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アロマソムリエ | ホワイトサイプレスの香りと効能・使い方
ホワイトサイプレスは、オーストラリアの乾燥した内陸部を中心に広く自生する、ヒノキ科カリトリス属の常緑針葉樹です。厳しい乾燥にも耐えながら育ち、場所によっては高さ20mほどになることもあります。灰色がかった青緑色の葉と、白から淡い色合いの木肌が特徴で、広大な大地にすっと立つ姿からは、オーストラリアの雄大な自然を感じることができます。
学名のCallitris glaucophylla の「glaucophylla」は、灰色や青緑色を帯びた葉を意味し、この樹木の特徴的な葉色に由来しています。現在では「White Cypress Pine」「Murray River Cypress Pine」などの名でも知られています。
ホワイトサイプレスを含むカリトリス属の樹木は、古くからオーストラリア先住民の暮らしとも深く関わってきました。木材は道具などに利用され、葉や枝を燃やした煙を虫除けとして用いるなど、身近な植物として活用されてきた歴史があります。現在でもホワイトサイプレスの木材は、耐久性に優れたオーストラリアの有用な木材として利用されています。
爽やかなウッド調をベースに、柑橘を思わせる軽やかな甘さと、ほのかなスパイシーさをあわせ持つのが特徴。森林を思わせるナチュラルな印象の中に、すっきりとした都会的な雰囲気を感じさせる、個性豊かなオーストラリア原産の香りです。
ホワイトサイプレスの基本情報

科名:ヒノキ科
学名:Callitris glaucophylla
抽出部位:葉・小枝
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:オーストラリア
主な芳香成分:α-ピネン、リモネン、酢酸フェンキル、酢酸ボルニル、β-カリオフィレンなど
香りの印象:中
香りのタイプ:ウッド
香りの揮発性:ミドルノート
ホワイトサイプレスの香りの特徴
ホワイトサイプレスは、森林を思わせる清々しいウッド調に、柑橘のような軽やかさとほのかな甘さ、スパイシーなニュアンスが重なる香りです。日本のヒノキに感じられるような和の趣とは異なり、すっきりと洗練された、どこか都会的な印象をあわせ持っています。
香りの中心にはα-ピネンなどによる針葉樹らしい清々しさがあり、リモネンの明るいシトラス調が重なることで、ウッド系でありながら重くなりすぎないのが特徴です。そこに酢酸ボルニルなどのやわらかな甘さが加わり、爽やかさの中にも落ち着きを感じさせます。
同じオーストラリア原産のブルーサイプレスが木部由来の重厚でスモーキーな印象を持つのに対し、ホワイトサイプレスは葉を中心に抽出されるため、風が木々の間を吹き抜けるような軽快さが魅力です。ナチュラルな森林の雰囲気とモダンな空間のどちらにもなじみやすく、幅広いシーンで楽しめるエッセンシャルオイルです。
ホワイトサイプレスの持つ機能
森林の清々しさで、気持ちと空間を軽やかに
ホワイトサイプレスの清々しいウッド調の香りは、気持ちをリフレッシュしたいときにも、ゆったりと落ち着いて過ごしたいときにも取り入れやすいのが特徴です。森林を歩いているような爽快感と、ほのかなシトラスの明るさがあり、仕事や家事の合間など、気分を切り替えたい場面にも適しています。
主要成分のα-ピネンは針葉樹などに広く含まれる芳香成分で、ホワイトサイプレスの森林を思わせる香りを形づくっています。リモネンによる明るく爽やかなニュアンスも加わるため、ウッド系の深さがありながら、重たくなりすぎないのも魅力です。朝のスタートや仕事中のリフレッシュ、帰宅後にひと息つきたい時間など、日常のさまざまな場面に自然となじむ香りです。
ホワイトサイプレスを使うシーンや季節

ホワイトサイプレスは、森林を思わせる清々しさと都会的なスマートさをあわせ持ち、空間に爽やかなウッドの表情を加えます。
季節やシーンを問わず使いやすく、日常のリフレッシュから洗練された空間演出まで幅広く活躍します。
洗練されたモダンな空間づくりに
ホワイトサイプレスは、ウッド系でありながら重厚になりすぎず、軽やかでスマートな印象を持つため、空間デザインにも取り入れやすい香りです。白やグレーを基調としたシンプルモダンなインテリアや、ガラス、金属、石など無機質な素材を取り入れた空間に香らせると、都会的な雰囲気の中に自然の気配を添えることができます。
オフィスやホテルのエントランス、ショップなどでは、森林を思わせる清々しさがクリーンな印象を与えてくれます。クローブやブラックペッパーなどスパイシーな精油を加えると、よりシャープで大人っぽい印象になります。シトラス系を合わせれば透明感が加わり、明るく開放的な空間にもなじみます。
毎日の気分転換やワークタイムに
朝の目覚めや仕事を始める前、午後に気持ちを切り替えたいときなど、日常のリフレッシュにもホワイトサイプレスはおすすめです。ディフューザーで香らせると、針葉樹らしい清々しさにシトラスを思わせる軽快なニュアンスが重なり、室内をすっきりとした印象に整えます。
在宅ワークのデスクまわりや書斎では、ローズマリーやユーカリと組み合わせるのもおすすめ。シャープなハーバル調が加わり、仕事や勉強に向き合う空間にもよく似合います。
一方、ラベンダーやサンダルウッドなどを合わせると香りの輪郭がやわらぎ、夕方から夜にかけて過ごすリビングにも取り入れやすいブレンドになります。シーンに合わせて印象を変えやすいことも、ホワイトサイプレスの魅力です。
夏の空間にも映える爽やかなウッド
ホワイトサイプレスは1年を通して楽しめるウッドの香りで、季節に合わせてさまざまな表情を楽しめます。なかでも春から夏にかけては、ウッド系の落ち着きの中にある爽やかさが引き立ち、気温や湿度が高くなる季節にも取り入れやすい香りです。
梅雨時にはユーカリやペパーミントと組み合わせることで、よりクリアーですっきりとした印象に。暑い夏には、グレープフルーツやレモンなどのシトラス系を加えると、開放感のある爽快な空間を演出できます。
秋冬にはサンダルウッドやスパイス系のエッセンシャルオイルを少量加えることで、ホワイトサイプレスの爽やかさを生かしながら、季節に合った温かみのある香りへと変化させることができます。
ホワイトサイプレスと相性のいいオイル
シトラス系:グレープフルーツ、ベルガモット
フラワー系:ゼラニウム、パルマローザ
ハーブ系:ラベンダー、ローズマリー
ホワイトサイプレスは、ウッド調の落ち着きとシトラスを思わせる爽やかさをあわせ持ち、さまざまな系統の精油と調和しやすいエッセンシャルオイルです。グレープフルーツやベルガモットなどのシトラス系と合わせると、明るさと透明感が増し、玄関やワークスペースにも似合う軽快なブレンドに仕上がります。
ローズマリーやユーカリなどの清々しい香りを重ねれば、森林を吹き抜ける風のようなクリアーな印象に。一方、ラベンダーやゼラニウムなどを加えると、フローラルのやわらかさをホワイトサイプレスがすっきりとまとめ、甘くなりすぎない洗練された香りをつくることができます。
「ホワイトサイプレス」をブレンドした香り
D08 グレイッシュウッド
静けさとクリアーな感性をあわせ持つ、都会的なウッディーブレンド。サイプレスやロサリナのすっきりとした木のニュアンスに、クローブのスパイス感が重なり、ほのかな甘さを感じさせます。クールな印象の中にやわらかさも宿し、空間を洗練された雰囲気へ。自宅にもワークスペースにもなじむ、上質でバランスの取れた香りです。
原料:サイプレス, ロサリナ, ネロリナ, ローレル, クローブ etc.
D06 ピースフルスマイル
優しく軽やかな香りが、やわらかな春風のように広がるシトラスハーブブレンド。爽やかですっきりとしたグレープフルーツに、カモミールやホーウッドなどのやさしい香りが重なり、明るさの中にも落ち着きを感じさせます。リフレッシュにもリラックスにも取り入れやすく、ナチュラルな印象の空間によく合う香りです。
原料:グレープフルーツ, カモミール, ベルガモット, サイプレス, ホーウッド etc.
S05 メディテーション
ハーブや木々、スパイスが調和した、静けさと深みを感じるブレンド。落ち着いた清涼感に、スパイシーな温かみが重なります。気持ちをすっと落ち着かせ、深呼吸したくなるような香りは、思考を穏やかに整えたいときや日常の中で心をリセットしたいときなど、ゆっくりと自分と向き合う時間にぴったりです。
原料:ホワイトサイプレス, クローブ, ロサリナ, ネロリナ, ユーカリ etc.
アロマソムリエ | アカマツの香りと効能・使い方
アカマツは、マツ科マツ属に分類される常緑針葉高木で、日本の山野で古くから親しまれてきた樹木です。日本では本州・四国・九州を中心に分布し、朝鮮半島や中国東北部、ロシア極東にも分布しています。幹の上部に見られる赤褐色の樹皮が名前の由来とされ、クロマツと比べて葉がやわらかいことから「メマツ」という別名でも呼ばれています。
日本では、庭木や盆栽として風景を彩ってきたほか、建築材や家具材、土木用材など、暮らしに身近な木として幅広く利用されてきました。木から得られる松脂もさまざまな用途に活用され、葉は香料の原料としても知られています。山の尾根や日当たりのよい場所にすっと立つ姿は、日本の里山でなじみ深い風景のひとつです。
アカマツの枝葉から得られるエッセンシャルオイルには、α-ピネンやβ-ピネンなど、森林の空気を思わせる芳香成分が含まれており、針葉樹らしい清々しさが感じられる香りとなっています。精油は枝葉などを水蒸気蒸留することで得られ、みずみずしいグリーン感と松脂を思わせる樹脂感、ほのかな温かみが重なる香りが特徴です。
長野県でも地域資源としてアカマツの香りが活用されています。古くから日本の暮らしに身近な存在であったアカマツは、現在では枝葉からエッセンシャルオイルが抽出され、その清々しい香りが空間を彩るアロマとしても活用されています。
基本情報

科名:マツ科
学名:Pinus densiflora Siebold & Zucc.
抽出部位:枝葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:日本(長野県など)
主な芳香成分:α-ピネン、β-ピネン、β-フェランドレン、β-フェンコール、ミルセン など
香りのタイプ:ウッド
香りの揮発性:トップ~ミドルノート
香りの印象:中
アカマツの香りの特徴
アカマツの香りは、森の中へ一歩足を踏み入れた瞬間のような、みずみずしく澄んだ清々しさが特徴です。針葉樹らしいグリーンな香りを軸に、松脂を思わせるほのかな樹脂感と、木肌の温もりを感じさせるやわらかなウッディー調が重なります。空気をすっと通り抜けるような軽快さがあり、重たさを感じさせない、透明感のある香りです。
ヒノキの落ち着いた重厚さや、シダーウッドの乾いた深みとは少し異なり、アカマツには枝葉のみずみずしさを思わせる明るさがあります。
時間が経つにつれて、最初に感じる爽やかなグリーン感がゆっくりとやわらぎ、穏やかな木質感や樹脂のニュアンスが残ります。森林浴をしているときのような自然な空気感があり、和の空間にはもちろん、北欧やナチュラルモダンなど、木や石、リネンといった自然素材を取り入れたインテリアにも心地よくなじむ香りです。
アカマツの持つ機能
深呼吸したくなる、森の静けさを暮らしの中へ
アカマツの香りは、森の中で深呼吸をするように、張りつめた気持ちをゆるめ、心に穏やかさをもたらしてくれます。忙しさから気持ちを切り替えて静かに過ごしたいときにも取り入れやすい香りです。
主要な芳香成分のひとつであるα-ピネンは、森林の香りを構成する代表的な成分として知られています。針葉樹らしい清々しさがありながら、どこか温もりを感じさせるのもアカマツならではです。疲れや緊張を感じるときにゆっくりと香りを感じることで、自然と呼吸を整えるきっかけをつくり、森林浴をしているような穏やかなリラックスタイムへと導いてくれます。
アカマツを使うシーンや季節

澄んだ森の空気を思わせる清々しさと、樹木ならではの温もりをあわせ持つ香りです。
自然を感じる空間づくりから日常の気分転換まで、穏やかな心地よさを添えてくれます。
森の気配を感じる、心地よい空間づくり
アカマツは、木や石、土、リネンなど、素材そのものの質感を生かした空間と非常によく調和します。無垢材を使ったナチュラルなリビングはもちろん、和モダン、北欧テイスト、静かなホテルラウンジのような空間にもおすすめです。清々しい枝葉の香りが空間に自然な奥行きを与え、インテリアの印象を邪魔することなく、森を思わせる空気感を添えてくれます。
玄関やエントランスで香らせれば、扉を開けた瞬間に爽やかな印象が広がり、訪れる人を自然体で迎える空間に。リビングでは木の家具や観葉植物との一体感が生まれ、屋内にいながら自然とのつながりを感じさせてくれます。
香りを強く主張するよりも、空間全体に薄く広げるのがアカマツの魅力を生かすポイントです。木漏れ日の中を風が通り抜けるような、静かで開放感のある空間演出に向いています。
オンとオフを穏やかに切り替える香り
朝の身支度や仕事を始める前、家事の途中など、気持ちを一度リセットしたいときにアカマツのアロマを取り入れてみましょう。ディフューザーで軽く香らせると、針葉樹の爽やかな香りが部屋に広がり、頭の中まで風が通り抜けるような、すっきりとした空気感を楽しめます。
仕事や勉強をするワークスペースでは、レモンやローズマリーなどを少量合わせると、より明るくシャープな印象になります。一方、夜のリラックスタイムにはラベンダーやヒノキを加えることで、アカマツの清々しさを残しながら、やわらかく穏やかな香りへと変化します。
帰宅後に玄関やリビングで香らせるのもおすすめです。外で過ごした時間から自宅でくつろぐ時間へ、香りを合図に気持ちを切り替えるように使うことで、暮らしの中に自然なリズムが生まれます。
春から秋、そして冬の森にも似合う香り
アカマツは、季節を問わず1年を通して楽しみやすいエッセンシャルオイルです。なかでも、草木が動き始める春から、木々の香りが心地よく感じられる秋にかけては、そのみずみずしいグリーン感が季節の空気によくなじみます。
春には、新生活などで気持ちを切り替えたい時間におすすめです。梅雨から夏にかけては、湿度によって空間が重たく感じられるときに、アカマツの爽やかなウッド調が軽やかな印象を添えてくれます。窓を開けた朝に香らせれば、山の風が室内へ入り込んできたような清々しさを楽しめます。
一方、秋から冬には、アカマツが持つ樹脂感や木質の温かさがより印象的に感じられます。ヒノキやスギ、シダーウッドなどを重ねれば、静かな冬の森を思わせる落ち着いた香りに。季節によって異なる表情を楽しめることも、アカマツならではの魅力です。
相性のいいオイル
シトラス系:ベルガモット、レモン
フラワー系:イランイラン
ハーブ系:ラベンダー、ローズマリー
ウッド系:スギ、ヒノキ、シダーウッド
アカマツは、みずみずしいグリーン感とウッディー調の温もりをあわせ持つため、幅広い精油と合わせやすい香りです。ブレンドするときは、アカマツの清々しさを生かしながら、合わせる香りによって明るさややわらかさ、深みを加えていくのがポイントです。
軽やかに仕上げたいときはシトラス系を、穏やかな印象にしたいときはハーブ系を、より深みのある森林調を楽しみたいときはウッド系を合わせるなど、目指す空間や過ごし方に合わせて選ぶとよいでしょう。個性の強い香りは少量から加えることで、アカマツならではの透明感を生かしたバランスのよい香りに仕上がります。
「アカマツ」をブレンドした香り
香るNAGANO アカマツブレンド
長野の山々を吹き抜ける澄んだ風と、アカマツ林に差し込むやわらかな光を思わせる香り。長野県産のアカマツとスギのみずみずしい樹木の香りを中心に、ホーウッドやクラリセージ、イランイランを重ねることで、清々しさの中にやわらかな温もりと芳醇な深みが生まれています。
樹木の清々しさがありながら素朴になりすぎず、ほのかな艶を感じさせるのも魅力です。リビングや玄関など、自然な開放感と上質さを両立したい空間にも心地よくなじみます。
原料:アカマツ(長野), スギ(長野), ホーウッド, クラリセージ, イランイラン, etc.
アロマソムリエ | シダーウッドの香りと効能・使い方
シダーウッドは、高さ15mほどに成長する針葉常緑樹です。シダーウッドと呼ばれるエッセンシャルオイルには、マツ科のものとヒノキ科のものがあります。マツ科のものはアトラスシダーのほか、レバノンシダーやヒマラヤシダーがよく知られており、ヒノキ科のシダーウッド・バージニアは北米が原産で、ジュニパーベリーに近い種類に属しています。
マツ科のアトラスシダーやレバノンシダーは、害虫よけになるため建材として重宝され、古代エジプトでミイラやピラミッド、寺院建築など、あまりに大量に用いられたため、絶滅の危機に瀕したといわれています。レバノンシダーのエッセンシャルオイルは、人類が抽出した最も古い精油の一つと考えられており、古代エジプトでは、ミイラづくりや化粧品、香水などに使用されていたほか、有名なミトリダーテス王の解毒剤の一成分としても、何世紀にもわたり用いられてきました。
一方、ヒノキ科のシダーウッド・バージニアは、鉛筆の材料としても利用されており、日本では「エンピツビャクシン」と呼ばれています。
※本記事ではアトラスシダー(シダーウッド・アトラス)を中心にご紹介します。以降、シダーウッド=アトラスシダーと表記しています。
基本情報

科名:マツ科
学名:Cedrus atlantica
抽出部位: 木部
抽出方法: 水蒸気蒸留法
主要産地: モロッコ
主な芳香成分:ヒマカレン、カジネン、α-アトラントン、デオダロン、カラコレン など
香りのタイプ:ウッド
香りの揮発性:ミドル~ベースノート
香りの印象:強
シダーウッドの香りの特徴
特有の安定感を感じさせるウッドの香りです。甘さとスパイシーさが交差する奥行きのある神秘的な香りで、温かみのあるトーンに包まれながら、香りの移ろいを楽しめるのも特徴です。トップノートではカンファーのような清涼感が広がり、時間の経過とともに甘く力強いバルサム調の香りへと変化していきます。ウッド系の香りで神秘的といえばサンダルウッドが知られていますが、サンダルウッドと比較するとドライで、よりスパイシーな印象を与えます。
一方、ヒノキ科のシダーウッド・バージニアは、より落ち着きのあるウッディノートで、ヒノキにも似た清々しさを持ち、まるで深い森の中にいるような静けさと安らぎを感じさせる香りです。鉛筆の芯材としても利用されているため、鉛筆っぽさを感じる方もいるかもしれません。
シダーウッドの持つ機能
深みあるウッドの香りで、心身も空間も整う
シダーウッドは精神的な安定をもたらす香りとして広く知られています。
不安を和らげて緊張をほぐす効果や、リンパの流れを促してむくみを改善し、咳や痰を鎮める作用が期待されています。また、収れん・殺菌作用によりニキビの改善を助け、頭皮の脂やフケ、脱毛症を和らげる効果もあるとされています。
化粧品分野では、香水の香料や揮発保留剤として使用されるほか、家庭用品、石鹸、洗剤などにも広く利用されています。
東洋では、気管支炎や尿道炎の治療に処方されるほか、保存料やお香としても重宝されており、特にチベットでは、現在でも寺院でお香として焚かれ、チベット伝統医学の中でも用いられています。
シダーウッドを使うシーンや季節

古くから生活に根付いてきた便利な香り。
奥行きのある複雑な面と森の中にいるような木質の香りが、日常の様々なシーンに溶け込みます。
落ち着きと深みを添える空間演出に
リビングや書斎、寝室など、静けさや集中を必要とする空間にぴったりです。
木のぬくもりを感じさせるその香りは、北欧や和モダンの空間デザインと特に相性が良く、インテリアのアクセントとして香りを活かすことで、深みと洗練を与えてくれます。
天然木の家具や間接照明と共に、静謐で心地よいひとときを演出します。
また、緊張を緩め、安心感を与えやすい香りなので、自宅の静かな空間はもちろん、ロビーや待合室などのパブリック空間に広げる香りとしてもおすすめです。
防腐・防虫対策や心のリセットに
防腐・防虫対策にも活躍する香りです。ルームミストにして空間に広げたり、サシェなどに滴下してクローゼットの中に入れたりすることで、防腐・防虫対策に役立ちます。
さらにシダーウッドの香りは深呼吸と共に心を整えてくれます。日々のストレスで落ち着かないときには、アロマディフューザーを活用して空間に香らせたり、マッサージオイルやバスソルトに加えて使ってみましょう。香りに包まれて呼吸を整えることで、心身がほぐれ、質の良い眠りへ導かれます。ヨガや瞑想など、内面と向き合う時間にも最適なアロマです。
秋から冬に寄り添う温もり
秋の夜長や冬の静けさが似合う香りです。寒さが増し、気持ちが内へと向かう秋冬の季節に、シダーウッドの香りはしっくりとなじみます。木の温もりの中に感じるスパイシーさと甘いバルサム調の香りが、冷えによる緊張感を和らげ、内側から温めるような感覚をもたらしてくれます。深く温もりある香りは、毛布にくるまるような安心感を与え、日々の疲れをやさしく癒してくれます。静かで神秘的なホリデーシーズンを演出したい時や、年末年始のあわただしさの中で、心を鎮めたい時など、冬のイベントごとにも取り入れたくなる香りです。
相性のいいオイル
シトラス系:ベルガモット、レモン
フラワー系:ネロリ、ローズ
ハーブ系:ローズマリー、ラベンダー
ウッド系:サイプレス、ジュニパー
シダーウッドは柑橘系、花系、樹木系、ハーブ系、スパイス系ほとんどの精油と好相性で調和します。深く温かみのある香りのため、ブレンドにおいては土台や保留剤としての役割を果たします。
特にトップノートに明るいシトラス系を加えることで、香りに動きと軽さを生み出し、バランスの良いブレンドに仕上がります。また、フラワー系やハーブ系との組み合わせでは、ウッディーさが華やかさや清涼感を引き立て、調和のとれた香りとなります。
ただし、シダーウッドの持つややスモーキーな側面が強く出すぎると、重たく沈んだ印象になることがあるため、ブレンド量には注意が必要です。
心を落ち着けたいときは、同じくラストノートのサンダルウッドやフランキンセンスを加え、香りに深みと持続性を持たせるのも良いでしょう。季節やシーンに合わせて、香りの輪郭を調整する感覚で楽しんでみましょう。
「シダーウッド」をブレンドした香り
JB01 青森ひば
木々と湿った土っぽさを感じる、深く暗い森の中に入り込んだような香り。木部だけでなくモミリーフをブレンドすることにより、葉が生い茂っている雰囲気も出ています。神秘的な落ち着きをお楽しみいただける香りです。
原料:青森ヒバ, モミリーフ, シダーウッド, サイプレス, ローズマリー, etc.
JB06 飛騨杉
飛騨杉の青くフルーティーな爽やかさを活かした香り。ローズマリーが飛騨杉のグリーン感を鮮やかに彩り、シダーウッドが木部らしい落ち着きを表現しています。夜や寒い時期に合うシダーウッドですが、こちらは朝や新緑っぽさをお楽しみいただけます。
原料:飛騨杉, シダーウッド, パイン, ジュニパー, ローズマリー, etc.
CITY series 東京(TOKYO)
スパイシーさを感じるシダーウッドやサイプレスやまろやかなサンダルウッドの香りが重なり合った、複雑なウッドの香りです。重ための香りではありますが、ロサリナやユーカリをブレンドしていることにより、どこかスッと抜けるような柔らかさも感じられます。
原料:サンダルウッド, シダーウッド, サイプレス, ロサリナ, ヒノキ, ユーカリ, etc.
アロマソムリエ | ラベンダーの香りと効能・使い方
ラベンダーは、多くの国で、多くの人に親しまれており、アロマセラピーの中では一番といっていいほど認知されており、活用されている香りです。
有名なエピソードですが、アロマセラピーという言葉がうまれたきっかけは、この「ラベンダー」にあります。フランスの科学者であった、ルネ・モーリス・ガットフォッセ(1881~1950)は、実験中の事故で火傷を負い、治療の過程でラベンダー精油を使用し効果をあげたという体験から、精油の薬理作用に注目し研究を行い、アロマセラピーという造語を作ったと言われています。アロマセラピーを語るうえでは欠かせない香りなのです。
近年は、農作物の栽培から、加工、流通の過程を明らかにするトレーサビリティーが注目されており、フランスでは生産者や蒸留者がわかる有機認証「エコサート」がついたラベンダーのオイルが生産されています。
基本情報

科名:シソ科
学名:Lavandula angustifolia
抽出部位:葉、花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要原産地:フランス、イギリス、ロシア、ブルガリア
主な芳香成分:酢酸リナリル、リナロール、テルピネン-4-オール
香りのタイプ:ハーバル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:やや強い
ラベンダーは、「洗う」という意味のラテン語から名づけられたといわれていますが、その名の通り、疲れたり乱れたりしている私たちの心を洗い流し、落ち着きを静かに取り戻してくれるような、清潔感を感じさせてくれる香りです。
花の香りのように、フローラルな印象を持っていますが、シソ科の植物であり、抽出部位は葉と花で、ハーブの一種になります。ハーブの香りの中で、もっともフローラル感があるのが、ラベンダーです。
また一方で、土にしっかりと根を張って育った草、ハーブらしい土臭さ、力強さも特徴です。困難な土地でも育つ生命力の強さを感じさせます。
香りのもつ機能
ラベンダーの主な芳香成分である酢酸リナリルとリナロールは、神経を鎮め、心身の緊張をやわらげる効果に優れています。心と体の緊張をほぐしてリラックスしたいときにおすすめです。静かな空間でこの香りに包まれることで、深呼吸を誘い、リラックスしたひとときを過ごすサポートとなります。眠りのためのアロマという印象があるラベンダーですが、ほかにも幅広い効果が期待でき、まさに「万能オイル」と言うことができます。
使うシーンや季節

ラベンダーのカラーイメージは、その花の穏やかな紫色です。穏やかさや優しさに加えて、力強さを持っているため、子供向けというよりは、大人に好まれる香りで、特にリラックスタイムに使いやすい香りです。バスルームや寝室など、自分自身を整えるための場所にそっと香らせることで、ゆっくり過ごせる癒し空間に変えてくれます。特におすすめなのは、一日の終わり。眠りにつく30分ほど前から、ディフューザーやアロマストーンで香らせておくと、穏やかな気分で過ごすことができます。
季節の移ろいに寄り添う香りとして、一年を通して活躍しますが、特に秋冬や年度末の忙しさを感じる時期におすすめです。
また、インテリアと合わせて考えると、伝統的で落ち着いた印象や、上質感のあるクラシカルな雰囲気をもつ空間に合う香りです。
相性のいいオイル
フローラル系:ゼラニウム
シトラス系:ベルガモット、オレンジ
ハーブ系:ペパーミント
ウッド系:ホワイトサイプレス
ハーブということもあり、フローラル系のアロマのローズやカモミールのように、華やかで濃厚な香り立ちではなく、芯のある力強さを持つ香りです。香りの強さは比較的強く、優しさや爽やかさとともに存在感を持っています。
シングルオイルとしてのラベンダーは、嗜好性がありますが、ほかの香りとブレンドすると、より穏やかな印象となり、多くの人に好まれやすくなります。ブレンドによっては、濃厚さや甘さが出てくるため、あまり甘みのあるフローラル系のアロマではなく、爽やかさも持ち合わせたような香りのブレンドがおすすめです。また、メインで使わずとも、ラベンダーを少量加えることで、香りのバランスが整い、全体をまとめてくれる香りです。
「ラベンダー」をブレンドした香り
B07 ベルガモットラベンダー
ほのかな甘さを感じるコリアンダーが絶妙。ラベンダーとベルガモット、コリアンダーが混ざりあい、甘くソフトな深いくつろぎを感じられます。
原料:ベルガモット、ラベンダー、コリアンダー
D09 コンフォートリラックス
大人の女性を思わせる上品な華やかさ。ラベンダーにローズやゼラニウムを加え、落ち着きと華やかさをあわせ持つフローラルグリーンの香りです。
原料:ローズアブソリュート、ラベンダー、スパイクラベンダー、ゼラニウム、ロサリナ etc.
C08 ラベンダーハーブ
空気を浄化するトドマツと抗菌が期待できるラベンダーのブレンド。心を穏やかにする爽やかなフローラルハーブの香りがエレガントな空間を演出します。
原料:トドマツ、ラベンダー、マジョラム、ユーカリ、パイン etc.
アロマソムリエ | カボスの香りと効能・使い方
カボスは、ミカン科ミカン属に分類される日本を代表する香酸柑橘で、主に大分県を中心に栽培されています。爽やかな酸味と上品な香りを持ち、料理の風味づけや果汁として広く親しまれている柑橘です。現在では全国的にも知られていますが、生産量の95%以上を大分県が占めており、地域の特産品として長い歴史を持っています。
その起源には諸説ありますが、中国から渡来した柑橘が日本で自然交雑し誕生したと考えられています。江戸時代にはすでに現在の大分県臼杵市周辺で栽培されていた記録が残されており、約300年以上にわたり地域の食文化を支えてきました。焼き魚や鍋料理、刺身など和食との相性が非常に良く、日本人にとって馴染み深い香りのひとつです。
エッセンシャルオイルは果皮から抽出されます。みずみずしく弾けるようなシトラスの爽快感に、ユズやスダチにも通じる和柑橘特有の繊細な青み、さらにほのかな甘さとほろ苦さが重なり、上品で奥行きのある香りを楽しめます。
料理だけでなく、空間を爽やかに彩るエッセンシャルオイルとしても親しまれており、清潔感のある和モダンな空間づくりや、リフレッシュしたいシーンにも用いられています。親しみやすさと上質さを兼ね備えた、日本ならではの柑橘の香りです。
基本情報

科名:ミカン科
学名:Citrus sphaerocarpa
抽出部位:果皮
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:日本
主な芳香成分:リモネン、ミルセン、リナロール、ネロール、αテルピネオールなど
香りの印象:弱
香りのタイプ:シトラス
香りの揮発性:トップ
カボスの香りの特徴
カボスの香りは、みずみずしいシトラスの爽快感と、和柑橘ならではの穏やかな落ち着きを兼ね備えています。オレンジのような親しみやすい甘さよりも、ユズやスダチに近い上品な青みが感じられ、透明感のある爽やかな印象が広がります。
搾りたての果実を思わせるフレッシュさの中には、ほのかな苦みやグリーン調のニュアンスもあり、香り全体に奥行きを与えています。そのため、単なるシトラスの軽快さだけではなく、日本の自然や山の風景を思わせる落ち着きと繊細さを感じられるのが特徴です。
空間に香らせると、すっきりとした清潔感が生まれながらも刺激が強すぎず、穏やかな空気感を演出します。和の空間だけでなく、木の質感を活かしたナチュラルモダンなインテリアとも調和します。
カボスの持つ機能
心と空間を軽やかに整える和のシトラス
カボスの香りは、気持ちをリフレッシュしながらも穏やかな落ち着きを与えてくれる香りです。主成分であるリモネンには、気分転換やリラックスをサポートするとされる働きが知られており、緊張やストレスで気持ちがこわばっているときにも、自然と深呼吸したくなるような心地よさをもたらします。
また、柑橘特有の爽やかな香りは空間に清潔感を演出し、朝の目覚めや仕事・勉強前など、集中したい場面にも適しています。気持ちを軽やかに切り替えたい時や、来客前に室内の空気をリフレッシュしたい時にも活躍します。
さらに、ほのかなグリーン調のニュアンスが心を穏やかに整え、肩の力を抜いて過ごしたいひとときにもやさしく寄り添います。刺激が比較的穏やかなため、アロマ初心者にも取り入れやすく、日本らしいやさしい香りとして日常のさまざまなシーンで取り入れやすい香りです。
カボスを使うシーンや季節

カボスの香りは、和柑橘ならではの透明感と爽やかさで、空間に自然な清潔感をもたらします。みずみずしい香りが心と空間を軽やかに整え、日常からおもてなしまで幅広いシーンでやさしい安らぎをもたらします。
和の美しさを引き立てる空間づくり
カボスの香りは、木や石、和紙など自然素材を活かした空間と美しく調和します。和モダンの住宅や旅館などでは、みずみずしいシトラスの香りが空間に軽やかな透明感を与え、訪れる人に心地よい第一印象をもたらします。
また、派手に主張しすぎない穏やかな香りは、ナチュラルテイストや北欧スタイルのインテリアにもよくなじみます。玄関やエントランスにディフューザーで香らせれば、清潔感と温かみのある空気を演出でき、お客様をやさしく迎え入れることができます。リビングでは家族が自然とくつろげる空気感をつくり、オフィスでは適度なリフレッシュ感が集中しやすい環境づくりをサポートします。自然の風景を思わせる穏やかな香りは、日々の暮らしにそっと彩りを添えてくれます。
毎日の気分転換やリフレッシュに
朝の目覚めや仕事を始める前、家事の合間など、気持ちを切り替えたいタイミングにカボスのアロマオイルはおすすめです。アロマディフューザーで香りを広げれば、みずみずしいシトラスの香りが室内にやさしく広がり、自然と深呼吸したくなるような爽快感をもたらします。
また、ハンカチやアロマストーンに1滴垂らして持ち歩けば、外出先でも気軽に香りを楽しめます。来客前には空間全体に香らせることで、料理やインテリアとも調和する自然な清潔感を演出できます。さらに、ユーカリやヒノキなどとブレンドすると、より洗練された和モダンの香りとなり、読書やティータイムなど穏やかな時間にもよく似合います。毎日の暮らしの中で無理なく取り入れられる、親しみやすいエッセンシャルオイルです。
初夏から秋に映える香り
カボスは一年を通して楽しめますが、とくに初夏から秋にかけて、その爽やかな魅力が際立ちます。梅雨には湿気による空気の重たさをすっきりとリフレッシュし、夏にはみずみずしい柑橘の香りが暑さを忘れさせるような清涼感をもたらします。そして、カボスの旬を迎える初秋には、収穫されたばかりの果実を思わせる自然な香りが季節感を演出します。季節ごとの暮らしに寄り添いながら、心地よい空間づくりを楽しめるアロマオイルです。
相性のいいオイル
シトラス系:ベルガモット、グレープフルーツ、ユズ
ハーブ系:ローズマリー、シソ、ペパーミント
ウッド系:ヒノキ、ユーカリ
カボスは、みずみずしく透明感のあるシトラス調の香りを持ち、比較的さまざまな精油と調和しやすいエッセンシャルオイルです。ベルガモットやグレープフルーツなどのシトラス系と組み合わせると、果実感あふれる明るく軽快なブレンドに仕上がり、朝のリフレッシュや空間のリセットに適した爽やかな香りになります。
また、ヒノキやユーカリなどのウッド系と合わせることで、日本の森林を思わせる深みが加わり、和モダンな空間にふさわしい上質な香りへと変化します。
「カボス」をブレンドした香り
D03 オーシャンクルーズ
海風に吹かれるような爽快感と透明感が広がる、シトラスミントのブレンド。まるで潮風が吹き抜ける海辺を散歩しているような心地よさが、空間と気分をすっきりとリフレッシュ。リビングやワークスペースはもちろん、暑い季節や気分転換したい時間にもおすすめのブレンドです。
原料:ペパーミント、スペアミント、グレープフルーツ、カボス, パイン etc.
CITY series 福岡(FUKUOKA)
九州の豊かな自然に包まれるような、穏やかで温もりのあるシトラスウッドの香り。雄大な森に柔らかな陽の光が差し込む情景を思わせる、透明感と奥行きを兼ね備えたブレンドです。リビングで家族と過ごす時間や、1日の終わりにゆったりと過ごすときにもおすすめです。
原料:ヒノキ、カボス、ユズ、マジョラム、サンダルウッド、ラベンダー etc.
アロマソムリエ | コモンセージの香りと効能・使い方
コモンセージは、シソ科アキギリ属に属する多年草で、古くから薬草や料理、宗教儀式など、さまざまな用途で親しまれてきたハーブです。学名の Salvia officinalis は、ラテン語の「salvare(救う・癒やす)」に由来し、「人を健康へ導く植物」という意味を持っています。その名のとおり、古代ギリシャやローマ時代には万能薬として重宝され、中世ヨーロッパには「庭にセージがあれば医者はいらない」という言い伝えが残るほど、人々の暮らしに欠かせない植物として大切にされてきました。
原産地は地中海沿岸地域で、乾燥した温暖な気候を好みます。銀白色を帯びたやわらかな葉と、初夏に咲く紫色の花が特徴で、現在ではヨーロッパをはじめ世界各地で広く栽培されています。料理では肉料理やソーセージの香りづけとして親しまれ、独特の芳香とほろ苦さが食材の旨みを引き立てます。
エッセンシャルオイルは主に葉から水蒸気蒸留法で抽出され、シャープなハーバル調に、温かみのあるスパイシーさと、ほのかな清涼感をあわせ持つ個性的な香りが特徴です。古くから空間を清める薫香としても用いられ、集中力を高めたい時や、気持ちを切り替えたい場面など、さまざまなシーンで活用されてきました。
基本情報

科名:シソ科
学名:Salvia officinalis
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:アルバニア、スペイン、クロアチア
主な芳香成分:α-ツヨン、カンファー、1,8-シネオール、βツヨン、カンフェンなど
香りのタイプ:ハーバル
香りの揮発性:トップ~ミドルノート
香りの印象:中~強
コモンセージの香りの特徴
コモンセージの香りは、力強いハーバル調をベースに、すっきりとした清涼感と温かみのあるスパイシーさが調和した、奥行きのある香りです。摘みたてのハーブを思わせる青々しさの中に、ほのかな苦みや落ち着きが感じられ、自然の豊かさをそのまま閉じ込めたような印象があります。
ローズマリーやユーカリにも通じる爽快感がありますが、コモンセージはより深みがあり、落ち着いた印象を与えるのが特徴です。空間に香りを広げると、空気がすっと澄み渡るような清々しさが広がり、気持ちまで自然と引き締まります。
爽やかさと落ち着きを兼ね備えた香りは、日常のさまざまなシーンで、心と空間を穏やかに整えてくれます。
コモンセージの持つ機能
心と頭をすっきり整える
コモンセージの香りは、気持ちを切り替えたい時や、頭の中を整理したい時に寄り添ってくれる香りです。シャープで清々しいハーバルの香りが気分をリフレッシュし、気持ちをすっきりと整えながら、集中しやすい環境づくりをサポートします。仕事や勉強、読書など、じっくりと物事に向き合いたい時間にもおすすめです。
また、空間に爽やかな清潔感をもたらし、朝の目覚めや仕事の合間、家事の気分転換など、日常のさまざまなシーンで心地よく活躍します。気分が重たく感じる時や、考えがまとまらない時にも、気持ちを切り替えたい時にも心地よく寄り添います。集中したい時間にもリラックスしたい時間にも取り入れやすく、暮らしの中で気持ちを整えたい時に、そっと寄り添ってくれるエッセンシャルオイルです。
コモンセージを使うシーンや季節

コモンセージは、空間に凛とした清潔感と落ち着きをもたらす香りです。気持ちを切り替えたい時や、空間をすっきり整えたいシーンで活躍します。
知的で落ち着いた空間づくりに
コモンセージは、書斎やワークスペース、ライブラリーなど、静かに集中したい空間によく合う香りです。すっきりとしたハーバルの香りが空気を心地よく整え、落ち着きのある洗練された雰囲気を演出します。木の温もりを生かしたインテリアや、アイアンを取り入れたシンプルでモダンな空間とも美しく調和し、知的で上質な印象を引き立てます。
また、玄関やエントランスに取り入れれば、爽やかな清潔感が広がり、訪れる人を心地よく迎える空間に。オフィスやサロンなどにも自然になじみ、空間全体に落ち着きと心地よい緊張感をもたらしてくれる香りです。
気持ちを切り替えたい日常に
朝の目覚めや仕事を始める前、家事の合間など、気持ちをリフレッシュしたい時におすすめです。アロマディフューザーやアロマストーンで香りを広げると、清々しいハーバルの香りが空間をすっきりと整え、心地よく気分を切り替える空間を演出します。また、1日の終わりにゆっくり過ごしたい時間にも心地よく寄り添います。ベルガモットやレモンなどのシトラス系をブレンドすると軽やかで爽やかな印象に、ラベンダーやサンダルウッドを合わせると、穏やかで落ち着きのある香りとなり、その日の気分やシーンに合わせて楽しめます。
秋から冬におすすめ
コモンセージは1年を通して楽しめる香りですが、特に空気が澄み始める秋から冬に、その魅力がより引き立ちます。清々しいハーバルの香りが乾いた空気によくなじみ、空間に落ち着きと心地よい清潔感をもたらします。
秋の夜長にゆっくり過ごす時間や、慌ただしくなりがちな年末年始など、暮らしのリズムを整えたい季節にもおすすめです。凛とした香りが空間をすっきりと引き締め、穏やかで心地よい空気感を演出します。季節の変わり目に気分をリセットしたい時にも、自然と寄り添ってくれる香りです。
相性のいいオイル
シトラス系:ベルガモット、レモン、オレンジ
ハーブ系:ラベンダー、ローズマリー、ペパーミント
ウッド系:ユーカリ、サンダルウッド
コモンセージは、力強いハーバル調の香りを持ち、少量でもブレンド全体の印象を大きく左右する精油です。そのため、最初は1滴程度から加え、他の精油とのバランスを見ながら調整するのがおすすめです。
ベルガモットやレモンなどのシトラス系と組み合わせると、シャープな印象がやわらぎ、明るく爽やかな香りに仕上がります。また、ラベンダーやローズマリーなどのハーブ系を合わせれば、清々しく奥行きのあるハーバルブレンドに。さらに、ユーカリやサンダルウッドを加えることで、落ち着きと深みが生まれ、空間に心地よい広がりをもたらします。
コモンセージは個性豊かな香りだからこそ、主役としてだけでなく、他の精油の魅力を引き立てるアクセントとして使うのもおすすめです。配合を少し変えるだけで印象が変わるため、気分やシーンに合わせてさまざまなブレンドを楽しめます。
アロマソムリエ | おうちで作ろう モイストポプリ
ポプリというと、花びらやハーブを乾燥させて器やサシェに入れたものを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、天然塩を使ってつくる「モイストポプリ」です。塩に植物の香りをゆっくりと移しながら熟成させることで、花や果実、ハーブが持つ自然な香りを楽しめます。見た目にも華やかで、季節の植物を暮らしに取り入れるインテリアとしてもおすすめです。
モイストポプリとは

ポプリという言葉は、フランス語で「ごった煮」を意味する「pot-pourri」に由来するといわれています。花びらやハーブ、スパイス、果物の皮などの芳香素材を壺や容器に入れ、香りを楽しむためのアイテムとして親しまれてきました。その歴史は古く、中世ヨーロッパでは室内香として使われていたことが伝えられています。
ポプリには、完全に乾燥した素材を使ってつくる英国風の「ドライポプリ」と、生乾きの素材を塩とともに熟成させてつくるフランス風の「モイストポプリ」があります。
一般的にはドライポプリを目にする機会が多いかもしれませんが、モイストポプリは精油の抽出技術や保存技術が発達していなかった時代に生まれた、香りを楽しむための暮らしの知恵ともいえるものです。植物の香りを塩に移して保存することで、ドライポプリには向かない素材や、精油として抽出しにくい植物の香りも長く楽しむことができます。
また、素材の色や形を活かして自由にアレンジできるのも魅力のひとつ。植物の個性を活かしながら、自分だけのオリジナルポプリをつくることができます。
それでは、さっそくモイストポプリのつくり方をご紹介します。
モイストポプリのつくりかた

<用意するもの>
・天然塩(粗塩)
・ガラス容器
・花やハーブ、果実の皮、スパイスなどの天然素材
・エッセンシャルオイル
作成手順
STEP 1 素材を準備する
使用する花やハーブ、果実の皮などを新聞紙などの上に広げ、1〜1.5時間ほど乾燥させます。水分の多い素材は半日程度を目安にしましょう。
このとき、茎などの余分な部分はできるだけ取り除いておくのがおすすめです。素材は完全に乾燥させるのではなく、少し水分が残る状態が理想です。
STEP 2 塩に香りを加える
天然塩に、お好みのエッセンシャルオイルを加えてよく混ぜ合わせます。
容器の大きさにもよりますが、天然塩100gに対して10〜15滴ほどが目安です。使用する植物素材との相性を考えながら香りを選ぶと、より一体感のある仕上がりになります。
STEP 3 素材を重ねる
ガラス容器に、天然塩と植物素材を交互に重ねていきます。
スプーンやヘラを使いながら層をできるだけ平らに整えると、美しい仕上がりになります。容器の側面から素材の重なりが見えるよう、一層ずつ丁寧に重ねていきましょう。
思うように層が見えない場合は、ハーブやスパイスを少し厚めに敷き詰めるのがポイントです。素材ごとの色や質感の違いが際立ち、見た目にも美しいモイストポプリになります。
STEP 4 熟成させる
容器の蓋を閉め、冷暗所で約1か月熟成させれば完成です。
モイストポプリの魅力は、香りだけでなく植物の表情も楽しめること。素材の色や形に注目しながら、自分らしい組み合わせを考える時間もまた楽しみのひとつです。
ピンクソルトなど色付きの天然塩を使ったり、ドライ素材を組み合わせたりするアレンジもおすすめです。ローズヒップやシナモンスティック、スターアニスなど形が印象的な素材を上層に飾ると、美しくまとまります。

モイストポプリの楽しみ方

見た目にも華やかなモイストポプリは、インテリアとして飾るだけでも楽しめますが、時間とともに変化していく香りも大きな魅力です。
熟成が進んだら蓋を開けて香りを感じてみましょう。使用する素材にもよりますが、植物そのものが持つ豊かな香りをしっかりと感じることができます。自然素材の持つ香りの奥深さに、新たな発見があるかもしれません。
香りが穏やかになってきたら、お好みのエッセンシャルオイルを加えて、香りを重ねてみるのもおすすめです。季節や気分に合わせてアレンジしながら、自分だけの香りへと育てていく楽しみがあります。
また、香りを楽しんだ後は、塩と素材を混ぜ合わせてバスソルトとして活用する方法も。使用する際は、不織布の袋やティーバッグなどに入れて湯船に浮かべると、植物の香りをゆったりと楽しめます。
アロマ空間デザイナーのおすすめレシピ
使用する素材と、それに関連するエッセンシャルオイルを組み合わせることで、香りの世界を視覚と嗅覚の両方から味わうことができます。
今回は、アロマ空間デザイナーおすすめの組み合わせをご紹介します。季節や気分、過ごしたい時間に合わせて自由にアレンジしてみてください。
華やかな花々を楽しむ
春のモイストポプリ

素材:桜、ジャスミン、ゼラニウム
おすすめの香り:JD06 淡
春を代表する桜を主役にしたモイストポプリ。
桜は香りが穏やかなため、ジャスミンやゼラニウムを少量合わせると、春らしいやさしいフローラル感が引き立ちます。
よもぎや山椒の若葉などを入れて、和の趣を感じる落ち着いた雰囲気も楽しめます。
風薫るハーブの庭
夏のモイストポプリ

素材:ローズマリー、ラベンダー、レモン
おすすめの香り:S03 スタディー&ワーク
爽やかなハーブガーデンを吹き抜ける風のような、清々しいハーバルな香りを楽しめるモイストポプリ。
レモンバームやミントなど、様々なハーブを混ぜ合わせることで、香りに立体感が生まれます。
金木犀の香りを閉じ込めた
秋のモイストポプリ

素材:金木犀、柚子、月桂樹
おすすめの香り:GB04 桂林キンモクセイ
短い期間だけ楽しめる金木犀をたっぷり使い、秋の香りを瓶の中に閉じ込めましょう。
柚子や月桂樹を合わせることで、金木犀の甘く華やかな香りがより引き立ちます。
柚子の代わりにレモンを使ってフルーティーな印象にしたり、カルダモンなどのスパイスを加えて温かみのある秋らしい香りに仕上げるのもおすすめです。
柑橘とスパイスのぬくもり
冬のモイストポプリ

素材:オレンジ、スターアニス、モミ
おすすめの香り:C06 ウォームフィール
森を思わせるモミの香りに、オレンジのやさしい甘さとスターアニスのスパイシーなぬくもりが重なった、冬の季節におすすめのモイストポプリ。
ローズヒップを添えると、冬らしい彩りも楽しめます。
季節の植物とともに楽しむ
旬の植物を取り入れながら、季節の移ろいを楽しめるモイストポプリ。
春には桜、秋には金木犀など、その時期ならではの植物を使えば、短い開花期間しか楽しめない香りを暮らしの中に留めておくことができます。
また、植物に触れながら香りを感じる時間は、自然とのつながりを改めて感じるきっかけにもなります。お子さまと一緒に素材を集めたり、香りの違いを楽しんだりする時間は、植物や香りへの興味を育む「香育」の機会にもなるでしょう。
身近な自然素材で気軽に楽しめるモイストポプリ。季節の花やハーブ、果実を取り入れながら、ぜひ自分だけの香りづくりを楽しんでみてください。
アロマソムリエ | タンジェリンの香りと効能・使い方
タンジェリンはミカン科の柑橘類で、別名「マンダリンオレンジ」とも呼ばれます。マンダリンよりも香りが穏やかでやさしく、すこし大きめの果実と鮮やかな色が特徴です。収穫時期もマンダリンより3ヶ月ほど早く、旬の時期に違いがあります。
「タンジェリン」という名前は、かつて果実が輸出されていたモロッコの港町「タンジェ」に由来し、19世紀頃にヨーロッパへ広まったとされています。香りは甘くフルーティーで、どこか懐かしいような親しみやすさがあります。この香りには、気分を明るくし、心を落ち着かせるリラックス効果が期待でき、特にストレスや不安を感じるときにおすすめです。
アロマオイルとしては、芳香浴やマッサージに適しており、就寝前のリラックスタイムにもぴったりです。また、消化を助ける働きや整腸作用も期待できるため、胃腸の不調にも重宝されています。スキンケアとしても人気があり、肌のターンオーバーを促すことで、ニキビ跡やくすみのケアにも役立ちます。ただし、光毒性を持つため、使用後は直射日光を避けることが大切です。
爽やかで甘い香りは、子どもから大人まで幅広く愛され、家庭での癒しの時間を豊かにしてくれます。
基本情報

科名:ミカン科
学名:Citrus reticulata
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法
主要産地:アメリカ、イタリア、ブラジル
主な芳香成分:d-リモネン、α-ピネン、リナロール、γ-テルピネンなど
香りのタイプ:シトラス
香りの揮発性:トップノート
香りの印象:弱~中
タンジェリンの香りの特徴
タンジェリンの香りは、甘くみずみずしい柑橘の香りに、ほのかにフローラルなニュアンスが重なる、軽やかでやさしい香調が魅力です。マンダリンに似た印象を持ちながらも、より明るくすっきりとした香り立ちが特徴で、心に開放感をもたらし、気分を前向きに整えてくれます。ストレスや不安を感じたときには、穏やかに気持ちを落ち着け、緊張を和らげてくれる効果が期待できます。やさしい香りは子どもにも好まれやすく、家族みんなで心地よく楽しめます。リラックスとリフレッシュのバランスを備えたタンジェリンの香りは、晴れやかな光を感じさせるような明るさと、そっと包み込むやさしさをあわせ持っています。
日常にそっと溶け込みながら、自然な癒しをもたらしてくれる香りです。気分を切り替えたいときや、ほっとひと息つきたいときに、気持ちを軽くしてくれる存在です。
タンジェリンの持つ機能
心をほどく、甘く爽やかな癒しの香り
タンジェリンには、主成分であるリモネンをはじめ、γ-テルピネンやミルセンなどの天然成分が豊富に含まれており、心と体に穏やかで幅広い働きかけをします。精神面では、不安や緊張をやわらげ、気持ちを明るく前向きに整える作用があるため、ストレスを感じやすいときや眠れない方にもおすすめです。やさしく心に寄り添い、穏やかなリラックスタイムをサポートしてくれます。身体面では、胃腸の働きを助ける消化促進作用や整腸作用があり、便秘や食欲不振の改善にも効果が期待できます。
また、皮膚の再生を促す働きがあることから、くすみやニキビ跡のケアにも適しており、美容面でも高く評価されています。タンジェリンは、健やかな心と体、美しさのために取り入れたい、やさしい力を持つアロマです。
タンジェリンを使うシーンや季節

タンジェリンは、甘く爽やかな香りで、心と空間に寄り添うアロマ。気分を整えたいときや家族でくつろぐひとときに、やさしい癒しをもたらしてくれます。
空間を彩る、やさしさと温もりの香り
タンジェリンの香りは、空間にやわらかく親しみやすい雰囲気をもたらします。甘く爽やかな柑橘の香りは、リビングや子ども部屋など、家族が自然と集まる場所にぴったり。ナチュラルな木製の家具や、明るく軽やかな色合いのインテリアと組み合わせることで、より温もりのあるリラックス空間を演出できます。また、店舗やサロンなどでは、お客様の緊張感をやわらげる「ウェルカムアロマ」としても効果的です。香りと空間デザインの調和が、心地よい印象づくりをサポートしてくれます。
日常に寄り添う、心を整えるアロマ習慣
タンジェリンは、慌ただしい日常の中で心をそっと整えて穏やかな気持ちへと導いてくれるやさしい香りです。ディフューザーに数滴垂らすだけで、リラックスしたい夜のひとときや、ゆったり過ごす週末に最適な空間を演出します。甘く親しみやすい香りは子どもにも好まれやすく、家族みんなで楽しめるのも大きな魅力です。気分が沈みがちな朝のスタートや、ちょっとしたリフレッシュタイムに取り入れることで、明るく前向きな気持ちをそっと後押しし、日々のストレスを和らげてくれます。忙しい毎日にやさしい癒しをもたらし、心のバランスを保つための心強い味方となるでしょう。
秋から冬にかけて
タンジェリンの香りは1年を通して楽しめますが、特に秋から冬にかけての季節におすすめです。日照時間の減少や寒さにより気分が沈みがちな時期に、明るく甘いフルーティーな香りが心を軽やかに整え、前向きな気持ちへと導いてくれます。また、年末年始の慌ただしさに追われるなかで、ふと心を落ち着けたいと感じるときや、新生活が始まる春先など気持ちをリセットしたいタイミングにも最適です。季節の変わり目や、環境の変化によるストレスを感じやすい時期こそ、タンジェリンのやさしく親しみやすい香りが、心にそっと寄り添い、穏やかな日常を支えてくれます。
相性のいいオイル
シトラス系:オレンジ、グレープフルーツ
フラワー系:ゼラニウム、ネロリ
ハーブ系:ラベンダー、ペパーミント、ローズマリー
ウッド系:サンダルウッド、シダーウッド、ヒノキ
タンジェリンは、甘くみずみずしい香りが魅力で、さまざまな精油と相性よく調和する万能な香りです。ブレンドの際は、香りのバランスと目的に合わせた組み合わせがポイントになります。心を落ち着けたいときは、ラベンダーやゼラニウムなどの落ち着きのある香りと組み合わせることで、やさしく安らぎのある香りに。気分をリフレッシュしたいときは、爽やかな印象のペパーミントやグレープフルーツとのブレンドがおすすめです。また、サンダルウッドやシダーウッドなどの甘く濃厚なウッド系の香りを加えると、香りに深みと落ち着きが生まれ、より上質な印象に仕上がります。タンジェリンの明るさを引き立てながら、シーンや気分に合わせて香りをデザインすることで、自分だけの心地よいアロマブレンドを楽しむことができます。
「タンジェリン」をブレンドした香り
D14 バニラベージュ
まるで心地よい甘さのカクテルに酔いしれるような、魅惑的な香りと色彩をまといます。柔らかなバニラの甘さに、爽やかなシトラスのアクセント、そして繊細に香るフローラルノートが混ざり合い、うっとりとするような余韻を残します。タンジェリンは、全体に明るさと透明感を添え、甘さの中に軽やかさをもたらす役割を担っています。
優雅でありながらも親しみやすく、心まで満たされるような上質なひとときを演出する香りです。
原料:バニラ,タンジェリン,カモミール,アニス,ジュニパー,etc.
S02 ハッピー
明るく元気な気持ちを誘う、オレンジとジャスミンの香りは、明るい陽射しを思わせるようなフレッシュさと、やさしく華やかな甘さが絶妙に調和しています。気分をリフレッシュさせたい朝や、前向きなエネルギーがほしいときにぴったり。シトラスの香りが重なり合い、香り全体にフルーティーなやわらかさと親しみやすさが感じられます。
心を軽やかにし、毎日を前向きに過ごすためのサポートをしてくれる、爽やかで心地よい香りです。
原料:オレンジ,ジャスミン,タンジェリン,ゼラニウム,マンダリン,etc.
サンシャイン
おだやかな時間をもたらしてくれる、太陽を思わせる明るく優しい香りは、心にそっと寄り添いながら、自然と気持ちを前向きに整えてくれます。柑橘のフレッシュさとやわらかな甘さが心地よく調和し、まるで陽だまりの中にいるような安らぎを演出します。タンジェリンの甘く穏やかなトーンが、全体にぬくもりとやさしさを添えています。
忙しい日常の中でも、自分だけの穏やかなひとときを過ごしたいときにおすすめの香りです。
原料:オレンジ,レモン,タンジェリン,カモミール,ユズ,etc.
アロマソムリエ | ローズマリーの香りと効能・使い方
ローズマリーは、地中海沿岸を原産とするシソ科の常緑低木で、古くから料理や薬草、香料として幅広く活用されてきた植物です。旧学名であるRosmarinus officinalis L. は、ラテン語の「Ros(露)」と「Marinus(海)」に由来し、「海のしずく」という美しい意味を持っています。海岸沿いに自生し、朝露をまとった青紫色の花が輝く姿から名付けられたといわれています。
古代ギリシャやローマでは、記憶力や集中力を高める象徴として知られ、学生たちはローズマリーの枝を冠として身につけていたと伝えられています。また、中世ヨーロッパでは魔除けや浄化のハーブとしても重宝され、結婚式では忠誠や愛情の象徴として花嫁のブーケに添えられることもありました。
ローズマリーの葉から抽出されるエッセンシャルオイルは、シャープな清涼感と力強いハーバルな香りが特徴です。現在でもアロマテラピーの分野では、気持ちをリフレッシュしたい時や集中力を高めたい時に活用される代表的な精油のひとつです。
また、ハーブとしての利用価値も高く、肉料理や魚料理の香り付けとして世界中で親しまれています。香りと実用性を兼ね備えた植物として、古代から現代まで人々の暮らしに寄り添い続けている存在です。
基本情報

科名:シソ科
学名:Rosmarinus officinalis L.
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:スペイン、モロッコ、チュニジア
主な芳香成分:1,8-シネオール、α-ピネン、カンファー、カンフェン、β‐ピネンなど
香りの印象:中
香りのタイプ:ハーバル
香りの揮発性:トップ
ローズマリーの香りの特徴
ローズマリーは、青々とした若草や若葉のようなグリーンを感じる、目が覚めるような澄んだ印象とともに、ほのかに樟脳を思わせる清涼感を持つ香りです。この爽快で清々しい香りは、成分に含まれるカンファーや1,8-シネオールによるものです。ひとたび香ると、朝の地中海の風が吹き抜けるようなフレッシュな印象が広がり、気持ちをすっと切り替えてくれます。また、ローズマリーの香りには、生命力の強さをイメージさせるような、芯のとおった力強さがあります。
空間に広げると空気を軽やかに整えながら、頭の中をクリアにするような印象があり、仕事や勉強、読書など集中したい時間にも心地よく寄り添います。親しみやすさと知的な印象を兼ね備えた香りで、アロマ初心者から上級者まで幅広く愛されているエッセンシャルオイルです。
ローズマリーの持つ機能
思考と気持ちをクリアに整える
ローズマリーの香りは、記憶力や集中力を高めたい時に活用される代表的なアロマとして知られています。主成分である1,8-シネオールには、頭をすっきりとリフレッシュしてくれる働きが期待でき、長時間のデスクワークで疲れを感じた時にも心地よく活用できます。
また、気持ちが沈みがちな時には前向きな活力を与え、意欲を高めるサポートも期待されています。朝の目覚めや仕事のスタート時に取り入れることで、気持ちのスイッチを自然に切り替えてくれるでしょう。
身体面では、冷えによる巡りの滞りや、肩や首のこわばりを感じる時のセルフケアにも利用されてきました。深呼吸したくなるような爽快感があり、心身をすっきりと整えるひとときを演出します。日々のコンディション管理やリフレッシュタイムに取り入れやすいアロマオイルです。
ローズマリーを使うシーンや季節

ローズマリーの香りは、空間に清潔感と知的な印象をもたらします。集中力を高めたいシーンから気分転換まで、幅広い場面で活躍する万能な香りです。
集中力を高める空間づくりに
ローズマリーは、ワークスペースや書斎、学習空間など、集中力を求める場所との相性が非常に良い香りです。シャープなハーバルノートが空間に広がることで、空気が澄んだような印象を生み出し、自然と意識を目の前の作業へ向けやすくなります。
木目を活かしたナチュラルモダンな空間や、シンプルな北欧インテリアとも美しく調和し、知的で洗練された雰囲気を演出します。また、オフィスのエントランスや会議室など、人が集まる空間に香らせることで、清潔感や信頼感を印象付ける演出にも活用できます。
日常のリフレッシュタイムに
朝の目覚めや家事の合間、仕事の休憩時間など、気分を切り替えたいタイミングにおすすめです。アロマディフューザーやアロマストーンで香りを広げれば、頭の中にたまった疲労感や重たい気分をすっきりと整えてくれます。ユーカリやレモンなどとブレンドすると爽快感が高まり、デスクワーク中のリフレッシュに。
また、朝のヨガやストレッチの時間に取り入れるのもおすすめです。シャープなハーブの香りが深い呼吸をサポートし、身体と気持ちを自然な状態へ整えてくれます。休日の読書や趣味の時間にも心地よく寄り添い、集中とリラックスのバランスを保ってくれるでしょう。
春から初夏にかけて特におすすめ
ローズマリーは1年を通して使いやすい香りですが、香りがもつイメージや雰囲気から捉えると、春から初夏の季節がおすすめです。若葉の緑を感じる爽やかな季節には、ローズマリーのみずみずしいグリーン調のイメージはぴったり。また、新しい生命の誕生を感じる季節の訪れに、ローズマリーの香りで空間を演出すれば、心身ともに健やかな毎日を過ごすことができるでしょう。
新生活や環境の変化が多い春には、気持ちを前向きに整え、集中力をサポートしてくれます。
湿気が気になる梅雨時期には空間をすっきりと整え、冬には重たくなりがちな室内の空気をリフレッシュしてくれるため、季節を問わず活躍するエッセンシャルオイルです。
相性のいいオイル
シトラス系:レモン、グレープフルーツ
ハーブ系:ラベンダー、ペパーミント、ティートリー
ウッド系:ヒノキ、ユーカリ、ホワイトサイプレス
ローズマリーは香りの個性が比較的はっきりしているため、ブレンドでは配合量のバランスが重要です。特にシネオールやカンファーを多く含むタイプは香りの主張が強く、入れすぎると他の精油の繊細な香りを覆ってしまうことがあります。
シトラス系と組み合わせると、爽やかさと軽やかさが引き立ち、朝や仕事中にぴったりの明るいブレンドになります。
一方で、ラベンダーやペパーミントなどのハーブ系と組み合わせると、爽やかさの中にやわらかさや奥行きが加わり、心地よく調和した香りに仕上がります。また、ヒノキやホワイトサイプレスなどのウッド系を加えることで、落ち着きと深みのある、すっきりとした印象を楽しめます。
爽やかさを活かしながら、全体の調和を意識して少量ずつ加えることが、ブレンドのポイントです。
「ローズマリー」をブレンドした香り
B05 ローズマリーシトラス
ローズマリーの爽快なハーブ感に、レモンのみずみずしい明るさを重ねた、軽やかで清潔感のある香りです。朝の目覚めや仕事前の気分転換におすすめで、空間にすっきりとした空気感をもたらします。
原料:ローズマリー、レモン、シソ
S03 スタディー&ワーク
ローズマリーのクリアな香りを軸に、レモンやティートリーの爽やかさを重ねた集中ブレンド。力強くすっきりとしたローズマリーの香りが、気持ちを切り替え、仕事や勉強に集中しやすい環境を整えます。
原料:ローズマリー、ティートリー、レモン、ブルーサイプレス、スパイクラベンダー etc.
D01 アブソリュートブルー
ローズマリーやサイプレスの清々しさに、グレープフルーツの透明感が重なる、都会的で洗練された香りです。すっきりとした中にもほのかな華やかさがあり、ビジネスシーンや男性にもおすすめ。空間に知的でスタイリッシュな印象をもたらします。
原料:ローズマリー、サイプレス、パルマローザ、グレープフルーツ、ブルーサイプレス etc.
アロマソムリエ | セドラの香りと効能・使い方
セドラは、シトロンとも呼ばれるミカン科の柑橘植物で、レモンの原種のひとつとも言われています。果実は厚い果皮を持ち、古代から香料や食用、宗教儀式などに活用されてきた歴史ある植物です。学名「Citrus medica」は、“薬用の柑橘”という意味を持ち、その名の通り、古くから人々の暮らしと健康を支えてきました。
イタリアやフランスでは果皮を砂糖漬けにした伝統菓子としても親しまれ、爽やかな香りは食文化の中にも深く根付いています。
セドラから採れるエッセンシャルオイルは、果皮から圧搾されることで得られます。レモンを思わせる明るさを持ちながらも、より柔らかく奥行きがあり、ほのかに甘さやグリーン感を含むのが特徴です。軽やかなシトラスの中に、どこか落ち着きと品を感じさせる香りは、空間を清々しく整えながら、気持ちも軽やかにしてくれます。
古代から続く柑橘文化の記憶をまとったセドラの香りは、日常に透明感を添えてくれる存在です。華やかすぎず、それでいて印象深い香りは、忙しい現代の暮らしの中で、心を穏やかに整える自然の恵みとして愛されています。
基本情報

科名:ミカン科
学名:Citrus medica
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法
主要原産地:イタリア、フランス、モロッコ
主な芳香成分:リモネン、γ-テルピネン、β-ピネン、シトラール、α‐ピネンなど
香りのタイプ:シトラス
香りの揮発性:トップ
香りの印象:中
セドラの香りの特徴
セドラの香りは、レモンのようなみずみずしさと軽やかさを持ちながら、よりやわらかく丸みのある印象が特徴です。鋭さの少ないシトラス調の香りは、空気に自然となじみ、穏やかな清潔感を空間にもたらします。
また、果実の厚い果皮に由来するほんのりとした苦みやグリーン感が、香りに奥行きを与えています。単なるフレッシュさだけではなく、落ち着きや品の良さを感じさせるため、リラックスにも取り入れやすい香りです。
軽やかでありながら心に静かに残る香調は、朝の目覚めや気分転換、集中したい時間などにも心地よく寄り添います。透明感のあるシトラスの香りを求める方におすすめのアロマオイルです。
セドラの持つ機能
気持ちを軽やかに整える透明感のある香り
セドラの香りは、気持ちを明るく切り替えたい時や、頭の中をすっきり整理したい時におすすめの香りです。主成分であるリモネンやシトラールには、リフレッシュ感をもたらす働きがあるとされ、ストレスや緊張でこわばった気分をやさしく和らげてくれます。
また、爽やかなシトラス調の香りは、空間をすっきりと清潔に感じさせ、気分転換やリフレッシュにも適しています。朝の目覚めや仕事前に取り入れることで、前向きな気持ちをサポートし、集中しやすい環境づくりにも役立ちます。
さらに、穏やかな香り立ちは、強い刺激が苦手な方にも取り入れやすく、リラックスとリフレッシュのバランスがよい点も魅力です。軽やかで心地よい香りが、日常の疲れにそっと寄り添います。
セドラを使うシーンや季節

セドラの香りは、空間にやさしい清潔感と透明感をもたらします。軽やかなシトラスの香りが、日常の気分転換やリラックスタイムを心地よく彩ります。
軽やかな空気感をつくる香り
セドラは、空間を明るく整えたい時にぴったりの香りです。リビングやエントランス、ワークスペースなどに香らせることで、爽やかで清潔感のある雰囲気を演出できます。レモンほど鋭くなく、やわらかなシトラス感を持つため、落ち着きのあるナチュラルな空間デザインとも好相性です。
また、グリーンを感じるニュアンスがあるため、木製家具や自然素材を取り入れたインテリアとも自然になじみます。香りが主張しすぎず、空間にそっと透明感を与えてくれるのも魅力です。
気分を切り替えたい日常に
セドラは、朝の目覚めや仕事前、気持ちをリフレッシュしたいタイミングにおすすめです。ディフューザーで香らせたり、アロマスプレーとして空間に取り入れたりすることで、空気が軽やかに感じられます。
また、長時間のデスクワークや考えごとで気分を切り替えたい時にも気分が滞った時にも、セドラの香りが頭の中をすっきり整えてくれます。ベルガモットグレープフルーツやユーカリなどとブレンドすると、より爽快感のある香りとなり、集中したい時間にも心地よく寄り添います。
夜には、安眠効果の期待できる香りと合わせることで、穏やかなリラックスブレンドとしても楽しめます。
春から夏におすすめ
セドラは、特に春から夏にかけて心地よく感じられる香りです。暖かくなる季節の空気に、軽やかなシトラス調の香りがなじみ、空間に爽やかな開放感を演出します。
新生活が始まる春には、気持ちを整え前向きな気分を後押しし、湿度や暑さを感じやすい初夏から夏には、空間に清潔感を与えてくれます。朝の時間帯に取り入れることで、1日の始まりを軽やかに整えてくれるでしょう。
透明感のある香りは、窓から風が入る季節の暮らしとも相性がよく、自然の光を感じる空間にやさしく広がります。
相性のいいオイル
シトラス系:ベルガモット、レモン、グレープフルーツ
ハーブ系:ラベンダー、ローズマリー、レモングラス
ウッド系:ユーカリ、フランキンセンス、サンダルウッド
セドラは、軽やかでやさしいシトラス調の香りのため、さまざまな精油と調和しやすいエッセンシャルオイルです。特にベルガモットやグレープフルーツなどのシトラス系と合わせることで、より明るく開放感のある香りに仕上がります。
また、ローズマリーやユーカリなどの清涼感ある香りと組み合わせることで、空気をすっきり整えるような爽快感のあるブレンドにもなります。夜のリラックスタイムには、フランキンセンスやサンダルウッドなど落ち着きのある香りを少量加えることで、穏やかで深みのある香りへと変化します。
セドラは香りが比較的穏やかなため、ブレンド時には他の強い香りを加えすぎず、透明感を活かすようにまとめるのがおすすめです。
なお、柑橘系精油のため、肌に使用する場合は光毒性に注意が必要です。
「セドラ」をブレンドした香り
スキンオンフレグランス フレッシュチャージ
草原に光が差し込む瞬間を思わせる、明るく躍動感あふれるグリーンシトラスの香り。
セドラやレモングラスの爽快感に、カルダモンのスパイシーなアクセント、ヒバの穏やかなウッド感が重なります。弾けるようなトップノートから、落ち着きのある深みへと移ろい、前向きな気持ちを自然に引き出してくれる香りです。
原料:セドラ、ガルバナム、レモングラス、ヒバ、カルダモン etc.
GB01 カラブリアベルガモット
南イタリア・カラブリアの陽光と潮風を思わせる、爽やかで奥行きのあるシトラスブレンド。
みずみずしくほろ苦いベルガモットを中心に、セドラやブラッドオレンジの透明感、ガルバナムやベチバーの青みと深みが重なります。果実がグリーンからイエローへと色づく情景を思わせる、上品で静かな解放感に満ちた香りです。
原料:ブルーサイプレス、アニス、ユーカリ、レモン、ライム etc.
アロマソムリエ | ベルガモットの香りと効能・使い方
ベルガモットは、ミカン科の柑橘「ベルガモットオレンジ」の果皮から抽出されるエッセンシャルオイルです。レモンやオレンジに似た明るさを持ちながら、どこか紅茶を思わせる上品な苦みと、フローラルなやわらかさをあわせ持つ香りとして知られています。アールグレイティーの香りづけに使われることでも有名で、香水や化粧品、アロマオイルの分野でも長く愛されてきました。ベルガモットの果実は、秋からクリスマス、そして新年にかけて、グリーンからイエローに熟していきます。グリーンの果実はみずみずしく爽やかな印象を、熟したイエローの果実はほんのり甘くコクを感じる芳醇な香りをもたらします。主にイタリアで栽培され、特にカラブリア地方はベルガモット精油の代表的な産地として知られています。
果皮に含まれる精油は香料産業で高く評価され、オーデコロンの代表的な香料としても知られています。シトラスの爽やかさの中に、穏やかな甘さが重なり、気持ちを明るく整えながらも、心を落ち着かせてくれるバランスのよい香りです。
基本情報

科名:ミカン科
学名:Citrus bergamia
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法
主要原産地:イタリア
主な芳香成分:リモネン、酢酸リナリル、リナロール、ミルセンなど
香りのタイプ:シトラス
香りの揮発性:トップ~ミドルノート
香りの印象:弱~中
ベルガモットの香りの特徴
シトラス系の中でもしっかりとした香り立ちがあり、エレガントさや上品さを持ち合わせた印象の香りです。 明るさと落ち着きのバランスがとてもよく、奥行きがあり、どこか洗練された気品があります。香水やアールグレイティーの香りづけとして長く親しまれてきた歴史からも感じられるように、爽やかさの中に上質さが漂うのが特徴です。花のような甘さと、落ち着きのある清々しさを持ち合わせています。単独でもブレンドでも使いやすい精油です。
ベルガモットの持つ機能
心を明るく整え、緊張をほどく
ベルガモットは、気分が沈みがちな時や、緊張が続いて心がこわばっている時に寄り添ってくれる香りです。他のシトラス系精油と比べて、鎮静作用のある酢酸リナリル、リナロールなどの成分が多いのがベルガモットの特徴です。これらは、ラベンダーにも多く含まれる成分であり、リラックス効果が期待できます。
香りを取り入れることで、気分をすっきりさせ、落ち着きをもたらすとともに、気持ちを明るく前向きにしてくれます。イライラした時や気持ちが沈んでいる時には、ベルガモットの香りが心を穏やかに整え、前向きな気持ちを取り戻す手助けをしてくれます。軽すぎない爽やかさで、朝の身支度の時間から、夜のリラックスタイムまで、幅広いシーンで取り入れやすい香りです。
ベルガモットを使うシーンや季節

ベルガモットは、空間に明るさと心地よい落ち着きをもたらす香りです。
爽やかさとやわらかさをあわせ持ち、日常のさまざまなシーンに自然になじみます。
明るく穏やかな空間をつくる香り
ベルガモットは、リビングや玄関、ワークスペースなど、日常のさまざまな空間に自然になじみます。シトラスの爽やかさが空気を軽やかに整え、穏やかな奥行きが空間にやさしい温もりを添えてくれます。白やベージュを基調としたナチュラルなインテリア、木目を活かした落ち着きのある空間、ホテルライクな洗練された空間とも好相性です。来客時には清潔感と親しみやすさを演出し、仕事や読書の時間には気持ちをすっきり整える香りとして活躍します。
気分転換とリラックスの両方に
明るさがありながら落ち着きも感じられるため、気分転換にも休息にも使いやすいのがベルガモットの魅力。香りが強すぎないため、アロマ初心者にも取り入れやすい精油です。
夏の終わりから秋にかけて特におすすめ
柑橘系ですが、ラベンダーのような優しさを持ち合わせるベルガモットは、生活の中でも、時間帯を問わず、使いやすい香りです。季節を問わず楽しめる香りですが、特に夏の終わりから秋にかけて、その落ち着いた魅力が際立ちます。爽やかなシトラスの印象を持ちながらも、どこか深みと気品を感じさせる香りは、少しずつ空気がやわらかくなる季節によくなじみます。
重厚感のある家具をあしらった洗練された大人の空間や、優雅さや気品を持ち合わせたエレガントな印象の空間など、落ち着いたトーンの部屋にあう香りです。様々なシーンであわせやすい香りですので、用途にあわせて、他のアロマオイルとのブレンドもお楽しみいただけます。朝の目覚めから夜のリラックスタイムまで幅広く活用できるため、季節の変わり目で気持ちが揺らぎやすい時期にもおすすめです。爽やかさの中に落ち着きを感じられるベルガモットの香りが、日々の暮らしに心地よさをもたらしてくれます。
相性のいいオイル
フラワー系:ゼラニウム、ネロリ
ハーブ系:ラベンダー
ウッド系:ホーウッド、フランキンセンス
シトラス系:オレンジ、グレープフルーツ
ベルガモットはブレンドの幅が非常に広く、多くの精油と調和しやすい香りです。個性の強い香りでも、ベルガモットを加えることで、全体のバランスが整いやすくなります。ブレンドの主役として使っても、他の香りと自然に調和します。
穏やかで落ち着いた香りを楽しみたいときには、ラベンダーやゼラニウムなどのフラワー系を。爽やかさやリフレッシュ感を高めたいときには、オレンジやグレープフルーツなどのシトラス系と合わせることで、軽やかで明るい印象に仕上がります。
柑橘系の香りとはいえ、香りに落ち着きと複雑さを持っているため、様々な香りとのブレンドによって、多様な楽しみ方ができる香りです。
「ベルガモット」をブレンドした香り
B02 フラワーオレンジ
オレンジとベルガモットの明るい柑橘の香りに、ゼラニウムのやわらかなフローラルが重なり、空間に自然な華やかさをもたらします。親しみやすく心地よい香りは、ご自宅のリビングからおもてなしの空間まで幅広く活躍します。
原料: オレンジ、ベルガモット、ゼラニウム
B10 ベルガモットマンダリン
マンダリンのジューシーさをダイレクトに体感できる、ナチュラルで明るい印象の香り。
家族で過ごすリビングや子ども部屋にも取り入れやすい、やさしく親しみやすいブレンドです。
原料: ベルガモット、オレンジ、マンダリン
GB01 カラブリアベルガモット
熟れきっていないベルガモットが持つ瑞々しいビターシトラスの香りを基調にした、ほろ苦い大人の香り。青みを含んだ爽やかさと奥行きがあり、グリーンからイエローへと色づく果実を表現しています。
原料: ベルガモット、ブラッドオレンジ、セドラ、ベチバー、ガルバナム etc.
アロマソムリエ | プチグレンの香りと効能・使い方
プチグレンは、インド原産の柑橘であるビターオレンジの葉や枝から採れる精油です。名前の由来は、フランス語で「小さな粒」を意味する「プチグレン(Petitgrain)」からきています。かつては熟す前の小さな果実からオイルを採取していたことから、この名前が付けられました。果実は強い苦みがあるため、食用には向きませんが、植物全体に豊かな芳香成分を含んでいるため、古くから香料として活用されてきました。果皮からはビターオレンジ、花からはネロリ(オレンジフラワー)、そして枝葉からはプチグレンの精油が抽出されます。同じ植物でありながら、採取する部位によって異なる個性の香りを楽しめるのも、この植物の魅力です。
また、原料となるビターオレンジは、日本では「橙(だいだい)」として親しまれています。お正月のしめ飾りや鏡餅に添えられている果実として見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。「代々(だいだい)子孫が繁栄するように」という願いが込められており、縁起のよい果実として古くから親しまれてきました。
※一般的に「プチグレン」とはビターオレンジから採取した精油を指しますが、レモンやマンダリンなど、ほかの柑橘類の葉や枝から抽出された精油についても、プチグレンと呼ばれることがあります。
基本情報

科名:ミカン科
学名:Citrus aurantium
抽出部位:葉、枝
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要原産地:パラグアイ、スペイン、イタリア
主な芳香成分:酢酸リナリル、リナロール、α-テルピネオール など
香りのタイプ:ハーバル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:強
プチグレンの香りの特徴
グリーン調の青々としたハーバルな香りの中に、ほのかな甘さとビターな大人っぽさを感じる香りです。ネロリのトップノートで感じるフルーティーな香り成分も含まれるため、どこかネロリを思わせるやさしいフローラル感があります。フレッシュな爽やかさとともに、心を穏やかに整えてくれるような落ち着いた印象も持ち合わせています。
また、ユニセックスで取り入れやすい香りとして、メンズ向けのフレグランスや香粧品にも使用されています。
空間演出ではモダンで洗練された印象を表現しやすく、ブレンドに少量加えることで、センスのよいおしゃれな雰囲気を演出できます。
プチグレンの持つ機能
心のバランサー
プチグレンの香り成分の半分以上を占めるのが、酢酸リナリルとリナロールです。これらはラベンダーやベルガモットにも含まれる成分で、リラックス作用や抗ストレス作用が期待されています。そのため、気持ちが落ち込んでいるときには前向きな気分をサポートし、反対に気分が高ぶっているときには穏やかに落ち着かせる働きがあるとされています。
さらに、自律神経のバランスを整えるサポートが期待されることから、ストレスに起因する消化器系の不調や、健やかなコンディション維持にも役立つといわれています。
加えて、プチグレンには抗菌作用もあるとされています。
柑橘由来の精油ですが、ベルガモットやグレープフルーツのような光毒性成分をほとんど含まないため、比較的扱いやすい精油として知られています。
プチグレンを使うシーンや季節

プチグレンは、爽やかさと落ち着きを兼ね備えた、モダンで洗練された印象の香りです。
リラックスにもリフレッシュにも取り入れやすく、空間を清潔感のある心地よい雰囲気へと導いてくれます。
若々しくセンスの良い空間に
すっきりとしたグリーン調の香りに、穏やかなフローラル感とほのかなフルーティーさが重なった香りが、空間に若々しさや明るい印象をもたらします。
さらに、モダンで洗練された雰囲気や、少し攻めた個性を演出できるのもプチグレンならではの特長です。おしゃれなオフィスエントランスやアパレルショップなど、インテリアやコンセプトにこだわった空間の魅力をさらに引き立ててくれます。香りそのものの完成度が高く、自然体でありながら独自の世界観を表現できる、表現力豊かな香りといえるでしょう。
自分と向き合う穏やかなひとときに
心身をリラックスさせる香りとして親しまれており、運動後の緊張をほぐしたいときや、就寝前のくつろぎ時間にもおすすめです。
また、グリーンやウッディなニュアンスを感じられるため、リラックスタイムだけでなく、気分転換をしたいときにも取り入れやすい香りです。不安や緊張で気持ちが揺らぎやすいときにも、心を穏やかに整えるサポートをしてくれます。
シングルオイルでも十分に楽しめる香りで、読書やヨガ、瞑想など、自分と向き合う時間にもよく寄り添ってくれるでしょう。
春から初夏にかけて
プチグレンは1年を通して使いやすい香りですが、とくに春から初夏にかけての軽やかな季節によく似合います。シトラスとグリーンが調和した爽やかな香りは、新緑が芽吹く春の景色や、心地よい風が吹き抜ける初夏の空気を思わせます。空間や気分を軽やかに整えたい時にもぴったりです。
また、春は環境の変化が多く、知らず知らずのうちに緊張やストレスを抱えやすい季節でもあります。プチグレンの穏やかなグリーン調の香りが、張りつめた気持ちをやさしくほぐし、自然体の自分を取り戻すサポートをしてくれるでしょう。
相性のいいオイル
シトラス系:オレンジ、ベルガモット、グレープフルーツ
フラワー系:ゼラニウム、イランイラン
ハーブ系:ラベンダー、ローズマリー
ウッド系:ホワイトサイプレス、シダーウッド
プチグレンは、ほのかにオレンジを思わせるニュアンスを持つため、シトラス系の香りと幅広く相性の良い精油です。
また、高価なネロリに比べて取り入れやすい価格帯でありながら、上品なフローラル感も持ち合わせています。ネロリらしい印象を演出したいときに加えると、花の香りをより自然に引き立ててくれます。
ラベンダーやネロリなどのフローラル系と合わせると、香りに奥行きが生まれ、落ち着いた印象に仕上がり、ウッド系と合わせると、深みのある洗練された雰囲気を演出できます。
さらに、ブレンドに少量加えるだけでも、都会的で洗練されたニュアンスを与えられるのもプチグレンの魅力です。
ただし、少量でも存在感があり、入れすぎると青々とした香りが強く出るため、使用量には注意が必要です。ブレンドでは主役として使うよりも、アクセントとして取り入れると全体がバランスよくまとまります。
「プチグレン」をブレンドした香り
C05 クールフィール
ペパーミントとスペアミントが生み出す爽快感に、ユーカリのシャープな清々しさを重ねた、体感的な涼しさをもたらす清涼ブレンド。ほんのりと香るプチグレンのほろ苦さが、ブレンドに奥行きと落ち着きを添え、洗練された余韻を感じさせます。
原料:ペパーミント, スペアミント, ユーカリ, プチグレン
D04 グルーヴィーフォレスト
プチグレンのモダンなニュアンスが印象的な、洗練されたウッド調の香り。ファーニードルやサイプレスがもたらす森の清々しさに、爽やかなグレープフルーツとほろ苦いプチグレンがアクセントを添え、スタイリッシュで落ち着きのある大人の空間を演出します。
原料:ファーニードル、サイプレス、フランキンセンス、グレープフルーツ、プチグレン etc.
D17 クリエイティブエッジ
ユーカリやマジョラムのクリアーな香りに、プチグレンのほろ苦いアクセントが効いた、上品さと独創性を兼ね備えたハーバルブレンド。爽やかさの中に奥行きを感じさせる香りが感性を刺激します。インスピレーションを高めてくれる、おしゃれで洗練されたブレンドです。
原料:ユーカリ、マジョラム、スパイクラベンダー、ライム、プチグレン etc.
アロマソムリエ | サンダルウッドの香りと効能・使い方
日本では、「白檀(ビャクダン)」の名で古くから親しまれ、香道の世界ではなくてはならない存在とされています。香木や扇子、仏具などに広く用いられ、日々の暮らしの中に静けさと品格を添えてきました。
仏教・ヒンドゥー教においては神聖な香りとされ、「香りの王」とも称されることもあります。仏像や寺院の建材としても使用されてきた歴史があり、アロマの世界では気品溢れるリッチな香りとして親しまれています。
基本情報

科名:ビャクダン科
学名:Santalum spicatum, Santalum album
抽出部位:木部
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:オーストラリア、インド
主な芳香成分:α-サンタロール、β-サンタロール、α-ビサボロール
香りのタイプ:ウッド
香りの揮発性:ベースノート
香りの印象:強
サンダルウッドは熱帯性常緑樹で、正式には「サンタルム・アルブム(Santalum album)」という種にあたります。他の植物の根に寄生して水分や栄養を吸収する半寄生植物であり、成熟までに約60年を要します。
特に南インド産は、品質の高さで知られており、古くから宗教儀式や瞑想の場で薫香として重宝されてきました。しかしながら乱獲によって天然資源が大きく減少し、現在では絶滅危惧種に指定されています。そのため入手が難しく、価格も高騰しており、近年ではオーストラリア産が代替として利用されるようになっています。
香りのもつ機能
サンダルウッドの香りは、静けさと深みを感じさせる甘さのあるウッドの香り。その芳香は、古い寺院の静けさを思わせるような、深く落ち着いた余韻を心に残します。高いリラックス効果で、体と心と精神のバランスをとってくれます。
精神的な面では、イライラや焦り、不安といった感情をそっと包み込み、やさしく鎮めてくれる働きがあります。特にα-サンタロールに代表される成分は、副交感神経を活性化し、深いリラックス状態をもたらすことが科学的にも示唆されています。
身体的な面においても、抗炎症・抗菌作用があり、乾燥や赤みのある肌に優しく寄り添ってくれます。また、呼吸器系のケアにも役立ち、喉のイガイガ感や咳を落ち着かせてくれます。
使うシーンや季節

古くから寺院などでの瞑想時に使用されていることもあり、自分の内面を見つめたいとき、人生について考えたいときなど、自分だけの時間におすすめです。たとえば、読書のひととき、就寝前のリラックスタイム、あるいは日常の中で訪れる「特別な静寂」の時間に。
忙しい毎日の中で、自分自身を見つめ直す時間を意識的に持ってみてはいかがでしょうか。濃厚で深みのある香りが心身のバランスを整えて、心にゆとりをもたらしてくれます。
空間演出では、格式と落ち着きを兼ね備えた印象を与えます。ホテルやスパ、ギャラリーなど、訪れる人を迎えるウェルカムアロマとしても、サンダルウッドは非常に優秀です。「静けさ」と「品の良さ」を第一印象として届けながら、空間全体に洗練された空気感を演出します。ゼラニウムやネロリと合わせれば、心地よい華やかさを添えつつ、奥行きある印象に仕上がります。
多くの人が日常を離れ、心身を整えるために訪れるヨガスタジオや瞑想スペースでは、香りは空間の呼吸そのものです。サンダルウッドの静謐な香りが漂うことで、自然と深い呼吸へと導かれ、場全体が内省と安定の空気に包まれます。フランキンセンスやパチュリなどと合わせれば、精神性をより高める瞑想空間の演出に最適です。
また、サンダルウッドの深く持続する香調は、秋から冬の空気によく馴染みます。肌寒さが感じる季節に、空間を包み込むような温かさと安心感を与え、重厚感と落ち着きを添えてくれます。
相性のいいオイル
ウッド系:ヒノキ、シダーウッド、フランキンセンス
フローラル系:ローズ、ジャスミン、イランイラン
シトラス系:ベルガモット
サンダルウッドは、香り立ちこそ穏やかですが、非常に濃厚で持続力のある香りです。じんわりと広がりながら、最後まで存在感を保ち続けるため、使用量には十分な配慮が必要です。特に空間演出として用いる際には、香り残りが強く感じられることがあるため、ブレンドの際には、控えめな量からの調整をおすすめします。
少量でもしっかりとした深みと奥行きを与えてくれるため、他の香りとブレンドすることで、より調和のとれた印象を演出することができます。ヒノキやシダーウッドと合わせれば、静けさと落ち着きをもたらす和の空間に。ローズやジャスミンなどのフローラル系と合わせれば、甘さと華やかさが引き立ち、エキゾチックで魅惑的な雰囲気をつくり上げます。
「サンダルウッド」をブレンドした香り
B17 レモングラスサンダルウッド
爽やかなレモンとエキゾチックなレモングラスの香りを中心に、まるで南国にいるかのような気分をもたらす香りです。レモングラスのエネルギッシュな印象にサンダルウッドを加えることで、明るい雰囲気がありながら深みのある香りに仕上げています。
原料:レモングラス, サンダルウッド, レモン
B19 フランキンセンスウッド
3種類のウッド系の香りが織り成す、心身を落ち着かせリラックスさせる香り。ホーウッドの濃厚な甘さの中に気品あるフランキンセンスの香り、重厚感のあるサンダルウッドが奥深さをつくりだす絶妙なブレンドです。
原料:フランキンセンス, ホーウッド, サンダルウッド
CITY series 東京(TOKYO)
落ち着きのあるサンダルウッドの香りをはじめ、透明感のあるサイプレスやユーカリがブレンドされており、都会的な雰囲気がありながら静けさを感じる香りです。木々やハーブの香りを中心にブレンドされており、自然とくつろぎをもたらします。
原料:サンダルウッド, シダーウッド, サイプレス, ロサリナ, ヒノキ, ユーカリ, etc.
アロマソムリエ | パルマローザの香りと効能・使い方
パルマローザは、インドやパキスタンなどの熱帯地域を原産とするイネ科の多年草で、レモングラスやシトロネラの近縁種です。草丈は1~3mほどまで成長し、古くからインド伝承医学であるアーユルヴェーダにおいて、発熱や感染症のケアに用いられてきました。
その名は、葉が手のひら(palm)のように広がる形状をしていることと、香りがバラ(rose)を思わせることに由来するといわれています。実際にパルマローザの精油には、芳香成分「ゲラニオール」が成分の約80%を占めるほど豊富に含まれており、ローズを思わせる優雅で華やかなフローラル調の香りが特徴です。同じイネ科のレモングラスやシトロネラとは香りの印象が大きく異なり、よりやわらかく透明感のある香りを楽しむことができます。
また、「インディアンゼラニウム」とも呼ばれ、ローズ精油に比べて入手しやすいことから、ローズの香りを表現する素材として調香に活用されるほか、石鹸や香水、スキンケア製品、アロマオイルなど幅広い製品の原料として利用されています。心身のバランスを整える芳香植物として、現在でも世界中で親しまれています。
基本情報

科名:イネ科
学名:Cymbopogon martini
抽出部位: 葉
抽出方法: 水蒸気蒸留法
主要産地: インド、ネパール
主な芳香成分:ゲラニオール、酢酸ゲラニル、リナロール など
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:やや強い
パルマローザの香りの特徴
パルマローザは、ローズやゼラニウムを思わせるあたたかく華やかな香りと、草木を感じさせるハーバルな印象をあわせ持つ香りです。みずみずしさの中にほのかな野性味が漂う、軽やかで甘いフローラル調が特徴です。同じイネ科のレモングラスがすっきりと爽やかな香りを持つのに対し、パルマローザは花のように甘くやさしい香りが特徴です。一方で、ハーバルのような青々しさや、熱帯地方を思わせる力強さ、ほのかなシトラスのニュアンスも感じられます。ローズのような上品さを持ちながらも、草原を吹き抜ける風のような軽やかさを備えているため、爽やかさの中に華やかさと落ち着きが調和した、奥行きのある印象が魅力の香りです。
パルマローザの持つ機能
心と肌をやさしく整える香り
芳香成分の大半を占める「ゲラニオール」は、ローズにも多く含まれる成分として知られています。パルマローザの穏やかで心地よい香りは、気持ちを落ち着かせたいときや、緊張が続いた後のリフレッシュタイムにも親しまれています。
また、パルマローザはスキンケア分野でも広く活用されており、肌を健やかに保つための芳香植物として古くから利用されてきました。そのため、石鹸や化粧品、ボディケア製品などにも用いられています。
さらに、アロマトリートメントやリラクゼーションの時間に取り入れられることもあります。
パルマローザを使うシーンや季節

パルマローザの香りは、空間に上品な華やかさと温もりをもたらします。
特別なおもてなしの場から日常のリラックスタイムまで、洗練された大人の空間を演出してくれる香りです。
上質なおもてなしを演出する香り
ローズを思わせる優雅なフローラル感と、やわらかなハーバル調をあわせ持つ品格のある印象の香りは、ワンランク上のおもてなしを大切にするホテルロビーやラウンジ、ブライダル会場、パーティーシーンなどの空間演出に適しています。特に午後から夜にかけては、その穏やかな華やかさがより魅力的に感じられます。華美になりすぎず、落ち着いた大人のムードを演出できるため、ウェディングパーティーや記念日のディナー、レセプションなど、特別な時間を過ごすシーンにもおすすめです。
日常に寄り添うやさしいフローラル
華やかさを持ちながらも親しみやすく、日常空間にも取り入れやすい香りです。リビングやダイニングで香らせると、空間にやわらかな上質感が生まれ、来客時には自然体でありながら洗練されたおもてなしの雰囲気を演出できます。
また、仕事や家事を終えた後の気持ちを切り替えたい時間や、ゆったりと自分自身と向き合いたいひとときにもおすすめです。読書やティータイム、ナイトケアの時間に香らせることで、慌ただしい日常から少し距離を置き、穏やかな時間を過ごすきっかけをつくってくれます。
春から秋にかけて特におすすめ
パルマローザは年間を通して楽しめる香りですが、特に春から初夏、そして秋にかけてその魅力が際立ちます。みずみずしいグリーン感とやわらかなフローラルの香りが、軽やかな季節の空気によく調和し、空間に穏やかな華やかさをもたらします。
また、パルマローザのカラーイメージである淡いイエローやオレンジ、やさしいピンクは、春の花々や秋のやわらかな陽だまりを思わせる温かみのある色彩です。クッションやテーブルリネンなどにこうした色合いを取り入れることで、香りと季節感が美しく調和し、より心地よい空間演出につながります。
相性のいいオイル
シトラス系:ベルガモット、グレープフルーツ
フラワー系:ローズ、ゼラニウム、イランイラン
ハーブ系:ラベンダー、コリアンダー
ウッド系:サンダルウッド、ホワイトサイプレス
パルマローザは、ブレンドに上品な華やかさとやわらかな奥行きを添えてくれる精油です。ローズらしい華やかな印象を表現したい際によく活用されていますが、ローズを思わせる優雅な香りを持ちながらも、ハーバルなニュアンスをあわせ持つため、フローラル系だけでなくシトラス系やウッド系とも自然に調和します。
特にサンダルウッドとの相性は良く、落ち着きのあるウッディな深みの中に、上品な華やかさを感じる香りへと仕上がります。やわらかな温もりと気品を兼ね備えた、洗練された空間を演出したいときにもおすすめの組み合わせです。
一方で比較的存在感のある香りのため、ブレンド時は少量から加え、ほかの精油とのバランスを確認しながら調整するのがおすすめです。シトラス系と合わせれば明るく軽やかに、ウッド系と合わせれば落ち着きと気品のある印象へと変化し、幅広いブレンドで活躍してくれるでしょう。
「パルマローザ」をブレンドした香り
JD04 艶
大人の女性を思わせる、凛とした美しさと華やかさをあわせ持つ香り。ネロリやイランイランと、パルマローザの優雅なフローラル感が重なり、ヒノキの落ち着きが全体をやさしく包み込みます。まるで着物のような奥ゆかしさと艶やかさを感じる、和モダンなブレンドです。
原料: ネロリ, イランイラン, パルマローザ, ヒノキ, グレープフルーツ, etc.
D01 アブソリュートブルー
ローズマリーやサイプレスが織りなす、清々しく洗練された香り。パルマローザが持つハーバルなフローラル感が、それぞれの個性をやわらかく結びつけ、都会的でモダンな印象へと導きます。爽やかさの中に上品な余韻が広がるブレンドです。
原料: ローズマリー, サイプレス, パルマローザ, グレープフルーツ, ブルーサイプレス, etc.
S07 ローズドリーム
ローズの優雅さと気品に、パルマローザのやわらかな華やかさが重なる香り。ハーバルなニュアンスを持つパルマローザが、ローズとゼラニウムの華やかなフローラルノートにみずみずしさを添え、心地よいバランスを生み出します。
原料: ローズ, パルマローザ, ネロリナ, ゼラニウム, ベルガモット, etc.
アロマソムリエ | ローズの香りと効能・使い方
ローズは、古代から人々の感性と美意識に寄り添ってきた特別な花であり、その芳醇で気品ある香りから「香りの女王」と称されています。和名では「バラ」と呼ばれ、優雅さや愛、美の象徴として、時代や国境を越えて愛され続けてきました。起源は数千万年前にまで遡るとも言われ、中国南西部からヒマラヤ、イランを含む中近東地域にかけて野生種が育まれたと考えられています。
紀元前5000年頃のメソポタミア文明ではすでに香料として用いられ、古代エジプトではクレオパトラがローズを愛し、毎日のようにバラ風呂に浸り、寝室には膝の高さまでバラの花びらを敷き詰めていたと伝えられています。ローマ時代には贅沢な宴やケア、香りの演出に欠かせない存在となり、感情に寄り添う香りとして受け継がれてきました。
長い歴史と文化を背景に持つローズは、今もなお、香りを通して上質な時間と内なる豊かさを届けてくれます。現代ではスキンケアや香水、アロマテラピーなど多彩なかたちで取り入れられ、心と体に深い安らぎをもたらす存在として、私たちの日常に優しく寄り添い続けています。
基本情報

科名:バラ科
学名:Rosa damascena
抽出部位:花
抽出方法:溶剤抽出法
主要原産地: モロッコ、ブルガリア、トルコ
主な芳香成分:フェニルエチルアルコール、シトロネロール、ゲラニオール
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:強
ローズの香りの特徴
ローズの香りは、フローラルの中でもひときわ気品を放つ存在です。甘く濃厚でありながら、どこか澄んだ透明感をあわせ持ち、ひとたび香れば空間全体を華やぎと安らぎで包み込みます。
ローズアブソリュートは、花びらが持つ芳醇さを凝縮したような深みのある香りが特徴で、甘美さと優雅さに、ほのかなグリーン感やスパイシーなニュアンスが重なり合います。やさしく抱きしめられるような安心感と、背筋がすっと伸びるような凛とした美しさを同時に感じさせ、心の深い部分に静かに語りかけます。感情に寄り添い、内なる豊かさを呼び覚ます、特別な香りです。
ローズの持つ機能
愛を深め、心を癒やすアロマ
ローズは、心に深く寄り添い、情緒を穏やかに整えるアロマとして知られています。自己肯定感や幸福感を高める作用に優れ、気持ちが揺らぎやすいときにもやさしく働きかけます。主成分であるシトロネロールやゲラニオールは副交感神経を刺激し、緊張やストレス、不安を和らげ、心身をリラックスした状態へ導いてくれます。
また、女性ホルモンのバランスを整える作用も期待でき、月経周期の不調や更年期、産後の情緒不安定な時期のお守りのような存在になります。
身体面では、乾燥肌や敏感肌に適したスキンケア効果でも知られ、抗炎症作用により肌荒れや赤みを抑え、年齢を重ねた肌にハリと潤いをもたらします。心と体の両面にやさしく、深く寄り添う精油です。
ローズを使うシーンや季節

香るだけで空間をドレスアップ。ローズは、日常のひとときを非日常へと導く力を持っています。
ラグジュアリーな空間を演出
ローズの香りは、空間に漂った瞬間から、上質でエレガントな印象をもたらします。ベッドルームやバスルームで香らせれば、慌ただしい日常からそっと遠のき、空間全体がまるで高級ホテルのような静かで贅沢な雰囲気へと変わります。来客のあるリビングでは、華やかさの中にやさしい温もりを添え、自然と会話が弾む洗練されたおもてなしの空間に。ローズは香りとしてだけでなく、インテリアの一部として空気の質感まで美しく整える、空間に華を添える存在です。
心のセルフケアに
ローズは、気持ちが落ち込んだ日や、心のバランスが揺らいでいるときにこそ取り入れたい香りです。バスルームの床にオイルを数滴垂らし、シャワーを浴びると、立ち上る湯気とともにやさしい香りが広がり、心と体の緊張がゆっくりとほどけていきます。ロールオンやクリームとして肌にまとうことで、ふとした瞬間に香りを感じ、呼吸とともに自分自身を大切にする時間へそっと気持ちを戻してくれます。ローズは、特に女性にとって、心をゆるめ、自分をいたわるセルフケアをやさしく支えてくれます。
春と秋におすすめ
ローズの香りは、季節の変わり目に乱れがちな心と体のバランスを整えてくれます。
新しい環境や出会いが増える春は、期待と同時に緊張や不安を感じやすい季節です。そんな揺らぎやすい心をやさしく包み込み、深呼吸するように気持ちを落ち着かせながら、前向きな一歩を踏み出す後押しをしてくれます。
一方、気温が下がり、内側に意識が向かいやすい秋には、ローズの穏やかな香りが心を静かに整え、忙しさから解放されるような深い安らぎをもたらします。
乾燥しやすいこの時期にはスキンケアとしても活躍し、外側からは潤いを、内側からは満たされた感覚を与えてくれるでしょう。
相性のいいオイル
シトラス系:オレンジ、ベルガモット
フラワー系:ネロリ、ジャスミン、ゼラニウム
ハーブ系:ラベンダー
ウッド系:サンダルウッド
ローズは、その華やかで気品ある香りから、ブレンドにおいても中心的な役割を果たします。少量でも香り全体に大きな影響を与えるため、使用量には特に注意が必要です。ほんの1滴でも香りに深みと上品さを加えることができ、フローラルブレンドの主役としてはもちろん、他の香りのアクセントとして使うことで艶やかさを演出することも可能です。
甘みを引き立てて華やかさを高めたい場合は、ネロリやジャスミン、ゼラニウムなどの他のフラワー系アロマとの相性が抜群です。一方、シトラス系のオレンジやベルガモットを加えることで、香りに透明感と軽やかさが生まれ、重たくなりすぎず日常使いしやすいブレンドになります。
落ち着きや温かみを加えたいときは、サンダルウッドなどウッド系を合わせるのもおすすめです。重厚で静かな香調がローズの甘さを引き締め、格式と深みのある印象に仕上がります。
目的に応じて、主役にも引き立て役にもなれるローズの表現力を引き出しましょう。
「ローズ」をブレンドした香り
D09 コンフォートリラックス
上質なファブリックに身をゆだねるような、やさしく包み込まれる香り。ローズアブソリュートの奥深い甘さに、ラベンダーとスパイクラベンダーの澄んだハーバルノートが重なり、心と呼吸をゆっくりと整えてくれます。ゼラニウムとロサリナが織りなすグリーンでやわらかなフローラルが広がり、穏やかで深い幸福感をもたらしてくれます。
原料:ローズアブソリュート, ラベンダー, スパイクラベンダー, ゼラニウム, ロサリナ, etc.
S07 ローズドリーム
ローズの優雅さと気品を主役に、眠りへと誘うように丁寧にブレンドされた上質な香り。華やかなローズに、パルマローザのやさしい甘さとネロリナの明るさが寄り添い、心をふわりと解きほぐしてくれます。ゼラニウムとベルガモットの軽やかなアクセントが、深い安らぎと心地よい眠りのひとときをそっと包み込みます。
原料:ローズ, パルマローザ, ネロリナ, ゼラニウム, ベルガモット, etc.












