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アロマソムリエ | ゼラニウムの香りと効能・使い方

ゼラニウムは200種類以上の種類があるといわれる多年草の植物で、ピンク色の美しい花を咲かせます。観賞用として広く親しまれており、世界各地で栽培されています。
そのなかで精油が抽出される種類のものはローズのような香りがすることからも、「ローズゼラニウム」と呼ばれています。華やかなローズを思わせる香りは人気が高く、化粧品やヘアケアの香料として使われることも多い香りです。テンジクアオイやニオイゼラニウムなどの別名でも親しまれる香りです。


基本情報

科名:フクロソウ科
学名:Pelargonium graveolens
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:エジプト、モロッコ、フランス
主な芳香成分:シトロネロール、ゲラニオール、蟻酸シトロネリル
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:強

華やかなローズを彷彿させるような女性らしく優美なフローラルな香りですが、葉から抽出されているため、すっきりとしたグリーンな印象も併せ持っています。甘美な香りの中に清涼感が重なり、奥行きのある香りです。ゼラニウムの葉や茎の中には、小さな油胞があり、そこにオイルが含まれているため、植物そのものからもふんわりといい香りが広がります。



香りのもつ機能

抗ストレスや精神安定、ホルモン分泌や自律神経のバランス調整など、様々な効果が期待できることから、心身を整えてくれる香りとして広く親しまれています。
その他、皮脂のバランスを整える収れん作用もあり、スキンケア、アンチエイジングなども期待できます。
嗅いでいるだけで幸せな気分になり、自然と前向きに元気になれる香りのため、女性らしさを取り戻したい時や、女性特有の不調や不安をサポートしたい時に最適です。



使うシーンや季節

ゼラニウムは、そのピンク色の可憐な花姿と、華やかでローズを思わせる香りから、「エレガント」「ロマンチック」といったキーワードが似合う香りです。ウエディングやパーティーなど、大切な人との幸せな瞬間を祝う華やかなシーンに添えれば、空間全体が艶やか彩られ、幸せムードがより引き立ちます。
香りが持つ機能性の高さから、季節を問わず、心身の状態にあわせてパーソナルに活用する方も多い一方で、空間演出として特におすすめなのが、春の季節です。ほんのりグリーン調のニュアンスを含んだ香りは、芽吹く草木や柔らかな春の陽の光と調和し、フレッシュで甘美な空間を演出します。また、秋が深まり、冬に向かう落ち着いた季節には、ゼラニウムの華やかさがぬくもりある穏やかな時間を演出してくれます。シーンに応じて表情を変えながら寄り添ってくれる、使い勝手のいい香りです。



相性のいいオイル

ハーブ系:ラベンダー
シトラス系:ベルガモット、グレープフルーツ
ウッド系:ホーウッド、フランキンセンス

甘く華やかな香調が魅力の、女性らしい印象を添える香りですが、濃度が濃く重い香りのため、ブレンドの際にはごく少量から取り入れることをおすすめします。
フローラルな印象を持つ香りとブレンドすることで、よりフローラルで濃厚な心満たされる香りに仕上がります。一方で、木質系や樹脂などの香りと合わせれば、穏やかで落ち着いた印象が引き立ちます。少量をブレンドに加えるだけで、香りにコクや艶やかさを出すことができます。
フローラルな香りが苦手な男性や子供が多くいるような場所で使う際には、香りが強くなりすぎないように、使用量を控えめにしたり、香りがやわらかく広がるよう工夫するとよいでしょう。
ユーカリやペパーミント、グレープフルーツなど清涼感のある香りとブレンドすると、軽やかで親しみやすい香調になり、幅広いシーンで心地よくお楽しみいただけます。



「ゼラニウム」をブレンドした香り

B16 ゼラニウムラベンダー

ゼラニウムとラベンダーのフローラルな香りに爽やかなレモンをブレンドした、瑞々しく軽やかな香り。
心を落ち着けながらも前向きな気持ちを引き出してくれます。ほどよい甘さと清々しさが調和し、緊張をゆるめたい時にも心地よく寄り添います。
原料:ゼラニウム、ラベンダー、レモン



D09 コンフォートリラックス

ゼラニウムの華やかさとグリーンな印象を活かした、上品でやわらかなフローラルグリーンの香り。
まるで上質なファブリックに包み込まれているかのような安心感をもたらします。ゆったりとした穏やかな香りは、心の緊張をそっとほどいてくれます。
原料:ローズアブソリュート、ラベンダー、スパイクラベンダー、ゼラニウム、ロサリナetc.



S11 リズム

お花に包みこまれているような、ロマンチックな香り。
イランイランやゼラニウムなどの濃厚でフローラルな香りが、上品で華やかな空間を作り上げます。感性を刺激し、気持ちが自然と高まるようなひとときを演出します。
原料:イランイラン、ゼラニウム、クラリセージ、グレープフルーツ、ベルガモット etc.

アロマソムリエ | ネロリの香りと効能・使い方

ビターオレンジから採られるネロリは、ミカン科の植物・ビターオレンジの花から抽出される、非常に希少価値の高い精油です。「オレンジフラワー」ともよばれるこの花は、明るく華やかな香りを持ち、古くから人々に愛されてきました。
ビターオレンジは、果実こそ苦みが強く食用には適しませんが、芳香成分が豊かで、花からはネロリ、枝からはプチグレン、果皮からはビターオレンジのエッセンシャルオイルがとられ、香料として余すところなく活用されるこの植物は、自然が生んだ香りの恵みの象徴と言えるでしょう。また、エッセンシャルオイルを抽出する過程で副産物とし得られる「オレンジフラワーウォーター」は、芳香蒸留水として、飲料、お菓子など食品、化粧品としても活用されており、香りと機能の両面でネロリは高く評価されています。
「ネロリ」と言う名称は、17世紀のイタリア・ネロラ公国の王妃アンナ・マリアがこの香りを愛したことが由来しています。ネロリの香りは当時のパリ社交界に大きな影響を与え、皮手袋や手紙の香り付けや、入浴にも採り入れられたそうです。

基本情報

科名:ミカン科
学名:Citrus aurantium
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:イタリア・フランス・モロッコ
主な芳香成分:リナロール、ネラール、酢酸リナリル、リモネン、ネロリドールなど
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:中

基本情報

ネロリの香りは、オレンジのような明るい爽やかさと花精油ならではの華やかさを合わせ持つ非常に魅力的な香りです。オレンジの親しみやすく明るい香りの印象を彷彿とさせながらも、やわらかく上品な印象が広がり、ほのかな青みがアクセントとなって、記憶に残る香りを演出します。
またこの香りの希少性も、ネロリを特別な存在にしています。ネロリのエッセンシャルオイルは、たくさんの花からわずかな精油しか取ることができないため、非常に高価なオイルのひとつです。花はひとつひとつ手摘みされるため、収穫に時間と手間がかかり、繊細な作業の積み重ねによって生まれる香りなのです。


ネロリの持つ機能

心と体にやさしく寄り添う

ネロリの香りは心を穏やかに落ち着かせながらも、明るさのある香りが気持ちを前向きにし、ストレスや不安で気持ちが沈みがちなときに、やさしく包み込むように寄り添ってくれる香りです。「天然の精神安定剤」と言われることもあるほど、情緒のバランスを整えることに優れており、不安や心配ごとがあるとき、ストレスがたまって元気が出ない時に、やさしく励ましてくれる香りです。
また、ストレスによる胃腸の不調にも穏やかに作用し、消化不良や腹痛、心因性のトラブルにも効果が期待できます。



ネロリを使うシーンや季節


ネロリの香りは、空間に洗練された上質な印象をもたらします。親しみやすさと、フローラルの華やかさをあわせ持つ香りは、様々なシーンを豊かに彩ります。

特別な時間を彩る香り
ネロリは、ゲストを迎えるリビングやダイニングなどのおもてなしの空間に最適です。
上品な華やかさと清楚でフレッシュな香りが、明るく穏やかな雰囲気をもたらし、心地よいコミュニケーションを引き出します。お客様をお招きしてティータイムを楽しんだり、ブライダルパーティーや記念日などお祝いごとの演出にもおすすめです。

日常のストレスケアに
また、ネロリは、穏やかな落ち着きをもたらす香りとして、日常のセルフケアにもおすすめです。ベッドルームやパウダールームなど、リラックスできるプライベーと空間では、垂らすだけで使える自然派ディフューザーや、アロマミストを使って、香りをゆっくりと広げて。気持ちを切り替えたい時、自分をゆっくりいたわってあげたい時に、ネロリの香りが優しく寄り添ってくれます。
仕事中のワークスペースで使いたい時には、軽やかなシトラスやユーカリの香りとブレンドして、集中力や前向きな気持ちをサポートするのもおすすめ。ネロリの香りが心の余裕をもたらします。

春から初夏におすすめ
ネロリはフローラルでほのかにグリーンを感じる上品な香りで、季節を問わず楽しめますが、特に春から初夏の、空気がやわらかく光が明るくなる季節には、その軽やかさと華やかさが心地よくなじみます。新しい始まりや変化の多い春、そして少しずつ夏の気配が感じられる初夏に、心を穏やかに整えてくれるネロリの香りはぴったりです。
朝の目覚めのひとときや、気持ちを前向きに整えたいワークタイム、休日のリラックスタイムまで、様々なシーンに取り入れやすい香りです。フローラルの優しさとシトラスの透明感を併せ持つ香りは、気分をふっと軽くしてくれます。



相性のいいオイル

シトラス系:ベルガモット、オレンジ
フラワー系:イランイラン、ジャスミン、カモミール
ハーブ系:ラベンダー
ウッド系:サンダルウッド

ネロリは、フローラルとシトラスの要素を持ち合わせている香りで、ブレンドの幅も広く、さまざまな香りと美しい調和を生み出します。
なかでも特に相性がよいのは、同じくやさしく軽やかなフラワー系や、ネロリの柑橘の一面を引き立ててくれるシトラス系のオイルです。イランイランやジャスミンなどの花の香りを加えることで、より華やかで深みのある印象に。またベルガモットやオレンジなどのシトラスと合わせれば、透明感が際立ち、みずみずしいブレンドになります。
一方で、ネロリのグリーンな印象が少し強く感じられる場合には、ビターなハーブ系や、深い甘さのあるウッド系の香りを加えることで、バランスが整い、穏やかで安心感のある印象に仕上がります。
ネロリは、あわせるオイルによって、明るくも穏やかにも変化する、表現力豊かな香りです。 シーンや気分に合わせて、自由にブレンドを楽しんでみてください。



「ネロリ」をブレンドした香り

JD04 艶

大人の女性を思わせる、落ち着きと華やかさが共存する香り。凛とした佇まいの中に、秘めた情熱と色気が静かに漂います。
ネロリやイランイランが織りなす華やかさに、ヒノキの落ち着きが寄り添い、日本的な美意識を表現。鮮やかさの奥にある奥行きと余韻が、空間に気品をもたらします。
原料:ネロリ, イランイラン, パルマローザ, ヒノキ, グレープフルーツ, etc.




スリーピングサポート フィールマイルド

眠りにつく前のひとときを、心地よく包み込み、穏やかで満たされた時間を。ネロリと相性の良いベルガモットやユズがやさしく明るい印象のリラックスブレンドです。
穏やかで満たされた眠りへと誘うピュアでやさしい香りです。
原料:ベルガモット, ネロリ, ユズ, オレンジ, フランキンセンス, etc.

アロマソムリエ | プチグレンの香りと効能・使い方

プチグレンは、インド原産の柑橘であるビターオレンジの葉や枝から採れる爽やかな香りです。この植物は、香りを採る部位によって呼び名が変わるのが特徴で、果実からはビターオレンジ、お花からはネロリ(またはオレンジフラワー)、そして枝葉からはプチグレンというオイルが採れます。かつては、熟す前の小さな果実からオイルを採っていたため、「プチグレン(小さな粒)」の名があります。
さらに、ビターオレンジは日本では橙(ダイダイ)という名前で知られています。お正月のしめ飾りや鏡餅に使われている柑橘、と言うとピンとくるかもしれませんが、これには「代々(ダイダイ)子孫が繁栄するように」との願いが込められており、縁起のよい果実として古くから親しまれています。


基本情報

科名:ミカン科
学名:Citrus aurantium L. ssp. amara
抽出部位:葉、枝
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:パラグアイ
主な芳香成分:酢酸リナリル、リナロール、酢酸ゲラニル
香りのタイプ:ハーバル
香りの揮発性:ミドル
香りの印象:強

グリーン調の青々しいハーバルの中に、ほのかに甘さやビターな大人っぽさを感じる香りです。プチグレンには、ネロリのトップノートで感じるフルーティーな香り成分が含まれるため、どこかネロリの要素も感じられ、フレッシュさとともに心が落ち着くようなやさしいフローラルな雰囲気も持っています。また、ユニセックスな香りとして男性にも親しんでいただきやすく、香粧品に使われることも多い香りです。空間演出ではモダンなイメージを表現することができ、ブレンドに少量使用することで、センスのよいおしゃれな雰囲気を楽しむことができます。



香りのもつ機能

香りの成分としてはビターオレンジやネロリと同じ成分も含まれるため、抗ストレスや鎮静作用が期待でき、落ち着かない心を鎮めて気持ちを和らげることで、リフレッシュできるとされています。
また、自律神経を整えることから、精神的なストレスが原因でおこる消化器系のトラブルや、身体の免疫力アップに役立つといわれ、体全体の抵抗力を高めることが期待されています。
プチグレンは抗菌作用もあわせ持っています。アロマディフューザーで香りを広げると、空気をすっきりと整えながら、気持ちも穏やかにリラックスできるような空間を演出できます。



使うシーンや季節

プチグレンは、グリーン調のしっかりとした芯のある香りで、空間に若々しさや明るい印象をもたらします。香りはすっきりとしているものの、穏やかさやほのかにビターな印象やフルーティーさも感じられるため、ペパーミントやローズマリーとは違う、グリーンのイメージを表現できます。
また、鎮静や安眠効果が期待できながら、香り自体は柑橘の印象を持つ爽やかでユニセックスな印象ですので、普段あまりアロマに親しみのない方や、同じリラックス系の香りでもラベンダーのような甘さや重さのある香りが苦手という方にも使いやすい香りです。ゆったりとくつろぎたい休日や、お休み前のリラックスタイムをより充実させてくれる香りです。
一方で、モダンで洗練された、攻めのニュアンスが出せるのもプチグレンの特徴です。都会的なエントランス、アパレルショップなど、インテリアデザインやコンセプトにこだわった空間をさらにセンスアップしてくれるような、個性的な演出要素をもち合わせます。自然体でありながら、独特な世界観を表現できる、柔軟性のある香りと言えます。



相性のいいオイル

シトラス系:オレンジ、グレープフルーツ、ベルガモット
フローラル系:ネロリ、カモミール、ラベンダー、ローズ
ウッド系:サンダルウッド

プチグレンは、シトラス系のオイルと非常に相性が良く、爽やかで明るいフレッシュな香りを楽しめます。ラベンダーやネロリなどのフローラル系と合せると、甘さの中に複雑さをもたらし、落ち着いた印象の香りになります。また、ウッド系と合せると落ち着いた深みと奥行きが増して、温かい印象を作り出します。
プチグレンは、シングルオイル単体でも香りにデザイン性が感じられるような完成された印象がありますが、使い方次第で様々な表現ができる香りです。ぜひその奥深さや表情の変化を楽しんでみてください。



「プチグレン」をブレンドした香り

C05 クールフィール

体感的な涼しさをもたらす、ミントをメインにした清涼感あふれる香りです。
ペパーミントとスペアミントが生み出す爽快感に、ユーカリのシャープな清々しさが重なり、夏の暑さを忘れさせるような清涼感を演出します。その中に、ほんのりと香るプチグレンの渋みが、クールで洗練された香りに奥行きと落ち着きをもたらします。
原料:ペパーミント、スペアミント、ユーカリ、プチグレン



D04 グルーヴィーフォレスト

プチグレンのモダンなニュアンスが光る、デザイン性の高いウッドの香り。
ファーニードルやサイプレスなどの森の香りと爽やかなグレープフルーツの香りが、自然の静けさと躍動感を同時に感じさせてくれます。プチグレンが加わることで、全体の香りにスタイリッシュさとシックな印象が加わり、性別を問わず使える大人のためのブレンドに仕上がっています。
原料:ファーニードル、サイプレス、フランキンセンス、グレープフルーツ、プチグレン etc.



D17 クリエイティブエッジ

創造的なイメージを高めたい時に気持ちを目覚めさせる、クリアーなハーブ系の香り。
ユーカリやマジョラムのクリアーな香りに、プチグレンのビターなアクセントが加わることで、香りに個性が生まれ、上品さと独創性を兼ね備えた印象に。感性を刺激するような、おしゃれでインスピレーションを高めてくれるブレンドです。
原料:ユーカリ、マジョラム、スパイクラベンダー、ライム、プチグレン etc.

アロマソムリエ | クローブの香りと効能・使い方

インドネシアやマダガスカルといった熱帯地方が原産のクローブは、古くから世界各地で人々の生活の中にあり、健康を保つための有用植物として知られています。また、料理やお菓子づくりに欠かせないスパイスとして活用されてきた長い歴史をもつ植物です。
スパイシーで刺激的な独特の魅力がある香りですが、ややフルーティーさも兼ね備えており、心地よさと底知れぬ奥深さを感じさせます。クローブは釘のような形から「丁字」と呼ばれ、中医学では「丁香」と呼ばれています。また、はるか遠くからも香りが感じられることから「百里香」という別名を持っています。漢方薬として重宝されるなど、その効果や効能も優れており注目が高い香りです。大航海時代には、金と同等の価値があるとされていたともいわれています。


基本情報

科名:フトモモ科
学名:Eugenia caryophyllata
抽出部位:花蕾
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:インドネシア、マダガスカル、スリランカ
主な芳香成分:オイゲノール、酢酸オイゲノール、β-カリオフィレン
香りのタイプ:スパイス
香りの揮発性:ミドル
香りの印象:強

なめらかな灰色の幹を持つ細い常緑樹で、短い枝には大きな明るい緑色の葉がつきます。雨期のはじまりには、バラ色のつぼみをつけ、退色するにつれてガクが濃い赤に変化していきます。そのガクを丁寧に摘み取り、乾燥させたものがクローブです。



香りのもつ機能

主な成分は、オイゲノール、酢酸オイゲノール、β-カリオフィレン。中でも主成分であるオイゲノールは70%以上含まれており、強い抗菌作用、抗ウィルス作用、鎮痛といった特徴をもちます。カビの抑制効果や虫よけ効果が期待できるため、梅雨時期から夏場にも役に立ちます。また、古代ローマではクローブの葉などをかんで歯の痛みを和らげていたと言われています。より手軽にできる方法として、ティッシュペーパーにアロマオイルを1滴垂らして香りをかぐことをおすすめします。
さらに、スパイシーで刺激のある香りは、気力が弱っているときに心を盛り上げて、やる気を出してくれる働きがあります。なんとなく元気がでないときや考え事をしてしまうとき、前向きにものごとに取り組める活力を与えてくれます。
オレンジなど柑橘の香りと組み合わせることで、スパイシーなクローブの香りがやわらぎ、より親しみやすく心地よい印象になります。



使うシーンや季節

クローブの香りは、お部屋でのリラックスタイムにぴったり。食後のティータイムや、大切な人と過ごす団らんの時間などに香らせると、暖かさや幸福感をぐっと盛り上げてくれるでしょう。特におすすめの季節は秋から冬にかけてです。
欧米では、オレンジなどの柑橘にクローブを直接刺して、シナモンをまぶし乾燥させて作る「フルーツポマンダー」があります。クリスマスシーズンを楽しむアイテムのひとつとして飾られることで有名です。香りを楽しむだけでなく、感染症を防いだり、カビの増殖を予防したりする実用性があり、魔よけの意味も兼ねて持ち歩いたり、お部屋の中に飾っていたという歴史をもちます。
また、クローブは、ホットワインやチャイなどの飲み物やお菓子の香りづけや、お肉料理の臭み消しにも活用されます。視覚、嗅覚、味覚など様々な角度から楽しめる幅広い魅力を持っています。



相性のいいオイル

ハーブ系: ユーカリ、ラベンダー、ティートリー、ペパーミント
シトラス系:オレンジ、マンダリン
ウッド系:フランキンセンス、ベンゾイン
フローラル系:イランイラン、ローズ

クローブは、オレンジなどの温かみを感じるシトラス系や、イランイランやローズといった華やかなフローラルの香りととても相性がよく、香りの魅力をぐっと引き立ててさらに深みを加えてくれます。フランキンセンスやベンゾインといったウッド系の香りともよく合い、独特の甘さや重厚感がプラスされた奥深い香りに仕上げてくれます。トップノートにシャープな印象を持ち合わせているので、ハーブ系の香りとも比較的相性がよく、ほんの少し加えるとグリーンな雰囲気にスパイシーな刺激をもつ、魅力的な香りになります。ただし、とても香りが強いので1滴ずつ香りの変化に気を付けながら使用することをおすすめします。



「クローブ」をブレンドした香り

S05 メディテーション

クローブのスパイシーな香りをアクセントに、サイプレスやネロリナといったウッディで穏やかな香り、ハーブの透明感が複雑に重なり合い、静かな深呼吸へと誘うような奥行きある香です。心を鎮め、内面と向き合いたいときにおすすめです。
原料:サイプレス、クローブ、ロサリナ、ネロリナ、ユーカリ etc.


C10 クリアーティートリー

清潔感のあるティートリーやユーカリをベースに、クローブの甘く穏やかなスパイス感がほんのりと寄り添う香りです。抗菌作用が期待されるアロマを中心にブレンドしており、空気を澄ませ、心地よい清涼感をもたらします。日々のリフレッシュにも。
原料:ティートリー、ユーカリ、カモミール、クローブ、ラバンディン etc.


D08 グレイッシュウッド

サイプレスやネロリナのもたらす洗練された透明感の中に、クローブのスパイシーさが繊細に香り立ち、都市のクールな印象を演出します。控えめながらも芯のある香りが、静かに自分らしさを引き立ててくれます。
原料:サイプレス、ロサリナ、ネロリナ、ローレル、クローブ etc.

アロマソムリエ | サンダルウッドの香りと効能・使い方

日本では、「白檀(ビャクダン)」の名で古くから親しまれ、香道の世界ではなくてはならない存在とされています。香木や扇子、仏具などに広く用いられ、日々の暮らしの中に静けさと品格を添えてきました。
仏教・ヒンドゥー教においては神聖な香りとされ、「香りの王」とも称されることもあります。仏像や寺院の建材としても使用されてきた歴史があり、アロマの世界では気品溢れるリッチな香りとして親しまれています。

基本情報

科名:ビャクダン科
学名:Santalum spicatum, Santalum album
抽出部位:木部
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:オーストラリア、インド
主な芳香成分:α-サンタロール、β-サンタロール、α-ビサボロール
香りのタイプ:ウッド
香りの揮発性:ベースノート
香りの印象:強

サンダルウッドは熱帯性常緑樹で、正式には「サンタルム・アルブム(Santalum album)」という種にあたります。他の植物の根に寄生して水分や栄養を吸収する半寄生植物であり、成熟までに約60年を要します。
特に南インド産は、品質の高さで知られており、古くから宗教儀式や瞑想の場で薫香として重宝されてきました。しかしながら乱獲によって天然資源が大きく減少し、現在では絶滅危惧種に指定されています。そのため入手が難しく、価格も高騰しており、近年ではオーストラリア産が代替として利用されるようになっています。



香りのもつ機能

サンダルウッドの香りは、静けさと深みを感じさせる甘さのあるウッドの香り。その芳香は、古い寺院の静けさを思わせるような、深く落ち着いた余韻を心に残します。高いリラックス効果で、体と心と精神のバランスをとってくれます。
精神的な面では、イライラや焦り、不安といった感情をそっと包み込み、やさしく鎮めてくれる働きがあります。特にα-サンタロールに代表される成分は、副交感神経を活性化し、深いリラックス状態をもたらすことが科学的にも示唆されています。
身体的な面においても、抗炎症・抗菌作用があり、乾燥や赤みのある肌に優しく寄り添ってくれます。また、呼吸器系のケアにも役立ち、喉のイガイガ感や咳を落ち着かせてくれます。



使うシーンや季節

古くから寺院などでの瞑想時に使用されていることもあり、自分の内面を見つめたいとき、人生について考えたいときなど、自分だけの時間におすすめです。たとえば、読書のひととき、就寝前のリラックスタイム、あるいは日常の中で訪れる「特別な静寂」の時間に。
忙しい毎日の中で、自分自身を見つめ直す時間を意識的に持ってみてはいかがでしょうか。濃厚で深みのある香りが心身のバランスを整えて、心にゆとりをもたらしてくれます。
空間演出では、格式と落ち着きを兼ね備えた印象を与えます。ホテルやスパ、ギャラリーなど、訪れる人を迎えるウェルカムアロマとしても、サンダルウッドは非常に優秀です。「静けさ」と「品の良さ」を第一印象として届けながら、空間全体に洗練された空気感を演出します。ゼラニウムやネロリと合わせれば、心地よい華やかさを添えつつ、奥行きある印象に仕上がります。
多くの人が日常を離れ、心身を整えるために訪れるヨガスタジオや瞑想スペースでは、香りは空間の呼吸そのものです。サンダルウッドの静謐な香りが漂うことで、自然と深い呼吸へと導かれ、場全体が内省と安定の空気に包まれます。フランキンセンスやパチュリなどと合わせれば、精神性をより高める瞑想空間の演出に最適です。
また、サンダルウッドの深く持続する香調は、秋から冬の空気によく馴染みます。肌寒さが感じる季節に、空間を包み込むような温かさと安心感を与え、重厚感と落ち着きを添えてくれます。



相性のいいオイル

ウッド系:ヒノキ、シダーウッド、フランキンセンス
フローラル系:ローズ、ジャスミン、イランイラン
シトラス系:ベルガモット

サンダルウッドは、香り立ちこそ穏やかですが、非常に濃厚で持続力のある香りです。じんわりと広がりながら、最後まで存在感を保ち続けるため、使用量には十分な配慮が必要です。特に空間演出として用いる際には、香り残りが強く感じられることがあるため、ブレンドの際には、控えめな量からの調整をおすすめします。
少量でもしっかりとした深みと奥行きを与えてくれるため、他の香りとブレンドすることで、より調和のとれた印象を演出することができます。ヒノキやシダーウッドと合わせれば、静けさと落ち着きをもたらす和の空間に。ローズやジャスミンなどのフローラル系と合わせれば、甘さと華やかさが引き立ち、エキゾチックで魅惑的な雰囲気をつくり上げます。



「サンダルウッド」をブレンドした香り

B17 レモングラスサンダルウッド

爽やかなレモンとエキゾチックなレモングラスの香りを中心に、まるで南国にいるかのような気分をもたらす香りです。レモングラスのエネルギッシュな印象にサンダルウッドを加えることで、明るい雰囲気がありながら深みのある香りに仕上げています。
原料:レモングラス, サンダルウッド, レモン



B19 フランキンセンスウッド

3種類のウッド系の香りが織り成す、心身を落ち着かせリラックスさせる香り。ホーウッドの濃厚な甘さの中に気品あるフランキンセンスの香り、重厚感のあるサンダルウッドが奥深さをつくりだす絶妙なブレンドです。
原料:フランキンセンス, ホーウッド, サンダルウッド



City series 東京(TOKYO)

落ち着きのあるサンダルウッドの香りをはじめ、透明感のあるサイプレスやユーカリがブレンドされており、都会的な雰囲気がありながら静けさを感じる香りです。木々やハーブの香りを中心にブレンドされており、自然とくつろぎをもたらします。
原料:サンダルウッド, シダーウッド, サイプレス, ロサリナ, ヒノキ, ユーカリ, etc.

アロマソムリエ | カルダモンの香りと効能・使い方

カルダモンは、「スパイスの女王」の名にふさわしく、古代から今に至るまで多くの文化の中で愛されてきました。
その起源はインドやスリランカの熱帯雨林。スパイスの交易が盛んだった古代、中東の商人たちがこの香りを携え、シルクロードを経てヨーロッパへと運びました。古代エジプトでは、カルダモンは薫香や神聖な儀式の香りとして使われ、さらには歯磨き粉や香水にも取り入れられていたという記録もあります。ローマ時代には、香料として上流階級に好まれ、アーユルヴェーダ医学では、消化を助け、心身を整える神聖なスパイスとして用いられてきました。
時代を越えて現代では、アロマセラピー・香料・料理の各分野で活躍し、心身を整える香りとして高く評価されています。


基本情報

科名:ショウガ科
学名:Elettaria cardamomum
抽出部位:種子
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:グアテマラ、インド、スリランカ
主な芳香成分:α-テルピネオールアセテート、1,8-シネオール、酢酸リナリル、リナロール、リモネン
香りのタイプ:スパイス
香りの揮発性:トップ~ミドルノート
香りの印象:中~強

カルダモンの香りは、爽快な甘さと温もりが絶妙なバランスを持つ香りです。
香りの立ち上がりは、清々しいトップノートが鼻を刺激し、時間とともにスパイシーでほのかに甘い印象が広がります。スパイシーさとハーバルさを併せ持つ香りですが、心をほっと包み込むような柔らかく洗練された甘さがあります。全体として上品な印象で、幅広い層に好まれる傾向があります。



香りのもつ機能

カルダモンの香りは、頭と心をクリアにしてくれます。考えすぎて疲れたとき、気持ちが重たい朝に、その甘く涼やかなスパイスの香りは、まるで深呼吸するように思考をクリアに整えてくれます。その理由のひとつは、主要成分である1,8-シネオールです。ユーカリやローズマリーにも含まれる成分で、脳の覚醒や集中を促すことで知られています。
また、1,8-シネオールは呼吸を深く整える成分としても知られ、風邪の初期症状や鼻詰まり、花粉の季節にも役立ちます。清涼感と温かみを併せ持つ香りは、季節の変わり目や冷えが気になる時期に心身を穏やかに整えます。
さらに、カルダモンは古来よりスパイスとして消化促進に役立てられてきた植物。アーユルヴェーダでは食後にカルダモンを噛む習慣があり、香りそのものにも胃の緊張を和らげる作用があると考えられています。



使うシーンや季節

朝、目覚めとともに、窓を開けて深呼吸をしたときに感じる清涼な空気。カルダモンはそんなシーンにぴったりの香りです。目覚めには、清らかな香りが眠気を払い前向きな気分を引き出してくれるでしょう。集中力を要する仕事や勉強の合間に、思考をシャープに保ちつつも心を疲れさせない心地よさで、優しく寄り添ってくれます。
そしてもうひとつ注目したいのが、「食」との親和性。カルダモンはインド料理、特にカレーに欠かせないスパイスのひとつであり、カルダモンを炒ると、食欲をそそる豊かな香りが広がります。この特性を活かし、レストランやダイニングスペースの空間演出にもカルダモンの香りは理想的です。料理の邪魔をしない、爽やかなスパイスの香りは、五感に彩りを添え、自然な清潔感と高級感を同時に演出してくれます。
季節としては、カルダモンは秋から冬の空間演出に適しています。冷えた空気の中に、ほんのりと香りを漂わせることで、温もりと安心感をもたらすことができます。



相性のいいオイル

シトラス系:オレンジ、ベルガモット、レモン
フローラル系:ネロリ、ラベンダー、ゼラニウム
ハーバル系:ローズマリー、ユーカリ、レモングラス

カルダモンは香りに主張があるため、ブレンドの際は量に注意が必要です。少量でも香りの個性が際立つため、香りに厚みや深みを出したいときや、トップノートに奥行きを加えたいときの「スパイス的存在」として活用すると良いでしょう。
シトラス系の香りと合わせると、爽やかさに深みを加えることができ、フローラル系の香りとは華やかさを引き立て合います。また、ハーバル系の香りとは、涼やかさが共鳴し、清涼感のあるブレンドに仕上がります。



「カルダモン」をブレンドした香り

フレッシュチャージ

レモングラスとセドラの爽やかさに、ガルバナムとヒバの落ち着いた深みを加えたバランスの良い香りです。カルダモンが全体にほんのりスパイシーなアクセントを添え、心身をすっきりと整えてくれます。
原料:セドラ, ガルバナム, レモングラス, ヒバ, カルダモン, etc.

アロマソムリエ | チュベローズの香りと効能・使い方

チュベローズは、濃厚で甘美な香りとともに、心を深く満たしてくれるフローラルの香りです。その名から「ローズの一種」と思われることもあるチュベローズですが、実はまったく別の植物で、独自の魅力をもつ香りです。
チュベローズの花は開花しながら徐々に香りを漂わせるため、花の採取は夜明けと同時に始まります。特に、月夜に咲いた花の香りが最も素晴らしいことから「月下香」という和名を持っています。また、摘んだあとも丸一日はその香りが残ると言われ、マレーシアでは「夜の女王」とも呼ばれています。
香りはなんとも官能的で、花の香りの中でもひときわ魅惑的とされています。濃厚な甘さとフローラルな爽やかさが相まった、艶やかな大人の香りが特徴です。

基本情報

科名:リュウゼツラン科
学名:Polianthes tuberosa
抽出部位:花
抽出方法:溶剤抽出法
主要原産地:インド
主な芳香成分:安息香酸メチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、ネロールなど
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート~ベースノート
香りの印象:中~強

チュベローズは春に球根を植え、夏にはすっと伸びた茎の先に連なるように白い花を咲かせます。花には一重咲きと八重咲きがあり、花の色は白のほか、ピンクも流通しています。 重厚感のある甘いフローラルな香りで、優雅で魅力的な印象があります。まるで花がそこに咲いているかのような、奥行きと存在感のある香りです。



香りのもつ機能

チュベローズの香りには、高いリラックス効果があるとされ、ネガティブな気持ちを明るく開放的にします。また、鎮静作用により、不安や緊張を和らげ心身のバランスを整える効果も期待できます。ストレスや疲れが溜まって、がんばりすぎた一日の終わりに自身を労わる時間を作りましょう。
さらに、多くの人にとってうれしいアンチエイジング効果もあり、肌の保湿や肌荒れを防ぐ効果が期待できるかもしれません。



使うシーンや季節


華やかなシーンにとても合う香りで、パーティーやお出かけなど、特別なひとときや夜の雰囲気に合います。チュベローズは、嗅ぎはじめは濃厚な甘さが際立ちますが、時間が経つにつれて落ち着きのある柔らかなフローラルへと移ろい、深い余韻を残します。
また、秋から冬にかけての肌寒い季節では、このチュベローズの濃厚で甘美な香りが特に映えます。ディフューザーで香りを広げることで、空間に華やかさとぬくもりを添え、家の中で過ごす時間に豊かな彩りをもたらしてくれます。



相性のいいオイル

フラワー系:イランイラン、ジャスミン、ローズ
ウッド系:サンダルウッド、シダーウッド
ハーブ系:ゼラニウム

イランイランなどフラワー系とのブレンドは、官能的で華やかになり、非日常感やエレガントさをさらに強調したいときに最適です。甘さと落ち着きのバランスを取ってくれるので濃厚でラグジュアリーな印象の香りに仕上がります。特に、ジャスミンやローズと合わせると一層華やかさが増し、まるで花束を手に持っているかのような豊かさを感じさせます。
また、ウッド系の落ち着きや甘みのあるサンダルウッドやシダーウッドなどアロマと合わせると、チュベローズの甘さにさらに重厚感が加わり、上品なブレンドに仕上がります。



「チュベローズ」をブレンドした香り

スキンオンフレグランス モーニングデュー

早朝の空気のようにクリアで繊細なハーバルノートに、 ラベンダーやチュベローズの可憐な甘さが織り重なる、清らかな印象の香りです。
原料:レモンバーベナ、ラベンダー、チュベローズ、セージ、ロサリナ etc.


City series 名古屋(NAGOYA)

芯の強さと奥ゆかしさを兼ね備え、いつでも自分らしく自然体でいられる華やかなリラックスフローラルの香りです。
原料:チュベローズ、ゼラニウム、サイプレス、ホーウッド、サンダルウッド etc.


雅(MIYABI)

長く受け継がれてきた伝統の優雅さを感じさせる、深く芳醇な香りです。
原料:シダーウッド、フランキンセンス、クラリセージ、パルマローザ、チュベローズetc.


アロマソムリエ | 保存版!エッセンシャルオイルの効果効能一覧

アロマセラピーと聞くと、「癒し」「リラックス」をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、エッセンシャルオイル(精油)の効果効能はそれだけにとどまりません。心身を整えたり、空間の抗菌・消臭といった環境へのアプローチ、さらには集中力アップや睡眠をサポートしたりと、幅広く活用されています。
この記事では、精油の基礎知識から、心と体・空間への作用、そして目的別のおすすめアロマオイルの種類や使い方まで、実用性と機能性を重視した情報をご紹介します。これからアロマを始めたい方にも、すでに使っている方にも役立つ「保存版」としてご活用ください。



エッセンシャルオイルとは?

エッセンシャルオイル(精油)とは、植物の花・葉・果皮・樹皮・樹脂などから抽出された100%天然の芳香成分です。これらの芳香成分は、植物が外敵から自らを守るために持つ抗菌作用・抗ウイルス作用・防虫効果・消臭効果などを備えており、まさに「植物の力」が凝縮されたオイルです。
またエッセンシャルオイルは、天然の化学物質が数十個から数百個集まってできた有機化合物です。その組成により、香りの特徴を生むだけでなく、私たちの心や体、さらには環境にもさまざまな効果を発揮してくれます。



心と体に対するアプローチ|ストレス緩和・安眠・集中力アップなど

エッセンシャルオイルが心身にもたらす効果は非常に多彩です。
代表的なものには、「鎮静」「抗ストレス」「強壮」「ホルモン分泌調整」「頭脳明晰」「消化促進」などが挙げられます。
例えば、アロマセラピーで定番のラベンダーは、さまざまな成分が含まれているため、一つで多くの機能を発揮する「万能精油」とも言われています。主要成分は「リナロール」と「酢酸リナリル」で、いずれも高い鎮静作用が期待できるのが特徴です。ラベンダーの鎮静作用は、古くから知られており、緊張やストレス、眠れないときなど、心身のトラブルに活用されてきました。実はベルガモットやプチグレンも、「リナロール」と「酢酸リナリル」を多く含んでいます。不安を和らげたいときや、落ち込んだ心を落ち着けてくれる香りたちです。
また、ペパーミントに多く含まれる「メントール」という成分には、私たちの冷感受容体に働きかけて、体感温度を下げるような感覚を与える働きがあります。実際には気温が変わっていなくても、ひんやりとした刺激を感じることで、涼しさを感じやすくなるのです。そのため、夏場に使われる制汗剤や冷感スプレー、冷却タオルなどにペパーミントの香りやメントールが使用されているのは、このような作用を活かすためで、暑い季節のリフレッシュや気分転換にもぴったりな精油です。



心身に働きかける精油の効果効能一覧

効果効能 機能 主なエッセンシャルオイル例
鎮静 神経系の働きを鎮め、
心と体をリラックスさせる
カモミール・ローマン、サンダルウッド、ホーウッド、
マジョラム・スイート、ラベンダーなど
抗ストレス 不安や憂鬱を和らげ、
気分を高める
イランイラン、オレンジ・スイート、ゼラニウム、
プチグレン、ベルガモットなど
強壮 体の各部や全身の働きを
活性化したり強化する
グレープフルーツ、ジュニパーベリー、パイン、
レモングラス、ローズマリーなど
ホルモン
分泌調整
ホルモン分泌のバランスを
調整する
イランイラン、ゼラニウム、ローズ・アブソリュートなど
頭脳明晰 頭脳を刺激して働きを高める ティートリー、ペパーミント、ユーカリ、ローズマリーなど
消化促進 消化器官の働きを助ける オレンジ・スイート、グレープフルーツ、ペパーミント、
レモンなど


環境に対するアプローチ|除菌・抗ウイルス・防虫に

エッセンシャルオイルは、人の心や体だけでなく、生活空間を快適に保つためにも活躍します。
代表的なものには、「抗菌」「抗ウイルス」「防虫」「消臭」などが挙げられます。
森林浴は、樹々の香りによりリラックス効果が期待できるといわれています。その効果をもたらすのが、「フィトンチッド」と呼ばれる植物が自分を守るために出している様々な成分です。リラックスと同時に、抗菌や消臭作用もあるとされており、森の恵みであるエッセンシャルオイルの成分にも同様の機能が期待できます。例えば、ヒノキやパイン、ホワイトサイプレスなどのオイルには、「α-ピネン」という成分が含まれており、清涼感をもたらすと同時に、「抗菌」「強壮」の機能が期待できます。
また、レモングラスやヒノキは、防虫効果が期待でき、ナチュラルな虫除けとしても活用できます。清涼感を感じられる香りは、空間の浄化や気分転換にもぴったりです。そして、ユーカリやローズマリーに豊富に含まれる「1.8-シネオール」という成分にも注目したいところです。この成分には抗菌・抗ウイルス作用があり、呼吸器系の不調に対しても効果が期待できます。風邪のひき始めや喉・鼻の違和感、さらには花粉が気になる季節などにおすすめで、空気をきれいにしながら心地よい清涼感も届けてくれる香りです。



空間・環境における精油の効果効能一覧

効果効能 機能 主なエッセンシャルオイル例
抗菌 細菌の増殖を抑える ティートリー、ヒノキ、ペパーミント、ユーカリ、ラベンダーなど
抗ウイルス ウイルスの増殖を抑える ティートリー、ペパーミント、ユーカリなど
防虫 虫を寄せ付けない ゼラニウム、ヒノキ、レモングラス、ローズマリーなど
消臭 においを抑える ペパーミント、ユーカリ、ローズマリーなど


機能から選ぶ
目的別エッセンシャルオイルガイド

どんな香りを選んだらよいかわからないときには、香りの好みだけでなく「使う目的」「気分」から選ぶ方法がおすすめです。

・リラックスしたい → ラベンダー、ベルガモット、カモミール
・元気を出したい → レモングラス、グレープフルーツ、オレンジ
・集中力を高めたい → ローズマリー、ペパーミント、ユーカリ
・空気をきれいにしたい → ティートリー、ユーカリ、ヒノキ

自分の持っているイメージや雰囲気などの香りの印象に、機能性も掛け合わせることで、「ぴったりの香り」に出会いやすくなります。また、機能性と好みやデザイン性を組み合わせると、香りのブレンドの幅も広がります。
エッセンシャルオイルは、単なる「良い香り」だけにとどまらず、植物由来の成分が私たちの心・体・空間に働きかけてくれる自然の恵みです。
それぞれのエッセンシャルオイルを効果効能といった機能性の観点から理解することができるようになると、ご自宅やオフィスなど、使う部屋や目的に適したアロマを選びやすくなります。
効果効能を理解することで、毎日のアロマ選びに意味やバリエーションが生まれ、エッセンシャルオイルはもっと頼れる存在になります。これからアロマを生活に取り入れてみたい方も、ぜひ目的や用途に合わせてエッセンシャルオイルを選び、自然の力で心地よく整った空間と毎日をお楽しみください。

アロマソムリエ | ラベンダーの香りと効能・使い方

ラベンダーは、多くの国で、多くの人に親しまれており、アロマセラピーの中では一番といっていいほど認知されており、活用されている香りです。
有名なエピソードですが、アロマセラピーという言葉がうまれたきっかけは、この「ラベンダー」にあります。フランスの科学者であった、ルネ・モーリス・ガットフォッセ(1881~1950)は、実験中の事故で火傷を負い、治療の過程でラベンダー精油を使用し効果をあげたという体験から、精油の薬理作用に注目し研究を行い、アロマセラピーという造語を作ったと言われています。アロマセラピーを語るうえでは欠かせない香りなのです。
近年は、農作物の栽培から、加工、流通の過程を明らかにするトレーサビリティーが注目されており、フランスでは生産者や蒸留者がわかる有機認証「エコサート」がついたラベンダーのオイルが生産されています。

基本情報

科名:シソ科
学名:Lavandula angustifolia
抽出部位:葉、花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要原産地:フランス、イギリス、ロシア、ブルガリア
主な芳香成分:酢酸リナリル、リナロール、テルピネン-4-オール
香りのタイプ:ハーバル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:やや強い

ラベンダーは、「洗う」という意味のラテン語から名づけられたといわれていますが、その名の通り、疲れたり乱れたりしている私たちの心を洗い流し、落ち着きを静かに取り戻してくれるような、清潔感を感じさせてくれる香りです。
花の香りのように、フローラルな印象を持っていますが、シソ科の植物であり、抽出部位は葉と花で、ハーブの一種になります。ハーブの香りの中で、もっともフローラル感があるのが、ラベンダーです。
また一方で、土にしっかりと根を張って育った草、ハーブらしい土臭さ、力強さも特徴です。困難な土地でも育つ生命力の強さを感じさせます。



香りのもつ機能

ラベンダーの主な芳香成分である酢酸リナリルとリナロールは、神経を鎮め、心身の緊張をやわらげる効果に優れています。心と体の緊張をほぐしてリラックスしたいときにおすすめです。静かな空間でこの香りに包まれることで、深呼吸を誘い、リラックスしたひとときを過ごすサポートとなります。眠りのためのアロマという印象があるラベンダーですが、ほかにも幅広い効果が期待でき、まさに「万能オイル」と言うことができます。



使うシーンや季節


ラベンダーのカラーイメージは、その花の穏やかな紫色です。穏やかさや優しさに加えて、力強さを持っているため、子供向けというよりは、大人に好まれる香りで、特にリラックスタイムに使いやすい香りです。バスルームや寝室など、自分自身を整えるための場所にそっと香らせることで、ゆっくり過ごせる癒し空間に変えてくれます。特におすすめなのは、一日の終わり。眠りにつく30分ほど前から、ディフューザーやアロマストーンで香らせておくと、穏やかな気分で過ごすことができます。
季節の移ろいに寄り添う香りとして、一年を通して活躍しますが、特に秋冬や年度末の忙しさを感じる時期におすすめです。
また、インテリアと合わせて考えると、伝統的で落ち着いた印象や、上質感のあるクラシカルな雰囲気をもつ空間に合う香りです。



相性のいいオイル

フローラル系:ゼラニウム
シトラス系:ベルガモット、オレンジ
ハーブ系:ペパーミント
ウッド系:ホワイトサイプレス

ハーブということもあり、フローラル系のアロマのローズやカモミールのように、華やかで濃厚な香り立ちではなく、芯のある力強さを持つ香りです。香りの強さは比較的強く、優しさや爽やかさとともに存在感を持っています。
シングルオイルとしてのラベンダーは、嗜好性がありますが、ほかの香りとブレンドすると、より穏やかな印象となり、多くの人に好まれやすくなります。ブレンドによっては、濃厚さや甘さが出てくるため、あまり甘みのあるフローラル系のアロマではなく、爽やかさも持ち合わせたような香りのブレンドがおすすめです。また、メインで使わずとも、ラベンダーを少量加えることで、香りのバランスが整い、全体をまとめてくれる香りです。



「ラベンダー」をブレンドした香り

B07 ベルガモットラベンダー

ほのかな甘さを感じるコリアンダーが絶妙。ラベンダーとベルガモット、コリアンダーが混ざりあい、甘くソフトな深いくつろぎを感じられます。
原料:ベルガモット、ラベンダー、コリアンダー


D09 コンフォートリラックス

大人の女性を思わせる上品な華やかさ。ラベンダーにローズやゼラニウムを加え、落ち着きと華やかさをあわせ持つフローラルグリーンの香りです。
原料:ローズアブソリュート、ラベンダー、スパイクラベンダー、ゼラニウム、ロサリナ etc.


C08 ラベンダーハーブ

空気を浄化するトドマツと抗菌が期待できるラベンダーのブレンド。心を穏やかにする爽やかなフローラルハーブの香りがエレガントな空間を演出します。
原料:トドマツ、ラベンダー、マジョラム、ユーカリ、パイン etc.


アロマソムリエ | ベルガモットの香りと効能・使い方

ベルガモットは「紅茶のアールグレイの香り付けに使われている」というと、香りをイメージできる方も多いのでは。
柑橘系ですが、オレンジやレモンと違い、食べられません。果実は苦味があり、食用には使われていませんが、フローラルな印象をもち合わせた柑橘の香りは、オーデコロンや化粧品の香り付けとして、古くから活用されており、万人に人気のある香りです。


基本情報

科名:ミカン科
学名:Citrus bergamia
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法
主要原産地:イタリア、モロッコ
主な芳香成分:リモネン、酢酸リナリル、リナロール、ベルガプテン
香りのタイプ:シトラス
香りの揮発性:トップ~ミドルノート
香りの印象:弱

柑橘系の中でもしっかりとした香り立ちで、エレガントさや上品さを持ち合わせた印象の香りです。 柑橘系というと、柚子やミカンなど、日本らしさや和のイメージがある香りも多いのですが、ベルガモットは、香水やアールグレイの香りづけという歴史からも想像できるように、気品ある洗練された香りが、西洋の雰囲気を作り出す香りです。花のような甘さと、落ち着きと清々しさを持ち合わせています。



香りのもつ機能

主に抗ストレス、鎮静、抗菌機能などが期待できる香りです。
その他の柑橘系と比べて、鎮静作用のある酢酸リナリル、リナロールなどの成分が多いのがベルガモットの特徴。これらは、ラベンダーにも多く含まれる成分ですので、リラックス効果が期待できます。
香りを嗅ぐと、気分をすっきりさせ、落ち着きをもたらすとともに、気持ちを明るく前向きにしてくれます。イライラしたり落ち込んだりしたときには、この香りでリラックス&リチャージがおすすめです。軽すぎない爽やかさで、朝の玄関で元気を出したいときや、夜に疲れを癒すためなど幅広いシーンで使われる香りです。



使うシーンや季節


柑橘系ですが、ラベンダーのような優しさを持ち合わせるベルガモットは、生活の中でも、時間帯を問わず、使いやすい香りです。季節もあまり感じさせない香りですが、柑橘系の中でも春にオレンジ、夏にグレープフルーツが似合う一方で、冬の近づきとともに落ち着いたトーンとなる秋が、ベルガモットが一番似合う季節です。 気品や上質さを感じさせてくれる香りは、他の柑橘系にはない雰囲気を作り出します。
重厚感のある家具をあしらった洗練された大人の空間や、優雅さや気品を持ちあわせたエレガントな印象の空間など、落ち着いたトーンの部屋にあう香りです。様々なシーンであわせやすい香りですので、用途にあわせて、他のアロマオイルとのブレンドもお楽しみいただけます。手軽に楽しみたいときには、ベルガモット単体でも十分リラックス&リフレッシュを感じられます。例えば、疲れも溜まってきた週の後半の目覚めがあまりよくない朝に、ベルガモットの香りを嗅ぐと「今日も一日頑張ろう」と自然と明るい気分に。



相性のいいオイル

フラワー系:ゼラニウム、ネロリ
ハーブ系:ラベンダー
ウッド系:ホーウッド、フランキンセンス
シトラス系:オレンジ

どの精油とも相性は良い香りで、使いにくいなと感じる香りもベルガモットをあわせると、香りが落ち着きます。
メインとして使っても、心地よく他の香りと調和しあいます。
ゆっくり落ち着いた香りがほしいときには、ラベンダーやゼラニウムなどのフラワー系の香りのブレンドを、爽やかさやリフレッシュ感がほしいときには、他の柑橘系の香りとあわせて、すっきりしたブレンドに。
柑橘系の香りとはいえ、香りに落ち着きと複雑さを持っているため、様々な香りとのブレンドによって、色々な楽しみ方をできる香りです。



「ベルガモット」をブレンドした香り

B02 フラワーオレンジ

フレッシュでかわいらしい香り。
親しみやすいフローラルシトラスで、自然と明るい雰囲気をもたらすので
リピーターの方も多く、人気ランキングにも入る香りです。
原料: オレンジ、ベルガモット、ゼラニウム


B10 ベルガモットマンダリン

マンダリンのジューシーさをダイレクトに体感できる、ナチュラルで明るい印象の香り。
小さなお子さまと一緒に楽しめる安心ブレンドです。
原料: ベルガモット、オレンジ、マンダリン


スリーピングサポート フィールマイルド

穏やかでやさしい柑橘が上品さと親しみを兼ね備えた印象の香り。
眠り空間に安心感をもたらします。
原料: ベルガモット、ネロリ、ユズ、オレンジ、フランキンセンス etc.


アロマソムリエ | ジャスミンの香りと効能・使い方

ジャスミンは、インドなどの熱帯や亜熱帯地方に広く生育する植物で、約300種もの品種があると言われています。精油は、たくさんの花からほんの少しの量しか取れないため、非常に高価なオイルであることでも知られていますが、その香りの良さから「花の王」という別名もあります。古くから世界各地で愛され、香水の原料として人気の高い香りで、欧米などでは女性の名前にもよく使われています。
近年では丈夫で育てやすいことから、日本でも民家の庭でよく見かけるようになりました。5月頃、夜に外を歩いていると白や黄色の花から漂う良い香りに出会うことができます。

基本情報

科名:モクセイ科
学名:Jasminum officinale
抽出部位:花
抽出方法:溶剤抽出法
主要産地:インド
主な芳香成分:酢酸ベンジル、ファルネソール、ゲラニオール、ジャスモンなど
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:強程度

香りは、「花の王」の名のとおり大変華やかで甘い花の香りです。濃厚な香りからは、熱帯のエキゾチックさも感じられます。200種類以上ともいわれる数多くの成分から構成された香りで、複雑な繊細さの中にはわずかに動物的(アニマリック)に感じられる、独特な香りが含まれているのが特長です。そのクセになるような香りの良さは、他の花にはない魅力といえるでしょう。


香りのもつ機能

香りの良さだけでなく、ストレスを抱えた心を解きほぐし、バランスを取ってくれる効果効能も持ち合わせています。気分を落ち着かせると同時に、前向きな気持ちを思い出させてくれます。疲れて積極性を失っているときや、悲観的になっているときに、自信や意欲を取り戻させてくれる効果も。幸福感や高揚感のある香りなので、1人の時間にはもちろん、大切な人とゆっくりとリラックスして過ごしたい時にもぴったりです。
また、女性の味方になってくれる香りとも言われています。ホルモンバランスを整え、月のリズムの影響ですぐれないときに香りを取り入れると、つらさを和らげてくれる効果が期待できます。


使うシーンや季節

心を落ち着かせながら高揚感や幸福感をもたらす香りなので、ブライダルの場面やパーティのおもてなしなど、とっておきのシーンで使用するのがおすすめです。また、優雅なシーンで心をほぐしリラックスさせるためにも活躍します。
週末の夜、一人ゆっくりと過ごす時間や、家族や友人、恋人とのひとときに。心身ともに満たされた気分に浸ることができます。ナーバスになりがちな、大切な予定のある前日の夜に、気分をほぐしながら明るく前向きに過ごす助けにもなります。


相性のいいオイル

ハーブ系:レモングラス、ゼラニウム
シトラス系:オレンジ、ベルガモット
ウッド系:サンダルウッド、ホーウッド、シダーウッド
フラワー系:ローズ、ネロリ

甘く特長的でエキゾチックな魅力を引き出してくれる、サンダルウッドやレモングラスなど熱帯原産の香り同士の組み合わせをはじめ、様々な香りとの相性を楽しむことができます。スパイス系との相性も良いです。


「ジャスミン」をブレンドした香り

S02 ハッピー

名前の通り、明るく元気な気持ちをもたらすイメージでつくられた香りです。あたたかみのあるオレンジをはじめとする柑橘系の香りに、幸福感を感じるジャスミンの香りが加わり、自然と笑顔になれるような香りに仕上げました。
原料:オレンジ、ジャスミン、タンジェリン、ゼラニウム、マンダリンetc.

JD06 淡(AWA)

ジャスミンやイランイランの華やかさに、アクセントしてシソが加わることで、満開の桜の景色を思わせるような趣深い香りになっています。濃厚な花々の香りを爽やかなグレープフルーツがまとめ、軽やかな春の雰囲気が感じられます。
原料:ジャスミン、イランイラン、シソ、ゼラニウム、グレープフルーツetc.

アロマソムリエ | ブラッドオレンジの香りと効能・使い方

「ブラッドオレンジ」は柑橘類の一種で、特に果肉がルビー色に染まることからその名がつきました。赤みはアントシアニンというポリフェノールの一種によるもので、柑橘類としては珍しい特徴です。
地中海地域、特にイタリア・シチリア島では古くから親しまれてきた果実であり、「太陽と火山の果実」として人々に愛されてきました。なかでもエトナ火山の麓で育つブラッドオレンジは、ミネラル豊富な火山性土壌と、昼夜の寒暖差の大きな気候条件により、アントシアニンの生成が促され、香り、味わいともに格別と言われています。
火山の大地が育むこの赤い果実には、大地の力と太陽の恵みがたっぷり詰まっています。


基本情報

科名:ミカン科
学名:Citrus sinensis (L.) Osbeck
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法
主要原産地:イタリア
主な芳香成分:リモネン、ミルセン
香りのタイプ:シトラス
香りの揮発性:トップノート
香りの印象:弱~中

ブラッドオレンジの香りは、瑞々しくフレッシュな柑橘の香りですが、オレンジよりも酸味が少なく甘く濃厚な香りです。
甘いジューシーさを感じたあとには、熟れた果実のような芳醇でまろやかな柑橘の香りが広がります。どこか幼い頃の夏の記憶をくすぐるようで、自然と顔がほころぶような感覚へと導いてくれる香りです。



香りのもつ機能

ブラッドオレンジに豊富に含まれるリモネンは、脳内のセロトニンやドーパミンの分泌を促すとされ、ストレスや不安を和らげ、穏やかな気持ちへと導いてくれます。
さらに、リモネンによる消化促進作用があり、心身ともに軽やかさを取り戻したいとき、リラックスタイムや疲労回復のひとときにぴったりです。血行を促し、冷えや疲れが気になるときにも穏やかに寄り添ってくれます。



使うシーンや季節

ブラッドオレンジのジューシーで甘く、どこか陽気さを感じさせる香りは、室内に太陽の気配を運んでくれます。
たとえば、朝の始まりにディフューザーで香らせれば、心にスイッチが入り、軽やかな気持ちで一日をスタートできます。仕事や家事の合間、ちょっとしたリフレッシュタイムに香らせると、気分の切り替えや集中力の回復にも効果的です。また、リラックスしたい休日や、友人とのカジュアルなティータイムにもぴったり寄り添ってくれます。
一年を通して楽しめますが、特に初夏~晩夏にかけて、太陽が似合う季節にその明るさが一層引き立つ香りです。



相性のいいオイル

シトラス系:グレープフルーツ、オレンジ、タンジェリン
フラワー系:ラベンダー、ゼラニウム
ウッド系:シダーウッド、ホーウッド

どの精油とも合わせやすい香りです。同じ柑橘系のオイルと合わせると、甘さにほのかな苦みが加わり、爽やかでありながらも深みを感じさせるブレンドになります。
また、シダーウッドやホーウッドなどの甘さのあるウッドの香りと合わせると、まろやかで優しく穏やかな印象を創り上げることができます。



「ブラッドオレンジ」をブレンドした香り

スプリングエッセンス ブラッドオレンジ

ブラッドオレンジの甘さとやわらかなグリーン、穏やかなウッドが重なった、春の陽光のように心を明るく照らすブレンドです。
原料:ブラッドオレンジ、タンジェリン、柚子、レモンバーベナ、薩摩芳樟 etc.



City series 熊本(KUMAMOTO)

柚子・カボスなどの和柑橘の清々しさとブラッドオレンジの組み合わせが、自然と文化の調和を感じる熊本の空気感をイメージさせます。
原料:ブラッドオレンジ、ユズ、薩摩芳樟、カボス、レモンマートル etc.

アロマソムリエ | マグノリアの香りと効能・使い方

桜に先駆け庭木や街路樹で花を付けるモクレン。ふわっと甘い香りが漂ってくると、春の訪れを感じずにはいられません。
マグノリアとは、モクレン科モクレン属の総称で、モクレンもマグノリアの1種です。よく目にするピンク色の花の「シモクレン」や白花の「ハクモクレン」、日本原産のコブシなどの種類があり、いずれも香りのよい花を咲かせる花木です。
香りを楽しめる庭木として古くから愛され、品種改良も盛んに行われています。アジア、アメリカ、ヨーロッパなどに広く分布しています。


基本情報

科名:モクレン科
学名:Magnolia Glandifolia
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:中国
主な芳香成分:リナロール、2-メチル酪酸メチル、βカリオフィレン、βエレメン
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:強



香りのもつ機能

マグノリアの芳香成分に含まれるリナロールは鎮静作用が期待でき、不安や緊張、イライラを抑え、心を落ち着かせてリラックス効果を与えてくれると言われています。
特に、甘く華やかさのある香りが気持ちを和らげ、落ち着かせることに優れており、ストレスを感じそうになった時や、気持ちも軽やかに一日を始めたいときにもおすすめです。



使うシーンや季節

ほんのりスパイシーで甘くエキゾチックでありながら、グリーンやフルーティーといった印象も感じられるフローラルの香り。花が咲く春にぴったりな香りで、春の初々しさとともに、気品を感じていただけます。
空間に広げることで、「上質」「優雅」「優しさ」を表現することができます。濃い香りなので、ほんのり広げるだけで、空間が贅沢で上品な印象に。マグノリアは、生命力があり、希望や純粋さ、持続性を象徴しているといわれているため、ブライダルシーンにも適しています。華やかな祝いの場で、特別な一日を演出するのにおすすめです。
また気持ちを落ち着かせる機能性から、ストレスを溜め込んでしまったときなどにも効果が期待できます。リラックスタイムや気分が沈みがちなときに、お部屋に香りを広げてゆっくりとした時間とともに心身の疲れを癒すのもおすすめです。



相性のいいオイル

シトラス系:レモン、グレープフルーツ
ハーバル系:マジョラム、ラベンダー
フラワー系:ネロリ、イランイラン、ジャスミン
ウッド系:サンダルウッド

マグノリアにフルーティーさがあるため、シトラス系と相性がいいです。グリーンノートを活かすならハーバル系、上品な甘さを活かすならフローラル系とのブレンドもおすすめです。イランイランやジャスミン、サンダルウッドなどと合わせると奥行きのあるオリエンタルな香りを楽しめます。



「マグノリア」をブレンドした香り

スプリングエッセンス マグノリア

マグノリアの洋梨のような甘くフルーティーな香りを活かしたブレンド。春の芽吹きを感じさせる爽やかなグリーンノートの香りです。
原料:マグノリア、マジョラム、ライム、レモンマートル、アニス etc.

アロマソムリエ | クラリセージの香りと効能・使い方

クラリセージは直立した茎にハート形の葉をつけ、白や薄紫の可愛い花を咲かせる、草丈1mほどの二年草です。
クラリセージの「クラリ」は、「明るい、清浄な」を意味するラテン語の「クラルス」に由来すると言われています。これはクラリセージの種子から得た粘液が、目を洗うことに利用されたためのようです。

その他にもドイツでは、マスカットワインの香りづけにクラリセージを使っていたことから「マスカルテージセージ」とも呼ばれています。爽やかさの奥に深い甘みを感じるクラリセージの香りは、香水の原料として利用されることも多いです。

基本情報

科名:シソ科
学名:Salvia sclarea
抽出部位:花、葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要原産地: フランス、モロッコ、イタリア
主な芳香成分:酢酸リナリル、リナロール、スクラレオール
香りのタイプ: ハーバル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象: 強


香りのもつ機能


芳香成分のうち70%前後を占めているのが、ラベンダーやベルガモット等にも含まれている酢酸リナリルです。酢酸リナリルは、高い鎮静作用や弛緩作用が期待できると言われており、感情の起伏を穏やかにしてくれたり、緊張からくる体のコリをほぐしてくれる効果が期待できます。
その他にも、女性ホルモンのエストロゲンと似た成分であるスクラレオールも含まれているため、月経のトラブルや更年期症状の緩和にも期待できるといわれています。

・注意点
リラックス時におすすめの香りのため、集中する作業や車の運転時には使用を控えた方が良いでしょう。また、妊娠中や月経時の使用も避けた方が良いとされている香りです。



使うシーンや季節

体と心をほぐし、幸福感を引き出してくれるクラリセージの香りは、疲れがたまってしまった時やストレスを抱えている時のリラックスタイムを彩るのにおすすめの香りです。甘く温かい香りが、心身の緊張を解きほぐし不安な気持ちを和らげ、前向きな気持ちへと後押ししてくれます。華やかさや落ち着きのあるインテリアとの相性も良く、優雅な寛ぎの時間を過ごすことができます。
緊張を解きほぐしてくれる香りですが、人によっては必要な時に心地よく感じても、必要が無いときには苦手と感じる場合もある香りです。そのため今の自分を知るためのセルフケアのひとつとしてもおすすめしたい香りです。



相性のいいオイル

フローラル系:イランイラン、カモミール、ゼラニウム
ハーブ系:ラベンダー、スイートマジョラム
柑橘系:グレープフルーツ、ベルガモット

ハーブ系の香りですが、温かみや甘さも感じる落ち着いた印象の香りです。幅広い香りに合うため、自分の好みを探りながらブレンドを楽しむことができるオイルです。



「クラリセージ」をブレンドした香り

S11 リズム

イランイランやゼラニウムなど、フローラルな印象とクラリセージをブレンドした香り。華やかな印象の香りが温かく包みこんでくれます。
原料:イランイラン、ゼラニウム、クラリセージ、グレープフルーツ、ベルガモット etc.



JB07 薩摩芳樟

薩摩芳樟やホーウッドの甘く優しいウッドの香りと、クラリセージの温かさとハーバルな爽やかさが組み合わさった、爽やかで上品な甘さを楽しむことができる香りです。
原料:薩摩芳樟、ホーウッド、パルマローザ、ユーカリ、クラリセージ etc.



【大容量限定】おつかれさま

ウッドの深く落ち着いた香りとクラリセージの温かい香りが、ほっと一息ついてしまうような優しく安心感のある空間を作り出します。
原料:サンダルウッド、コパイバ、クラリセージ、ホーウッド、シダーウッド etc.

アロマソムリエ | イランイランの香りと効能・使い方

イランイランの香りは好き嫌いがわかれることもありますが、女性の不調を改善する効果が期待でき、日頃から愛用している方も多い香りです。
女性的な香りともいわれますが、実は男性からの人気が高い香りでもあります。エキゾチックで魅惑的な香りが、性別を問わず人々を魅了しているのかもしれません。

基本情報

科名:バンレイシ科
学名:Cananga odorata
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要原産地: マダガスカル、コモロ、インドネシア
主な芳香成分:リナロール、β-カリオフィレン、安息香酸ベンジル
香りのタイプ: フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象: 強

イランイラン自体は、黄色の花ですが、その香りはピンクや赤を思わせる濃厚で甘いフローラルノートが特徴です。まるで南国の高級リゾートを訪れたかのような、異国情緒あふれる魅惑的な香りが印象的です。



香りのもつ機能

香りを嗅ぐだけで、リラックスした気持ちになって、心を落ち着かせてくれます。ホルモンバランスを調整する成分も含まれているため、冷静になって自分らしさを取り戻したい時に使うと効果的です。
さらに、催淫作用があることでも知られ、インドネシアでは新婚初夜にイランイランの花びらをベッドに撒く習慣があると伝えられています。



使うシーンや季節

非日常感や幸福感を感じる香りのため、ウエディングなどの華やかな空間演出によく使用されます。いつもとは違った、華やぎのあるラグジュアリーな雰囲気を作り上げたいときに使いたい香りです。
ご自宅では、寝室などで過ごすリラックスタイムにおすすめです。女性に嬉しいホルモンバランス調整などの機能も期待できるため、ゆっくり眠れるように心身を落ちつかせてくれます。
特に春の季節には、新芽が芽吹き、花々が咲く華やかな雰囲気と調和しやすく、カモミールやラベンダーとブレンドすると、より優しく爽やかな香りが楽しめます。



相性のいいオイル

フローラル系:カモミール、ゼラニウム、ネロリ
シトラス系:オレンジ、グレープフルーツ
ハーブ系:ラベンダー、クラリセージ
ウッド系:サンダルウッド、ヒノキ

イランイランは主張が強い香りですが、ほかの香りとブレンドすると使いやすくなり、香りのアクセントになります。濃度が高いので使用量に注意しましょう。
特にオレンジやグレープフルーツなど柑橘系との相性がよく、イランイランらしさは残しながら、強さを和らげ、なじみやすくしてくれます。また、サンダルウッドなど、同じく温かい地方で育つ植物と相性が良く、よりオリエンタル、エキゾチックな印象を際立たせます。



「イランイラン」をブレンドした香り

D11 ルーセントパープル

シャープな清涼感が特徴のスパイクラベンダーやスペアミントがブレンドされており、軽やかさで洗練された印象です。
原料:イランイラン、スパイクラベンダー、ライム、スペアミント、ユーカリetc.



S11 リズム

心と体のバランスやリズムを整えてくれるような、イランイランとゼラニウムの華やかさと上品さを感じる香り。
原料:イランイラン、ゼラニウム、クラリセージ、グレープフルーツ、ベルガモット etc.



JD04 艶

どこか艶やかで優雅なネロリやパルマローザの香りの中に、ナチュラルな温かみも感じられるブレンド。
原料:ネロリ、イランイラン、パルマローザ、ヒノキ、グレープフルーツetc.

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