネソールなど
香りのタイプ:スパイス
香りの揮発性:ラストノート
香りの印象:強
パチュリの香りの特徴
湿った土、苔むした森、静かな寺院の石畳――パチュリの香りは、そんなイメージを呼び起こします。深く落ち着いたアーシーさのなかに、かすかな甘さとスパイシーな苦みが織りなすミステリアスな香調は、時間とともに深まり、空間に静寂と奥行きを与えます。墨汁のような深く静かな香りが、パチュリの個性を象徴しています。
摘みたての葉にはほとんど香りがなく、収穫後に葉を乾燥させ、時間をかけて発酵・熟成させる過程で、あの独特の重厚で深い香りが生まれます。
揮発性は非常に低く、香りはラストノートとして長く持続し、香り全体の印象に深みと安定感を加えてくれます。
パチュリの持つ機能
地に足をつける安定感
パチュリの香りは、心に静けさと重心を取り戻すような、深い安心感をもたらします。グラウンディング効果が高く、思考や感情の乱れを整えたいときに役立ちます。グラウンディングとは、地に足をつけたような安定感や、現実としっかりつながる感覚のこと。心が不安定なときや気持ちが散漫なときに、自分の中心を見つけ直すサポートをしてくれる香りです。瞑想やヨガの際に香りを使うと、自己の内側へと意識を向けさせてくれます。
また、鎮静・抗うつ作用に加え、ホルモンバランスやリンパの流れの調整や、皮膚再生を助ける働きもあり、スキンケアの香りとしても用いられています。
パチュリを使うシーンや季節

パチュリは、その落ち着いた深みのある香りから、空間演出においても特別な役割を果たします。
クラシックやオリエンタル、和のテイストを取り入れた内装やインテリアによく調和し、特に和風や東洋的な空間では、静かで落ち着いた、精神性の高い雰囲気を引き立ててくれます。また、上質さや気品のある雰囲気を大切にしたい空間にもおすすめです。パチュリの持つ深みのある香りが、空間全体に落ち着きと、気高さを加えてくれます。
静寂を宿す空間に
瞑想スペースや書斎、夜のリラックスタイムには特におすすめで、ひとりで過ごす静かな時間に深い安らぎを添えます。木の温もりを感じる家具や和紙の照明など、落ち着いた素材のインテリアに香らせることで、香りと空間が調和し、心までも静かに整えられていきます。
特にリラクゼーションスペースやサロンなどの空間では、香りが静かな信頼感を与え、訪れる人の心を解きほぐしてくれます。
自分を取り戻す日常に
忙しい日々で心が散漫になったときには、パチュリの香りが意識を「今」へと引き戻してくれます。自然派ディフューザーなどに香りを垂らして、自分の近くでゆったりと漂わせて。ひとりで過ごす時間や、感情を整えたい夜の読書、音楽鑑賞、日記をつける時間など、自分を見つめるルーティンにそっと寄り添います。
秋から冬に寄り添う
木の葉が色づき、空気が澄んでくる季節には、深みあるパチュリの香りがよく似合います。冷たい風が肌を通る秋の日、暖かな照明の下で過ごす夜の時間に、パチュリは空間に温もりと湿度を与え、感情に穏やかな余韻を残します。季節の変わり目で感情が揺らぎやすい時期にも、安心感をもたらしてくれる香りです。毛布やカーテンに移った香りが、ふとした瞬間にやさしく香り立ち、日常に静かなぬくもりを添えてくれます。
相性のいいオイル
シトラス系:ベルガモット、オレンジ
フラワー系:ローズ、ネロリ、ゼラニウム
ウッド系:サンダルウッド、シダーウッド、ベチバー
パチュリの香りは非常に個性が強く、ブレンドの中でも「底」を支える存在として働きます。量を多くしすぎると、他の香りを覆い尽くしてしまうため、最初はごく少量から試すのがおすすめです。アロマオイル自体も粘度が高いため、スポイトやドロッパー詰まりにも注意が必要です。
シトラスやフローラル調の香り立ちのいい軽やかな香りと合わせると、香りに奥行きと安定感が生まれます。例えば、ベルガモットの爽やかさと合わせれば、心地よく落ち着いたシトラス調に。ローズやネロリと合わせると、深みのある甘さを帯びた官能的な香りになります。
サンダルウッドやシダーウッド、ベチバーとパチュリは、いずれも深みのあるウッド系の香りで相性がよく、落ち着きと温かみを引き立て合います。重厚感のあるブレンドに仕上がり、空間に安心感と静けさをもたらします。
「パチュリ」をブレンドした香り
D18 トラストネイビー
ヒノキやフランキンセンスの静謐さにパチュリが加わることで、重厚さと品格が調和し、信頼できる誠実な雰囲気を漂わせるブレンド。
ウッディノートのなかに、安心感や落ち着きを感じる香調は、心の揺らぎを静かに整えてくれます。相手からの信頼を得たいビジネスのシーンや、自分だけの静けさに包まれたいときにもおすすめです。
原料:ヒノキ, フランキンセンス, パチュリ, ジュニパー, ブルーサイプレス, etc.
CITY series 渋谷(SHIBUYA)
進化を続ける都市「渋谷」をイメージした、静と動を併せ持つディープで洗練された香り。レモングラスの明るさとゼラニウムのフローラルに、パチュリの苦みと奥行きが加わり、現代的で都会的な落ち着きを演出します。
ひと息つきたい午後や、都会の中で自分のリズムを取り戻したいときにそっと寄り添う香りです。
原料:レモングラス, ブッダウッド, パチュリ, ゼラニウム, コリアンダー, etc.
ミスティーチャコール
ローズマリーやプチグレンの清涼感に、パチュリの重厚な墨のようなニュアンスが重なり、まるで霧の中にひそやかに広がる森の気配を感じさせます。
自然と調和した静けさが、深いリラクゼーションへと誘います。日常から少し離れて、自分の内側と静かに向き合いたい夜に、深く呼吸を整えてくれる香りです。
原料:ローズマリー, カブリューバ, ティートリー, プチグレン、パチュリ, etc.
アロマソムリエ | レモングラスの香りと効能・使い方
レモングラスは、レモンに似た柑橘系の香りを持ちながら、より力強く、清々しさと爽やかな香りが際立つハーブです。明るくエネルギッシュな香りは、気分をリフレッシュさせ、心に前向きな活力を与えてくれるため、多くの人々に親しまれています。原産は東南アジアで、特にタイでは「タクライ」と呼ばれ、古くから薬草として生活に取り入れられてきました。伝統的な民間療法では、胃腸の不調や風邪の予防、感染症への対処など、さまざまな場面で用いられてきた歴史があります。
また、レモングラスは料理の分野でも重宝されており、特に肉や魚の臭みをやわらげる効果があります。代表的な例として、トムヤムクンなどのタイ料理があり、欠かせない香味野菜として知られています。
主要な芳香成分であるシトラールには、虫よけやデオドラント効果があり、近年ではスキンケアにも幅広く活用されています。虫には敬遠されますが、人間には非常に心地よく感じられる香りであり、特に太陽の光が降り注ぐ日中にふさわしく、前向きな気持ちを引き出してくれます。
基本情報

科名:イネ科
学名:Cymbopogon citratus
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:インド、インドネシア、グアテマラ
主な芳香成分:シトラール、ゲラニオール、リナロール、リモネンなど
香りのタイプ:シトラス
香りの揮発性:トップ~ミドルノート
香りの印象:強
レモングラスの香りの特徴
レモングラスの香りは、レモンに似た爽やかでシャープな柑橘系の香りを持ちながら、草木を思わせる青々しいグリーンノートを感じられるのが特徴です。清涼感のあるトップノートは、気分をすっきりと整え、心身にリフレッシュ効果をもたらします。ストレスや緊張を和らげる穏やかなリラックス効果がありながら、同時に思考をクリアにして集中力を高める働きもあり、仕事や勉強にも適した香りです。自然でやさしい印象の香りは、アロマオイルやハーブティー、ルームフレグランスなど幅広く用いられ、日常に心地よい癒やしを届けてくれます。
レモングラスの持つ機能
心身をすっきり整える
レモングラスは、爽やかな香りで心をリフレッシュさせ、ストレスや不安を和らげて気分を前向きに整える効果があります。特に、疲れや気分の落ち込みを感じるときに、活力を与えてくれるような香りです。
さらに、消化を助ける働きがあり、精神的なストレスによる食欲不振や胃腸の不調を緩和する効果も期待されます。血行を促進する作用があることから、緊張により起こる筋肉のこりや、頭痛の緩和にも有効とされています。また、抗菌・殺菌作用により、肌のトラブルや虫よけにも役立ちます。
レモングラスを使うシーンや季節

レモングラスは、気分転換やリラックス、集中したいシーンに最適な香り。特に、蒸し暑い夏や疲れがたまる季節に、空間を爽やかに整え、前向きな気持ちを引き出してくれます。
ナチュラルな香りで整える
レモングラスの香りは、空間全体にフレッシュな爽やかさと清涼感をもたらすため、ナチュラルで洗練された印象を与えるのが特徴です。玄関やリビング、ワークスペースなどにディフューザーやアロマスプレーで香りを取り入れることで、訪れる人に好印象を与え、空間の雰囲気そのものを引き立てます。自然を感じるような癒しの演出や、上質感のあるホテルライクな空間づくりにもぴったり。自然光の入る空間にレモングラスの香りを合わせると、視覚と嗅覚の両面から快適な空間演出が可能で、香りが目に見えないインテリアのように空間を彩ります。
香りが持つ印象や清涼感が、空間全体に軽やかさや広がりをもたらし、まるで風が通り抜けるような心地よさを演出してくれます。
日常でも万能なオイル
レモングラスは、日常生活のさまざまな場面で活用できる万能な香りです。アロマオイルとしてはもちろん、ハーブティーとしても親しまれており、リラックスタイムに取り入れることで、ストレスの緩和や消化促進といった効果が期待できます。また、掃除の際には、濡れた雑巾に数滴垂らすことで、自然な香りで空間を爽やかに保ちながら、殺菌や消臭の効果も得られます。さらに、天然の虫よけ成分を含むことから、ナチュラル志向の虫よけスプレーとしても人気があります。
このように、毎日の暮らしの中に無理なく取り入れることができる香りとして、さまざまなライフスタイルに寄り添える実用性の高い香りと言えます。
暑い季節のリフレッシュに
レモングラスは、特に蒸し暑さで気分が沈みがちな夏におすすめの香りです。シトラールを多く含むその爽快な香りは、心と体にスッと清涼感を与え、重だるさやストレスを和らげてくれます。アロマディフューザーで室内に香らせれば、空気をすっきりと整え、集中力アップにも効果的です。さらに虫よけ効果もあるため、キャンプなどのアウトドアの場面はもちろん、窓を開け放つことの多い夏場には実用性も高く、夏の暮らしの快適さをサポートしてくれます。
暑さで疲れた日には、バスタイムにエッセンシャルオイルを取り入れるのもおすすめ。浴槽に直接入れるのではなく、洗い場の隅に数滴垂らすことで、シャワーやお湯の蒸気に乗って、レモングラスの爽やかな香りがやさしく広がります。心身ともにリセットする時間を過ごしてください。
相性のいいオイル
シトラス系:レモン、グレープフルーツ
フラワー系:ラベンダー、ゼラニウム
ハーブ系:ローズマリー、ペパーミント
ウッド系:サンダルウッド、パチュリ、ユーカリ
レモングラスはシトラス系でありながらも、ハーブ調のシャープな香りを併せ持つため、他の香りとブレンドする際にはバランスに注意が必要です。特にハーブ系との相性が良く、ペパーミントやユーカリと組み合わせると、清涼感のある爽やかな香りになります。一方で、フラワー系やウッド系とブレンドする場合は、レモングラスの主張が強いため、分量を控えめにすると柔らかさや華やかさ、深みなどが加わり調和が取りやすくなります。
また、香り全体を引き締めたいときは、ローズマリーや爽やかな柑橘系との組み合わせがおすすめです。レモングラスの香りは、集中力を高めて気分をリフレッシュさせる効果がある一方で、刺激が強いため、敏感肌への使用や空間での使用量には注意しましょう。
「レモングラス」をブレンドした香り
B17 レモングラスサンダルウッド
南国のような雰囲気をまとったレモングラスや、レモンの爽やかさで明るい香りの中に、エキゾチックなサンダルウッドの奥深さが感じられます。感覚を心地よく刺激する、オリエンタルな趣とともに、まるで異国のリゾート地にいるかのような非日常を感じさせてくれる香りです。
原料:レモングラス,サンダルウッド,レモン
S10 エナジー
シトラスやハーブの持つ爽やかでみずみずしい香りは、まるで風が吹き抜けるように心をリフレッシュさせ、気分を一瞬で明るくアクティブな方向へと導いてくれます。朝の目覚めや気分転換したいときにぴったりの香りで、心に軽やかさと前向きなエネルギーを与えてくれます。
原料:レモングラス,グレープフルーツ,ユーカリ,ペパーミント,ジンジャー etc.
CITY series 渋谷(SHIBUYA)
オリエンタルな雰囲気のレモングラスを中心に、ブッダウッドやパチュリの深く重みのある香りが調和。そこにコリアンダーのスパイシーなアクセントが加わり、渋谷の街を思わせるような洗練されたディープな香りに仕上がりました。都会的で静かな個性が際立ちます。
原料:レモングラス,ブッダウッド,パチュリ,ゼラニウム,コリアンダー etc.
アロマソムリエ | ベチバーの香りと効能・使い方
熱帯から亜熱帯にかけて生育するイネ科の多年生植物のベチバー。その外見はススキに似ており、細く長い茎は2メートルにも達し、多数が集まって大きな株を形成します。他のイネ科とは異なり、根からエッセンシャルオイルが抽出されるのが特徴です。2〜3年育てた根は、淡黄色から赤みを帯びた色をしており、ちぢれて長い独特の形です。抽出されたエッセンシャルオイルは、瓶を逆さにしてもなかなか落ちてこないほどほどの高い粘性を持ちます。
「ベチバー」という名は、タミール語で「掘り起こした根」を意味し、古い時代から広い地域に分散していたため、多くの名称で呼ばれています。インドでは「香り高い根」という意味を持つカスカスやクスクス、ジャワではアカール・ワンギといった名があり、それぞれの土地に根差した呼び名が存在します。
古代インドでは乾燥させた根を粉末状にして宗教儀式の薫香に用いたり、衣蛾除けに利用したりと暮らしの中で取り入れられていました。その他にもスリランカでは女性がココナッツオイルに根を漬け込みヘアオイルとして使用し、ジャワでは根を編んでマットや帽子を作り、葉は扇や屋根材として利用されてきました。さらに深く根を張る性質を持つため、土壌流出を防ぐ目的でも植えられました。
基本情報

科名:イネ科
学名:Vetiveria zizanioides
抽出部位:根
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:インドネシア、インド、スリランカ
主な芳香成分:べチベロール、ベチボン、クシモール など
香りのタイプ:ウッド
香りの揮発性:ベースノート
香りの印象:強
ベチバーの香りの特徴
ベチバーは湿った土や煙たい土を思わせる独特のウッディーでアーシーな香りが特徴です。燻した干し草のような落ち着きとやや渋みや苦みを含んだ香りは、産地によってニュアンスに違いがあります。個性的で土っぽさが強いため好き嫌いが分かれやすいものの、エキゾチックで深く神秘的な香りは、どこか惹きつけられる魅力を持ちます。
香りの持続性が非常に高く、他の精油との相性も良いため、香りを長く保つ保留剤として香水のベースノートとしても重宝されています。
ベチバーの持つ機能
心と体を深く落ち着ける、静寂の精油
ベチバーはインドやスリランカで「静寂の精油」と呼ばれるほど鎮静作用に優れ、心を落ち着け地に足をつけるような安心感をもたらします。落ち込みや精神疲労を和らげ、不眠や食欲不振といった心の不調を優しくサポートしてくれます。
また、関節や筋肉の緊張をほぐし、血行を促すことで、滞りやすい疲れやストレス解消が期待できます。さらに、強い殺菌作用が期待できるため、肌トラブルのケアにも応用され、ニキビや吹き出物、感染性皮膚炎のケアに適し、オイリー肌から年齢肌まで、様々な肌質にやさしく働きかけてくれます。
ベチバーを使うシーンや季節

心が落ち着かないときや疲れがたまっているときに。
安心感と安定をもたらしてくれるベチバーの香りが、深いリラックスや安眠をサポートし、心身を穏やかに整えてくれます。
落ち着きと高級感を作り出すベースノート
湿った土や重厚な木を思わせる奥行きのあるベチバーの香りは、ベースノートとして使用されることが多く、メインの香りとしてはあまり使用されません。しかし様々な香りと相性が良く、ブレンドを静かに引き締めてくれる効果を発揮するため、香りの保留剤として様々なブレンドで活躍します。
スモーキーでアーシーな印象を持つベチバーがブレンドされた香りは、空間に安心感や落ち着きをもたらすだけでなく、高級感や洗練された雰囲気を作り出します。特にフローラル系とブレンドすると、リラクゼーションサロンやおもてなしにぴったりな重厚感と高級感のある空間を作り出します。
夜のリラックスタイムに
深く落ち着きのあるベチバーの香りは、夕方から夜にかけてのリラックスタイムにぴったりの香りです。
地に足の着いた、どっしりとしたベチバーの香りが、疲れた体をやさしく包みこんでくれるため、穏やかでゆったりとした時間を過ごすことができます。
静かな空間にそっと漂わせることで思考がゆるみ、自然と呼吸も深くなるような感覚に包まれます。読書やストレッチなどのナイトルーティンのひとときをより穏やかに演出したいときに、そっと寄り添ってくれる香りです。
通年で使いやすい、万能な香り
ブレンドする香りによって印象が変わってくるベチバーの香りは、合わせる香りによっては1年を通して楽しむことができる香りです。
蒸し暑く疲れを感じやすい夏時期は、湿った土を思わせるような香りがひんやりと心地よく感じます。サンダルウッドなどのオリエンタル系の香りとブレンドすることで、より深い落ち着きと夏のリゾートらしいくつろぎ空間をお楽しみいただけます。
肌寒い季節には、オレンジやフランキンセンスなどの温かみを感じる香りと一緒に使用することで、ベチバーの重厚で温かみのある印象が引き立ち、寒さで縮こまった身体を優しく包みこんでくれます。
相性のいいオイル
シトラス系:オレンジ、レモン
フラワー系:イランイラン、ローズ
ハーブ系:ユーカリ、ラベンダー
ウッド系:サンダルウッド、フランキンセンス
非常に強く、個性的な香りのため、ブレンドに用いる際には使用量に注意が必要です。湿った土や重厚な木を思わせる奥行きのある香調に加え、アーシーで甘く残るようなアンダートーンを含むため、少量でも存在感が強く、ブレンド全体の印象を大きく左右します。
そのためメインの香りとして前面に出すことは少なく、ベースノートとして他の精油を支える役割で活用することが多いです。香りを長く持続させる保留剤としてブレンドに取り入れることが多く、フローラル系やシトラス系などと組み合わせると、香りに深みと落ち着きを加え、上質な空間を演出します。一方で土っぽさが強いため、ブレンド次第では重すぎたり、個性的すぎたりする印象になることもあります。調和を意識し、少量から試しながらバランスをとることが大切なポイントです。
「ベチバー」をブレンドした香り
D16 クワイエットサンセット
柑橘の温かみとゼラニウムの華やかさにラベンダーのリラックス感がブレンドされた、穏やかで上品な香り。そこにベチバーが加わることで香りに奥行きが増し、全身が優しく香りに包みこまれていくようなくつろぎをご体感いただけます。
原料:ベルガモット, オレンジ, ゼラニウム, ラベンダー, ベチバー
CITY series 横浜(YOKOHAMA)
お酒のジンに使用されるジュニパーや、カクテルに添えられるライムなどをブレンドした、お酒を連想させるような香り。ローズのエレガントさと、ベチバーのスモーキーなウッドの香りがプラスされることで、まるでオシャレなバーでゆっくり過ごしているような大人な空間を作り上げます。
原料:ジュニパー, ローズ, ライム, ヒノキ, ベチバー, etc.
アロマソムリエ | シダーウッドの香りと効能・使い方
シダーウッドは、高さ15mほどに成長する針葉常緑樹です。シダーウッドと呼ばれるエッセンシャルオイルには、マツ科のものとヒノキ科のものがあります。マツ科のものはアトラスシダーのほか、レバノンシダーやヒマラヤシダーがよく知られており、ヒノキ科のシダーウッド・バージニアは北米が原産で、ジュニパーベリーに近い種類に属しています。
マツ科のアトラスシダーやレバノンシダーは、害虫よけになるため建材として重宝され、古代エジプトでミイラやピラミッド、寺院建築など、あまりに大量に用いられたため、絶滅の危機に瀕したといわれています。レバノンシダーのエッセンシャルオイルは、人類が抽出した最も古い精油の一つと考えられており、古代エジプトでは、ミイラづくりや化粧品、香水などに使用されていたほか、有名なミトリダーテス王の解毒剤の一成分としても、何世紀にもわたり用いられてきました。
一方、ヒノキ科のシダーウッド・バージニアは、鉛筆の材料としても利用されており、日本では「エンピツビャクシン」と呼ばれています。
※本記事ではアトラスシダー(シダーウッド・アトラス)を中心にご紹介します。以降、シダーウッド=アトラスシダーと表記しています。
基本情報

科名:マツ科
学名:Cedrus atlantica
抽出部位: 木部
抽出方法: 水蒸気蒸留法
主要産地: モロッコ
主な芳香成分:ヒマカレン、カジネン、α-アトラントン、デオダロン、カラコレン など
香りのタイプ:ウッド
香りの揮発性:ミドル~ベースノート
香りの印象:強
シダーウッドの香りの特徴
特有の安定感を感じさせるウッドの香りです。甘さとスパイシーさが交差する奥行きのある神秘的な香りで、温かみのあるトーンに包まれながら、香りの移ろいを楽しめるのも特徴です。トップノートではカンファーのような清涼感が広がり、時間の経過とともに甘く力強いバルサム調の香りへと変化していきます。ウッド系の香りで神秘的といえばサンダルウッドが知られていますが、サンダルウッドと比較するとドライで、よりスパイシーな印象を与えます。
一方、ヒノキ科のシダーウッド・バージニアは、より落ち着きのあるウッディノートで、ヒノキにも似た清々しさを持ち、まるで深い森の中にいるような静けさと安らぎを感じさせる香りです。鉛筆の芯材としても利用されているため、鉛筆っぽさを感じる方もいるかもしれません。
シダーウッドの持つ機能
深みあるウッドの香りで、心身も空間も整う
シダーウッドは精神的な安定をもたらす香りとして広く知られています。
不安を和らげて緊張をほぐす効果や、リンパの流れを促してむくみを改善し、咳や痰を鎮める作用が期待されています。また、収れん・殺菌作用によりニキビの改善を助け、頭皮の脂やフケ、脱毛症を和らげる効果もあるとされています。
化粧品分野では、香水の香料や揮発保留剤として使用されるほか、家庭用品、石鹸、洗剤などにも広く利用されています。
東洋では、気管支炎や尿道炎の治療に処方されるほか、保存料やお香としても重宝されており、特にチベットでは、現在でも寺院でお香として焚かれ、チベット伝統医学の中でも用いられています。
シダーウッドを使うシーンや季節

古くから生活に根付いてきた便利な香り。
奥行きのある複雑な面と森の中にいるような木質の香りが、日常の様々なシーンに溶け込みます。
落ち着きと深みを添える空間演出に
リビングや書斎、寝室など、静けさや集中を必要とする空間にぴったりです。
木のぬくもりを感じさせるその香りは、北欧や和モダンの空間デザインと特に相性が良く、インテリアのアクセントとして香りを活かすことで、深みと洗練を与えてくれます。
天然木の家具や間接照明と共に、静謐で心地よいひとときを演出します。
また、緊張を緩め、安心感を与えやすい香りなので、自宅の静かな空間はもちろん、ロビーや待合室などのパブリック空間に広げる香りとしてもおすすめです。
防腐・防虫対策や心のリセットに
防腐・防虫対策にも活躍する香りです。ルームミストにして空間に広げたり、サシェなどに滴下してクローゼットの中に入れたりすることで、防腐・防虫対策に役立ちます。
さらにシダーウッドの香りは深呼吸と共に心を整えてくれます。日々のストレスで落ち着かないときには、アロマディフューザーを活用して空間に香らせたり、マッサージオイルやバスソルトに加えて使ってみましょう。香りに包まれて呼吸を整えることで、心身がほぐれ、質の良い眠りへ導かれます。ヨガや瞑想など、内面と向き合う時間にも最適なアロマです。
秋から冬に寄り添う温もり
秋の夜長や冬の静けさが似合う香りです。寒さが増し、気持ちが内へと向かう秋冬の季節に、シダーウッドの香りはしっくりとなじみます。木の温もりの中に感じるスパイシーさと甘いバルサム調の香りが、冷えによる緊張感を和らげ、内側から温めるような感覚をもたらしてくれます。深く温もりある香りは、毛布にくるまるような安心感を与え、日々の疲れをやさしく癒してくれます。静かで神秘的なホリデーシーズンを演出したい時や、年末年始のあわただしさの中で、心を鎮めたい時など、冬のイベントごとにも取り入れたくなる香りです。
相性のいいオイル
シトラス系:ベルガモット、レモン
フラワー系:ネロリ、ローズ
ハーブ系:ローズマリー、ラベンダー
ウッド系:サイプレス、ジュニパー
シダーウッドは柑橘系、花系、樹木系、ハーブ系、スパイス系ほとんどの精油と好相性で調和します。深く温かみのある香りのため、ブレンドにおいては土台や保留剤としての役割を果たします。
特にトップノートに明るいシトラス系を加えることで、香りに動きと軽さを生み出し、バランスの良いブレンドに仕上がります。また、フラワー系やハーブ系との組み合わせでは、ウッディーさが華やかさや清涼感を引き立て、調和のとれた香りとなります。
ただし、シダーウッドの持つややスモーキーな側面が強く出すぎると、重たく沈んだ印象になることがあるため、ブレンド量には注意が必要です。
心を落ち着けたいときは、同じくラストノートのサンダルウッドやフランキンセンスを加え、香りに深みと持続性を持たせるのも良いでしょう。季節やシーンに合わせて、香りの輪郭を調整する感覚で楽しんでみましょう。
「シダーウッド」をブレンドした香り
JB01 青森ひば
木々と湿った土っぽさを感じる、深く暗い森の中に入り込んだような香り。木部だけでなくモミリーフをブレンドすることにより、葉が生い茂っている雰囲気も出ています。神秘的な落ち着きをお楽しみいただける香りです。
原料:青森ヒバ, モミリーフ, シダーウッド, サイプレス, ローズマリー, etc.
JB06 飛騨杉
飛騨杉の青くフルーティーな爽やかさを活かした香り。ローズマリーが飛騨杉のグリーン感を鮮やかに彩り、シダーウッドが木部らしい落ち着きを表現しています。夜や寒い時期に合うシダーウッドですが、こちらは朝や新緑っぽさをお楽しみいただけます。
原料:飛騨杉, シダーウッド, パイン, ジュニパー, ローズマリー, etc.
CITY series 東京(TOKYO)
スパイシーさを感じるシダーウッドやサイプレスやまろやかなサンダルウッドの香りが重なり合った、複雑なウッドの香りです。重ための香りではありますが、ロサリナやユーカリをブレンドしていることにより、どこかスッと抜けるような柔らかさも感じられます。
原料:サンダルウッド, シダーウッド, サイプレス, ロサリナ, ヒノキ, ユーカリ, etc.
アロマソムリエ | クロモジの香りと効能・使い方
クロモジ(黒文字)は、日本原産のクスノキ科に属する落葉低木で、岩手県以南の本州・四国・九州に自生しています。樹高はおよそ5メートルに達し、緑がかった樹皮に文字のように見える黒い斑点があることが、名前の由来とされています。
クロモジは、日本の暮らしの中で古くから幅広く利用されてきました。枝は楊枝の材料として重宝され、弾力性があって折れにくく、ほのかな芳香をもつことから、茶道で用いられる和菓子や高級料亭など、特別な場で現在も使われています。
また、乾燥させた根皮は生薬「釣樟(ちょうしょう)」として、急性胃腸炎や脚気、皮膚病などの治療に用いられてきました。かつては枝先を細かく割り、歯間の手入れに使うこともあり、日常生活に密着した植物でもありました。さらに、狩猟で得た獲物をクロモジの枝に刺して神前に供えるなど、信仰とも深く結びついていたとされています。
日本では古くから精油の蒸留が行われており、明治時代には複数の蒸留所が存在したといわれています。その精油は香水や化粧品、石鹸の香料としてヨーロッパへ輸出され、国内でも大正時代までは国産石鹸の香料として使用されていました。しかし、合成香料の普及とともに、生産は次第に衰退していきました。
基本情報

科名:クスノキ科
学名:Lindera umbellata Thunb.
抽出部位: 葉、枝
抽出方法: 水蒸気蒸留法
主要産地: 日本
主な芳香成分:リナロール、ゲラニオール、α-テルピネオール、酢酸ゲラニルなど
香りのタイプ:ウッド
香りの揮発性:ミドルノート~ラストノート
香りの印象:中~強
クロモジの香りの特徴
クロモジは、暮らしの身近にある良い香りの木として古くから日本人に親しまれてきました。小枝や葉を折るとよい香りを放つことから「疲れを癒す木」としても知られ、旅人が山歩きの合間に、その香りで疲れを癒したともいわれています。
クロモジの香りは、まさに心身の疲れをやさしく解きほぐすような、落ち着きのある甘さが特徴の木の香りです。ウッディーな温もりの中に、フローラル調のやわらかな甘さが重なり、黒糖を思わせるまろやかな甘みを感じさせます。和精油ならではの繊細で奥ゆかしい趣を備えつつ、気品とほのかな華やかさをあわせ持つ、非常に上品な香りです。
クロモジの持つ機能
心と体の疲れを癒し、整える
クロモジには、リラックス作用が期待される成分が多く含まれており、気持ちをやさしく高めながら、こわばりをほぐすようにしてストレスから解放してくれる香りとされています。日本の暮らしに古くからなじみのある香りであるため、日本人には特に懐かしさや落ち着きを感じさせ、心に安心感をもたらしてくれます。
また、クロモジの特徴的な花のように華やかな香りの成分には、フローラル系精油に見られるようなホルモンバランスを整える働きが期待されています。そのため、PMSや更年期など、ホルモンバランスの乱れによる気分の浮き沈みをやわらかく整えるサポートとしても用いられています。
さらに、抗菌作用や免疫力を高める働きにも優れているとされており、疲れを感じたときの体調管理や、風邪予防のためのセルフケアとしてもおすすめです。
クロモジを使うシーンや季節

クロモジの香りは、和精油の中でもひときわ高級感と上品さを感じさせる香りです。まるで和服をまとった美しく落ち着いた日本女性のような風情を感じさせる香りは、和室にしっくりとなじむのはもちろん、落ち着きや品格が求められるビジネスシーンでも活用することができます。
対話が自然と深まる空間
穏やかでやさしい香りが、無意識に抱いている警戒心をそっとほぐし、心が開かれるような安心感をもたらします。さらに、知的さや上品さもあわせ持ち、凛とした佇まいを想像させる香りであるため、自然と背筋が伸びるような気持ちにもさせてくれます。
会議や打ち合わせなどの場にクロモジの香りを取り入れることで、仕事への集中力を保ちながらも、ほどよくリラックスでき、話し合いが円滑に進みやすい空間を演出することができます。
心を開く香りとしてはスイートオレンジもよく知られていますが、こちらは明るくはつらつとした印象が強いため、ビジネスシーンよりも、プライベートでの楽しい集まりに向いています。
1日を通して、心を穏やかに整える香り
クロモジの香りは、ラベンダーにも多く含まれ、リラックス作用が期待される成分「リナロール」を主成分としています。そのため、気持ちが落ち着かないときや、不安や緊張を感じたときに取り入れたい香りです。樹木特有の安定感と、落ち着きのあるやさしい甘さが、不安な気持ちを穏やかに包み込み、心を落ち着かせてくれます。
また、クロモジは1日を通して心地よく使える香りでもあります。朝に取り入れれば、穏やかな気持ちで朝の始まりを迎えることができ、仕事中に少し疲れを感じたときには、張りつめた気持ちをほどよく緩めてくれます。さらに、帰宅後のリラックスタイムや、寝室での使用にもおすすめです。
冷える季節を、穏やかにあたためる
落ち着いた印象の香りのため、秋から冬にかけての気温が低い時期に取り入れることで、あたたかみをより心地よく感じられるでしょう。ウッド系でありながら、ほのかな甘さと透明感をあわせ持つクロモジの香りは、重たくなりすぎないのも特徴です。暖房の効いた室内でも空気にこもりにくく、秋冬特有の乾いた空気にやさしく溶け込みます。
また、去痰作用や鎮咳作用が期待できることから、空気の乾燥による喉の違和感や、体調の変化が気になりやすい冬の時期のケアとしても活躍する香りです。
相性のいいオイル
シトラス系:ユズ、ベルガモット
フラワー系:ゼラニウム
ハーブ系:ラベンダー
ウッド系:ヒノキ、サンダルウッド、ホーウッド
日本らしい上品で繊細な華やかさをもつ木の香りであるため、和精油同士の組み合わせは格別です。ユズやヒノキなどの清涼感のある和精油とあわせることで、甘さとさわやかさのバランスが取れた、心地よい香りを楽しむことができます。
また、お香の原料としても知られる白檀(サンダルウッド)の重厚で深みのある香りと組み合わせれば、ゆったりと落ち着いた、日本らしい上品なウッド調の香りに仕上がります。さらに、同じクスノキ科に属し、香りの系統がよく似ているホーウッドとあわせるのもおすすめです。クロモジの香りの魅力を堪能したいときには、比較的入手しやすく、価格も手ごろなホーウッドと組み合わせることで、気軽に楽しむことができます。
クロモジは希少価値が高く精油が非常に高価であるため、使用量は控えめにするのが望ましいでしょう。他の香りとの組み合わせを楽しみながら、その魅力をじっくり味わうことをおすすめします。
「クロモジ」をブレンドした香り
JD08 禅
穏やかな甘さと凛とした上品さをもつクロモジを中心に、モダンな印象のサイプレスや、温かみのあるヒノキなど、さまざまな表情をもつウッドをブレンドした香りです。そこに、頭がクリアーになるようなローズマリーの香りをアクセントとして効かせています。
原料:サイプレス, ヒノキ, クロモジ, ローズマリー, シダーウッド, etc.
CITY series 仙台(SENDAI)
お香を思わせるサンダルウッドと、コリアンダーのスパイシーな香りが重なり合い、クロモジの甘く温かな印象を引き立てています。さらに青森ひばをブレンドすることで、香り全体がほどよく引き締まり、あたたかさとウッドの深い安心感の両方をお楽しみいただけます。
原料:サンダルウッド, クロモジ, 青森ひば, コリアンダー, 柚子, etc.
CITY series 高輪(TAKANAWA)#01
穏やかで温かみのあるヒノキやクロモジに、重く湿った土を思わせるパチュリを重ねることで、深い森の中に身を置いているような気分に誘う、重厚感のある木質ブレンドです。
上富良野ラベンダーとクロモジのフローラルなニュアンスも感じられるため、穏やかな優しさもあわせ持っています。
原料:ヒノキ, ヒバ, クロモジ, 上富良野ラベンダー, パチュリ, etc.
アロマソムリエ | ゼラニウムの香りと効能・使い方
ゼラニウムは、フウロソウ科の植物から抽出される精油で、正式には「ローズゼラニウム」とも呼ばれています。バラを思わせるやわらかな甘さに、グリーン調の爽やかさが重なり合う香りは、華やかでありながら親しみやすく、エッセンシャルオイルの世界において一番人気とも言える存在です。
その名はギリシャ語の「geranos(鶴)」に由来し、果実の形が鶴のくちばしに似ていることから名づけられたとされています。古代エジプトでは、美容と健康のために用いられ、クレオパトラがスキンケアに取り入れていたという逸話も語り継がれています。香りは単なる嗜好品ではなく、心身を整えるための大切な存在だったことがうかがえます。
17世紀以降、ゼラニウムはヨーロッパへと広まり、香水の原料や民間療法として重宝されるようになりました。特に19世紀のフランスでは、香料産業の重要な素材となり、ローズ精油の代替としても高く評価されてきました。華やかさと実用性をあわせ持つアロマオイルとして、確かな地位を築いてきた歴史があります。
甘美でありながらも、どこか土の温もりを感じさせるゼラニウムの香りは、時代や文化を越えて、今もなお人の心身に静かに寄り添い続けています。
基本情報

科名:フウロソウ科
学名:Pelargonium graveolens
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要原産地:エジプト、マダガスカル、中国
主な芳香成分:シトロネロール、ゲラニオール、リナロールなど
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:中
ゼラニウムの香りの特徴
ゼラニウムの香りは、ローズを思わせる華やかな甘さを中心に、青葉のようなみずみずしさと、ほのかなウッディーの温もりがやさしく重なり合っています。甘さが前に出すぎることも、重たく感じることもなく、そのバランスの良さが自然と心を惹きつけます。
最初に立ち上がるのは、清々しいグリーンノート。やがて、やさしいフローラルの甘さがふんわりと広がり、時間とともに落ち着きのあるハーバルな余韻へと移ろいます。空間に香りを広げると、まるで静かな庭園に身を置いているような感覚に包まれ、呼吸がゆっくりと深まっていくのを感じられるでしょう。
親しみやすさの中に、奥行きと表情の豊かさをあわせもつゼラニウムは、単体でもブレンドでも扱いやすい精油です。アロマテラピーが初めての方にも、香りを深く楽しみたい方にも、心地よくお使いいただけます。
ゼラニウムの持つ機能
心と体のバランスを整える
ゼラニウムは、自律神経のバランスを穏やかに整える香りとして知られています。気分の浮き沈みを感じやすいときやストレスが溜まっているときに、そっと心に働きかけ、緊張をゆるめてくれます。シトロネロールやゲラニオールといった芳香成分は、気持ちを落ち着かせながらも、前向きな気持ちを引き出し、不安や緊張をやさしく和らげます。
また、ホルモンバランスに寄り添う香りとしても知られ、女性特有のリズムの変化や、更年期世代の揺らぎやすい心身のケアにも用いられてきました。身体面では血行促進や皮脂バランスの調整が期待され、スキンケア用アロマオイルとしても活躍します。
心と体のどちらか一方ではなく、全体を穏やかに調和してくれることが、ゼラニウムの大きな魅力です。
ゼラニウムを使うシーンや季節

ゼラニウムの香りは、空間や心身のバランスを調和し、日常を穏やかに整えてくれます。
暮らしに溶け込むやさしい調和
ゼラニウムは、リビングや寝室など、人が長く過ごす空間に心地よくなじむ香りです。フローラルでありながら甘さが控えめなため、インテリアの雰囲気にさりげなく寄り添い、空間全体をやわらかく整えます。
木製家具やファブリック素材とも相性が良く、ナチュラルテイストの空間に自然と溶け込むのも魅力のひとつ。ディフューザーで香りを広げると、空間にゆったりとした一体感が生まれ、穏やかで落ち着いた空気感が広がります。日常の中に無理なく取り入れることで、居心地のよい空間づくりをそっとサポートしてくれます。
1日のリズムを整える香り
朝の身支度の時間にゼラニウムの香りを取り入れると、気持ちがすっと整い、1日の始まりに穏やかなリズムが生まれます。慌ただしくなりがちな朝でも、呼吸を深くし、自分のペースを取り戻すきっかけになります。
仕事を終えた後のリラックスタイムには、ハーブ系やウッド系のエッセンシャルオイルとブレンドして、心をほどく香りに仕上げるのもおすすめです。感情が揺らぎやすい日や、気持ちを切り替えたいときにも、主張しすぎることなく、穏やかに気持ちを整えてくれる香りです。
変化の季節に寄り添う
ゼラニウムは1年を通して楽しめる香りですが、特に春と秋にその魅力がいっそう引き立ちます。環境や気持ちが変化しやすい季節に、心身のバランスをやさしく保つサポートとしておすすめです。
気温が穏やかな時期には、窓を少し開けて香りを取り入れることで、外の空気と室内が自然につながり、より深い心地よさを感じられます。季節の移ろいを感じながら、日々のコンディションを整えるための香りとして、日常を穏やかに整えます。
相性のいいオイル
シトラス系:ベルガモット、オレンジ
フラワー系:ローズ、イランイラン
ハーブ系:ラベンダー
ウッド系:ユーカリ、サンダルウッド
ゼラニウムはブレンドの幅が広く、主役としても、他の香りを引き立てる存在としても使いやすい精油です。ただし、やさしい甘さが前に出やすいため、量は控えめから始めるのがおすすめです。特にフラワー系同士を組み合わせる場合は、全体の印象を確かめながら少しずつ加えていくことで、まとまりのある香りに仕上がります。
シトラス系と合わせると、軽やかさと明るさが加わり、日中に心地よく使えるアロマに。ウッド系やハーブ系と組み合わせれば、落ち着きと深みが生まれ、夜のリラックスタイムに心地よく広がる香りになります。
また、ゼラニウムは感情に働きかけやすい精油のひとつです。その日の気分や体調に合わせて香りの表情を調整することが、心地よく楽しむためのポイント。香りを強く印象づけようとするのではなく、そっと寄り添わせるようにブレンドすることで、ゼラニウム本来のやさしい魅力が引き立ちます。
「ゼラニウム」をブレンドした香り
B16 ゼラニウムラベンダー
ゼラニウムとラベンダーのフローラルな香りに、爽やかなレモンを添えた、みずみずしく軽やかなブレンド。
心を落ち着かせながらも、気持ちを前向きに整えてくれる香りです。ほどよい甘さと清々しさが心地よく調和し、緊張をゆるめたいときや、気分を切り替えたい場面にも柔らかく包み込みます。
原料:ゼラニウム, ラベンダー, レモン
D09 コンフォートリラックス
ゼラニウムの華やかさとグリーンな印象を活かした、上品でやわらかなフローラルグリーンの香り。
まるで上質なファブリックに包み込まれるような、安心感のある空間を演出します。穏やかに広がる香りが、心の緊張を静かにほどき、深いリラックスへと導いてくれます。
原料:ローズアブソリュート, ラベンダー, スパイクラベンダー, ゼラニウム, ロサリナ, etc.
S11 リズム
花々にやさしく包み込まれるような、ロマンチックで華やかな香り。
イランイランやゼラニウムを中心とした濃厚なフローラルが、空間に上品な彩りを添えます。感性をやさしく刺激し、気持ちが自然と高まっていくようなひとときを演出します。
原料:イランイラン, ゼラニウム, クラリセージ, グレープフルーツ, ベルガモット, etc.
アロマソムリエ | エレミの香りと効能・使い方
エレミは、フィリピン原産の熱帯性の中高木であるカンラン科カンラン属の樹木から採取される、樹脂を原料としたエッセンシャルオイルです。樹皮に傷をつけて滲み出した樹脂を採取し、水蒸気蒸留によってエッセンシャルオイルが抽出されます。
樹木は高さ約30mにもなる高木で、雨期に幹の樹皮へ傷をつけ、にじみ出た樹脂を採取します。新鮮な樹脂は乳白色から黄色を帯び、蜜蝋に似た外観をしているのが特徴です。
産地では古くからスキンケアや呼吸器系の不調のケアに用いられてきました。その防腐作用に注目され、古代エジプトではミイラ作りに使用された香料のひとつともいわれています。さらに中東でも広く活用され、ヨーロッパでは15世紀頃より傷口に塗る軟膏などに配合されてきました。
現代においてもその価値は受け継がれ、レジノイドやオイルは主に揮発保留剤として用いられるほか、石鹸や洗剤、化粧品、香水の香料原料、さらには食品や酒類、ソフトドリンクのフレーバーとしても幅広く活用されています。
基本情報

科名:カンラン科
学名:Canarium luzonicum
抽出部位: 樹脂
抽出方法: 水蒸気蒸留法
主要産地: マレーシア、インドネシア、フィリピン
主な芳香成分:リモネン、フェランドレン、エレモール、エレミシン、サビネンなど
香りのタイプ:バルサム
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:中
エレミの香りの特徴
エレミの香りは、ほどよくスパイシーで、どこか熟成したような甘さを感じさせるのが特徴です。甘さといっても重たくべったりしたものではなく、樹脂由来の深みを伴った甘さで、落ち着きのある印象を与えます。その一方で、香り立ちにはレモンのような爽やかさがあり、全体として軽やかで明るいニュアンスも併せ持っています。スパイス感とシトラス感が同時に感じられるため、すっきりとした清涼感がありながらも、単純にフレッシュなだけではなく、香りに奥行きが生まれます。また、香りの奥には、つんとするフェンネルやシトラスを思わせるシャープなアクセントも感じられ、全体の香調を引き締めるような役割を果たしています。
エレミの持つ機能
心身を整え、穏やかなコンディションへ導く
エレミの主な芳香成分であるリモネンは、レモンなどの柑橘類にも多く含まれる成分で、気分をリフレッシュさせ、リラックスした状態をサポートするといわれています。さらに、樹脂由来の落ち着いた香調が重なることで、心の緊張をやさしくやわらげ、穏やかな落ち着きを感じさせます。気持ちを静かに整えたいときや、ゆったりと過ごしたい時間に適した香りです。
身体への働きとしては、あたたかみのある香りの印象から、冷えが気になるときや、疲れを感じやすいときのサポートとして取り入れられてきました。健胃や強壮を目的として用いられてきた歴史もあり、日々のコンディションを意識したセルフケアの場面で選ばれることがあります。
エレミを使うシーンや季節

ゆったりと香りを広げて心を鎮めたい夜や、静かな朝の瞑想に。
秋〜冬のしっとりとした季節に特におすすめです。
透明な奥行きをつくる香り
エレミは、清涼感のある柑橘のような明るさと、ウッドの落ち着きが美しく重なる香りです。香りを広げると空間に透明感と落ち着きをもたらします。リビングでは生活の匂いをやさしく整えながら、部屋そのものをすっきりと見せ、書斎では、柑橘の軽やかさが思考をクリアーにし、後半に残るウッディーな印象が心の緊張をほどいていくため、集中とリラックスの両立を自然にサポートしてくれます。香りが強く主張するのではなく、空気の質感を整えるように寄り添うため、暮らしのリズムまで心地よく整えてくれます。
呼吸を整える、ひとときに
就寝前や瞑想の時間に、ほんのりと香りを広げてみましょう。エレミの柑橘を思わせる清涼感が、気持ちを静かに切り替えるように空気を整え、深い呼吸へと導いてくれます。そこに重なるウッドの落ち着きが、心のざわつきをやわらげながら、精神の軸をゆっくりと整えていくような余韻を残します。
リラックスとリフレッシュの両方を感じられる香りなので、家事や仕事の合間のちょっとした休憩時間にも、気分を整えるひとときとして取り入れるのがおすすめです。
香りの温かさが映える、秋冬に
秋から冬へと季節が深まる頃には、エレミの温かみがいっそう心地よく感じられ、夕暮れ時の空間に安らぎと安定感をもたらします。冷えた空気の中で香りを広げると、柑橘の清涼感が空間を澄ませながら、後半に残る余韻が静かに広がり、気持ちをゆっくりと整えてくれるでしょう。日が短くなる季節に、暮らしの中の緊張をほどきたいときや、自分のペースを取り戻したいときにも寄り添う香りです。春から夏にかけては、爽やかな柑橘感が軽やかなアクセントとなり、季節の変わり目にも自然に馴染みます。
相性のいいオイル
シトラス系:オレンジ、レモン
フラワー系:ゼラニウム、イランイラン
ハーブ系:ラベンダー、ローズマリー
ウッド系:ホーウッド、フランキンセンス
ほかの香りとブレンドすると、エレミ特有のスパイス感が香りの印象を大きく左右し、好みを分けることがありますので、最初は少量から加え、香りの変化を見ながら調整するのがおすすめです。特に柑橘やハーブと合わせると爽やかさが引き立ち、ウッド樹脂系と合わせると落ち着きと奥行きが増すなど、組み合わせによって表情が変わるのも魅力です。エレミをしっかり感じさせたい時でも、全体のバランスを崩さないように、少しずつ加えていくことで、香りのまとまりが美しく仕上がります。
「エレミ」をブレンドした香り
スリーピングサポート フォーストレス
カモミールやイランイランの甘く華やかなフローラルに、エレミの柑橘らしい爽やかさと落ち着きを重ねた、穏やかで豊かなお花の香り。フローラルの華やかさだけではない、深みと余韻を感じる香りデザインです。
原料:カモミール, エレミ, ベルガモット, ゼラニウム, イランイラン, etc.
CITY series 札幌(SAPPORO)
ホーウッドとラベンダーのやさしく穏やかな香りが、体の緊張をほどいてくれます。そこに、プチグレンのグリーンさと、北海道薄荷の透明感が重なり、心地よい軽やかさを演出します。落ち着きと爽やかさをあわせ持つエレミが、ブレンドに奥行きのあるまとまりをもたらします。
原料:ホーウッド, ラベンダー, プチグレン, エレミ, 北海道薄荷, etc.
アロマソムリエ | マグノリアの香りと効能・使い方
マグノリアとは、モクレン科モクレン属に属する植物の総称です。私たちがよく目にする、ピンク色の花を咲かせる「シモクレン」や白花の「ハクモクレン」、日本原産のコブシなどが代表的で、いずれも香りのよい花を咲かせる花木として親しまれています。
桜に先駆けて花を咲かせ、ふわっと甘い香りを漂わせるモクレンは、香りを楽しめる庭木として古くから愛され、品種改良も盛んに行われてきました。現在では、アジア、アメリカ、ヨーロッパなど、世界各地に広く分布しています。
精油に使用されているマグノリアの代表的な産地のひとつが、中国・横州市です。横州市は、豊かな自然と美しい田園風景が広がる土地で、マグノリアのほか、ジャスミンやキンモクセイの産地としても知られています。
精油に使用されるマグノリアは日光を好む一方で、生育温度の管理が難しく、高温や寒さに弱い繊細な品種です。そのため、つぼみを付けるまでには、十分なケアが必要とされます。
さらに、原料となる花はすべて丁寧に手摘みで収穫されています。こうして集められた花から採取できるエッセンシャルオイルの量はごくわずかで、約500kgの花からわずか1kg程度しか抽出できない、非常に貴重なオイルです。
基本情報

科名:モクレン科
学名:Magnolia grandiflora
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:中国
主な芳香成分:リナロール、2-メチル酪酸メチル、βカリオフィレン、βエレメン など
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:強
マグノリアの香りの特徴
マグノリアの香りは、華やかなフローラル感に、グリーンやフルーティーなみずみずしさが重なった、印象的な香りです。フローラル調の中には、洋梨やリキュールを思わせる、やわらかく落ち着いた甘さとフルーティーさが感じられます。
さらに、透明感のある香り立ちの奥から、ほんのりとスパイシーでエキゾチックなニュアンスが立ち上がり、香りに奥行きを与えます。やさしく包み込むようでありながら、どこか凛とした大人っぽさを感じさせる、洗練された香りです。
マグノリアの持つ機能
心をほどき、穏やかに整える
マグノリアの芳香成分に含まれるリナロールは、神経の高ぶりを鎮め、心身の緊張をやわらげる鎮静作用を持つ成分として知られています。不安や緊張、イライラを抑え、心を落ち着かせることで、リラックス感をもたらしてくれるといわれています。また、緊張やストレスを感じやすいときに、心の張りつめをやさしくほどき、気分のバランスを整えるサポートが期待されるのも特長です。感情の揺らぎを穏やかに保ちながら、心身を落ち着いた状態へと導いてくれる香りとして親しまれています。
マグノリアを使うシーンや季節

空間に「上質」「優雅」「優しさ」をもたらすマグノリアの香りは、華やかな祝いの場からリラックスタイムまで、幅広いシーンで活用できます。
華やかな祝いの場を演出
マグノリアは、生命力にあふれ、希望や純粋さ、そして持続性を象徴する花として知られています。そのため、華やかさと特別感が求められる祝いの場にふさわしく、大切な時間を印象的に演出したいシーンにおすすめです。
なかでもブライダルシーンでは、マグノリアが持つ真っ白な花のイメージが、清らかさや新たな始まりを象徴し、晴れの日の雰囲気と美しく調和します。上品な華やかさの中に、すっきりとした透明感を併せ持っているため、空気が澄みわたる朝から日中にかけての時間帯にもよくなじみます。明るく前向きな気持ちを引き立てながら、特別な1日をやさしく彩ってくれる香りです。
心をほどく、やすらぎの時間に
気持ちを落ち着かせる機能性を持つ香りのため、日々の忙しさや心の張りつめが重なり、ストレスを溜め込んでしまったときにも効果が期待できます。心が張りつめた状態をやさしくゆるめ、穏やかな気持ちへと導いてくれるのが特長です。
リラックスタイムや、気分が沈みがちなときには、お部屋に香りを漂わせ、ゆったりと深呼吸しながらゆっくりと過ごすのもおすすめです。落ち着いた香りが空間をやさしく包み込み、心身の疲れを癒しながら、自分と向き合う静かな時間を演出してくれます。
春におすすめ
季節の移ろいにそっと寄り添いながら、心と気分を新たに整える手助けとなってくれるマグノリアの香りは、開花時期と同じく、春におすすめの香りです。やわらかな甘さと、みずみずしいグリーン感を併せ持つ香りは、植物が芽吹き、空気が軽やかに華やぐ春の季節によくなじみます。
春は、新しい環境や生活の変化が重なり、知らず知らずのうちに心身が緊張しやすい時期でもあります。そんなときに取り入れることで、緊張による疲れやストレスをやさしく和らげ、気持ちをほどきながら、穏やかな状態へと整えてくれます。
相性のいいオイル
シトラス系:レモン、グレープフルーツ
フラワー系:ネロリ、イランイラン
ハーブ系:クラリセージ、ラベンダー
ウッド系:サンダルウッド
やわらかな甘さとグリーン感を併せ持つ、バランスのよい香りが特長です。ブレンドの際には、主役にも引き立て役にもなりやすく、組み合わせ次第で香りの印象を変えることができます。
フルーティーなニュアンスを持つため、特にシトラス系との相性がよく、レモンやグレープフルーツなどの柑橘と合わせることで、やさしく軽やかな香りに仕上がります。日常使いしやすい、すっきりとした印象のブレンドを楽しみたいときにおすすめです。
また、マグノリアのグリーンな印象を活かしたい場合は、ラベンダーやクラリセージなどのハーバル系とのブレンドも適しています。リラックス感が高まり、心を落ち着かせる香りに仕上がります。
さらに、イランイランやジャスミン、サンダルウッドなどと合わせると、奥行きのあるオリエンタルな香りを楽しむことができます。ブレンドの際は香りの主張がやや強くなるため、少量から試しながら調整するとよいでしょう。
アロマソムリエ | ベンゾインの香りと効能・使い方
ベンゾインは、別名「安息香(あんそくこう)」とも呼ばれ、その名の通り、心に安らぎをもたらすような甘く温かな香りを持つ天然の樹脂です。原料となる木の幹に傷をつけると、そこからゆっくりと滲み出してくる樹脂が、ベンゾインです。
この香りは、古くから人々の暮らしや祈りに寄り添ってきました。中世ヨーロッパでは、修道院で心を鎮める香りとして大切にされ、聖なる香りとして精神を整えるために用いられていました。
東洋でもベンゾインは長い歴史を持ち、特に仏教文化と深く関わっています。線香や薫香の調合に欠かせない香料として、日本にも古くから伝わり、「沈香」や「伽羅」と並んで高貴な香りとして珍重されてきました。
その香りは、バニラを思わせるような濃厚で甘く、まろやかな印象。樹脂ならではのぬくもりと深みがあり、まるで母に包まれるような安心感をもたらしてくれます。また、静かな瞑想の時間へと誘うような、神秘的な魅力も秘めています。
現代でも、香水やアロマオイル、スキンケア製品など、さまざまな分野で活躍しています。ブレンドに深みと安心感をもたらす香りの土台として、多くの調香師に愛され続ける、香りの世界で静かに力を発揮する存在です。
基本情報

科名:エゴノキ科
学名:Styrax tonkinensis
抽出部位:樹脂
抽出方法:溶剤抽出法
主要原産地:インドネシア、ラオス、タイ
主な芳香成分:安息香酸、安息香酸エステル、桂皮酸など
香りのタイプ:バルサム
香りの揮発性:ラストノート
香りの印象:中~強
ベンゾインの香りの特徴
ベンゾインは、焦がし砂糖やバニラを思わせるような、濃厚でまろやかな甘い香りに、ほのかにスモーキーな温かさが重なる、奥行きのある官能的な香りです。やわらかく包み込むような甘美な香調は、まるで冬の日に飲むホットミルクのように、心をそっと癒し、深いリラックスと穏やかな安らぎをもたらしてくれます。
そのやさしい甘さとぬくもりのある香りは、幅広い層に支持されており、癒しのアロマとして人気の高いエッセンシャルオイルです。ベンゾインは香りにしっかりとした存在感を持ちながらも、他のアロマともなじみやすく、香水のベースノートやアロマブレンドの土台としても重宝されています。全体に深みとぬくもりを加え、香りにやさしい余韻を与えてくれる存在です。
ベンゾインの持つ機能
深い安心感で包み込む 静寂と温もりを空間に灯す香り
ベンゾインに多く含まれる安息香酸やバニリンには、心を落ち着かせる働きがあり、気分をやさしく整えてくれるといわれています。悲しみや不安、孤独を感じるときにも、そっと寄り添い、癒しとあたたかさをもたらしてくれる香りです。
また、抗炎症作用や鎮痛作用があることから、筋肉や関節の違和感、喉の不快感といった不調のケアにもおすすめ。とくに咳や気管支の不快感には、蒸気吸入やバームで取り入れるのが効果的とされています。
さらに、スキンケアとしても頼れる存在です。乾燥やひび割れ、あかぎれといったトラブル肌にやさしく寄り添い、肌の修復をサポートしてくれます。心と体、どちらにも働きかけてくれる、まさに包み込んでくれるようなアロマです。
ベンゾインを使うシーンや季節

深く落ち着いたバルサムの香りは、空間に安心と重厚感を与え、静けさと温もりを演出します。
包み込むような空間づくりに
ベンゾインは、書斎や寝室、ヨガ・瞑想のスペースなど、自分の内側と静かに向き合いたいときにぴったりの香りです。濃厚な甘さと落ち着いたウッディーさが、空間にやわらかな安心感をもたらし、時間の流れをゆるやかに感じさせてくれます。バニラ調やサンダルウッドなどの香りと合わせれば、より一層ぬくもりが引き立ち、深いリラックス感が広がります。やさしい光の間接照明と組み合わせれば、まるで古書の香りに包まれているような、穏やかで知的な空間となります。
心と体のセルフケアに
1日の終わりに、ベンゾインの香りを部屋にそっと広げてみてください。ディフューザーやアロマバスとして取り入れることで、濃密な甘さと静かな深みが、心の緊張をふっとゆるめ、体も自然とリラックスしていきます。とくに疲れが溜まっているときや、気持ちを落ち着かせたい夜におすすめです。さらに、植物由来のオイルやクリームと合わせてスキンケアに取り入れれば、乾燥しがちな季節の頼れる保湿アイテムに。甘く包み込むような香りとともに、肌をしっとりと整えながら、心にもそっとやさしく寄り添ってくれる安心感のあるアロマです。
秋から冬にぴったり
ベンゾインの甘く濃厚な香りは、空気が澄んで冷たくなる秋から冬に、心と体をそっとあたためてくれます。寒い朝や静かな夜、ほんの少しの香りを空間に漂わせるだけで、ホッとするようなぬくもりが感じられます。とくに、年末年始やホリデーシーズンなど、家でゆったり過ごすひとときにぴったり。キャンドルの灯りや温かい飲み物とともに、ベンゾインの香りが季節の記憶に寄り添います。
忙しない日常の中でも、ふっと肩の力を抜いて、心を整えたくなるような香り。冬の季節にそっと寄り添ってくれる、頼もしい存在です。
相性のいいオイル
シトラス系:オレンジ、ベルガモット
フラワー系:イランイラン、ジャスミン
ウッド系:サンダルウッド
ベンゾインは、香りの持続性がとても高く、ブレンドの中ではラストノートとして長く香りを支えてくれる存在です。そのため、他の精油と組み合わせるときは、香り全体のバランスを考えて使うのがポイント。特に、柑橘系など軽やかなトップノートの精油と合わせる場合は、ベンゾインの甘く濃厚な香りが強く出すぎないよう、少量ずつ取り入れるのがおすすめです。
また、粘度が高いため、そのままではディフューザーで扱いにくいことがあります。使用の際は、植物由来のキャリアオイルやエタノールであらかじめ希釈することをおすすめします。そうすることで、香りがふんわりとやさしく広がり、ディフューザーにも負担をかけずに心地よく楽しめます。
ベンゾインは、派手ではないけれど、そっと寄り添うような穏やかな存在感が魅力。使い方に少し気を配ることで、その奥深くあたたかな香りが、より美しく空間に溶け込んでくれます。
「ベンゾイン」をブレンドした香り
スキンオンフレグランス カーミングベール
リラックスと幸福感をやさしくもたらしてくれる、深く穏やかな香りのベール。ウッディーな落ち着きと、上品なフローラルの華やかさが美しく調和し、心を静かに包み込みます。
ベンゾインの甘くあたたかな余韻が香り全体をやさしくまとめ、日々の緊張をふっと解きほぐしてくれます。思わず深呼吸したくなるような、癒しと安心感に満ちた香りです。
原料:フランキンセンス, フランジュパニ, ホーウッド, ベンゾイン, シダーウッド, etc.
アロマソムリエ | ローズの香りと効能・使い方
ローズは、古代から人々の感性と美意識に寄り添ってきた特別な花であり、その芳醇で気品ある香りから「香りの女王」と称されています。和名では「バラ」と呼ばれ、優雅さや愛、美の象徴として、時代や国境を越えて愛され続けてきました。起源は数千万年前にまで遡るとも言われ、中国南西部からヒマラヤ、イランを含む中近東地域にかけて野生種が育まれたと考えられています。
紀元前5000年頃のメソポタミア文明ではすでに香料として用いられ、古代エジプトではクレオパトラがローズを愛し、毎日のようにバラ風呂に浸り、寝室には膝の高さまでバラの花びらを敷き詰めていたと伝えられています。ローマ時代には贅沢な宴やケア、香りの演出に欠かせない存在となり、感情に寄り添う香りとして受け継がれてきました。
長い歴史と文化を背景に持つローズは、今もなお、香りを通して上質な時間と内なる豊かさを届けてくれます。現代ではスキンケアや香水、アロマテラピーなど多彩なかたちで取り入れられ、心と体に深い安らぎをもたらす存在として、私たちの日常に優しく寄り添い続けています。
基本情報

科名:バラ科
学名:Rosa damascena
抽出部位:花
抽出方法:溶剤抽出法
主要原産地: モロッコ、ブルガリア、トルコ
主な芳香成分:フェニルエチルアルコール、シトロネロール、ゲラニオール
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:強
ローズの香りの特徴
ローズの香りは、フローラルの中でもひときわ気品を放つ存在です。甘く濃厚でありながら、どこか澄んだ透明感をあわせ持ち、ひとたび香れば空間全体を華やぎと安らぎで包み込みます。
ローズアブソリュートは、花びらが持つ芳醇さを凝縮したような深みのある香りが特徴で、甘美さと優雅さに、ほのかなグリーン感やスパイシーなニュアンスが重なり合います。やさしく抱きしめられるような安心感と、背筋がすっと伸びるような凛とした美しさを同時に感じさせ、心の深い部分に静かに語りかけます。感情に寄り添い、内なる豊かさを呼び覚ます、特別な香りです。
ローズの持つ機能
愛を深め、心を癒やすアロマ
ローズは、心に深く寄り添い、情緒を穏やかに整えるアロマとして知られています。自己肯定感や幸福感を高める作用に優れ、気持ちが揺らぎやすいときにもやさしく働きかけます。主成分であるシトロネロールやゲラニオールは副交感神経を刺激し、緊張やストレス、不安を和らげ、心身をリラックスした状態へ導いてくれます。
また、女性ホルモンのバランスを整える作用も期待でき、月経周期の不調や更年期、産後の情緒不安定な時期のお守りのような存在になります。
身体面では、乾燥肌や敏感肌に適したスキンケア効果でも知られ、抗炎症作用により肌荒れや赤みを抑え、年齢を重ねた肌にハリと潤いをもたらします。心と体の両面にやさしく、深く寄り添う精油です。
ローズを使うシーンや季節

香るだけで空間をドレスアップ。ローズは、日常のひとときを非日常へと導く力を持っています。
ラグジュアリーな空間を演出
ローズの香りは、空間に漂った瞬間から、上質でエレガントな印象をもたらします。ベッドルームやバスルームで香らせれば、慌ただしい日常からそっと遠のき、空間全体がまるで高級ホテルのような静かで贅沢な雰囲気へと変わります。来客のあるリビングでは、華やかさの中にやさしい温もりを添え、自然と会話が弾む洗練されたおもてなしの空間に。ローズは香りとしてだけでなく、インテリアの一部として空気の質感まで美しく整える、空間に華を添える存在です。
心のセルフケアに
ローズは、気持ちが落ち込んだ日や、心のバランスが揺らいでいるときにこそ取り入れたい香りです。バスルームの床にオイルを数滴垂らし、シャワーを浴びると、立ち上る湯気とともにやさしい香りが広がり、心と体の緊張がゆっくりとほどけていきます。ロールオンやクリームとして肌にまとうことで、ふとした瞬間に香りを感じ、呼吸とともに自分自身を大切にする時間へそっと気持ちを戻してくれます。ローズは、特に女性にとって、心をゆるめ、自分をいたわるセルフケアをやさしく支えてくれます。
春と秋におすすめ
ローズの香りは、季節の変わり目に乱れがちな心と体のバランスを整えてくれます。
新しい環境や出会いが増える春は、期待と同時に緊張や不安を感じやすい季節です。そんな揺らぎやすい心をやさしく包み込み、深呼吸するように気持ちを落ち着かせながら、前向きな一歩を踏み出す後押しをしてくれます。
一方、気温が下がり、内側に意識が向かいやすい秋には、ローズの穏やかな香りが心を静かに整え、忙しさから解放されるような深い安らぎをもたらします。
乾燥しやすいこの時期にはスキンケアとしても活躍し、外側からは潤いを、内側からは満たされた感覚を与えてくれるでしょう。
相性のいいオイル
シトラス系:オレンジ、ベルガモット
フラワー系:ネロリ、ジャスミン、ゼラニウム
ハーブ系:ラベンダー
ウッド系:サンダルウッド
ローズは、その華やかで気品ある香りから、ブレンドにおいても中心的な役割を果たします。少量でも香り全体に大きな影響を与えるため、使用量には特に注意が必要です。ほんの1滴でも香りに深みと上品さを加えることができ、フローラルブレンドの主役としてはもちろん、他の香りのアクセントとして使うことで艶やかさを演出することも可能です。
甘みを引き立てて華やかさを高めたい場合は、ネロリやジャスミン、ゼラニウムなどの他のフラワー系アロマとの相性が抜群です。一方、シトラス系のオレンジやベルガモットを加えることで、香りに透明感と軽やかさが生まれ、重たくなりすぎず日常使いしやすいブレンドになります。
落ち着きや温かみを加えたいときは、サンダルウッドなどウッド系を合わせるのもおすすめです。重厚で静かな香調がローズの甘さを引き締め、格式と深みのある印象に仕上がります。
目的に応じて、主役にも引き立て役にもなれるローズの表現力を引き出しましょう。
「ローズ」をブレンドした香り
D09 コンフォートリラックス
上質なファブリックに身をゆだねるような、やさしく包み込まれる香り。ローズアブソリュートの奥深い甘さに、ラベンダーとスパイクラベンダーの澄んだハーバルノートが重なり、心と呼吸をゆっくりと整えてくれます。ゼラニウムとロサリナが織りなすグリーンでやわらかなフローラルが広がり、穏やかで深い幸福感をもたらしてくれます。
原料:ローズアブソリュート, ラベンダー, スパイクラベンダー, ゼラニウム, ロサリナ, etc.
S07 ローズドリーム
ローズの優雅さと気品を主役に、眠りへと誘うように丁寧にブレンドされた上質な香り。華やかなローズに、パルマローザのやさしい甘さとネロリナの明るさが寄り添い、心をふわりと解きほぐしてくれます。ゼラニウムとベルガモットの軽やかなアクセントが、深い安らぎと心地よい眠りのひとときをそっと包み込みます。
原料:ローズ, パルマローザ, ネロリナ, ゼラニウム, ベルガモット, etc.

