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ブルーサイプレスは、オーストラリア北部の熱帯地域(特にノーザンテリトリー州やクイーンズランド州)に自生する、常緑針葉樹「カリトリス・イントラトロピカ」から抽出されます。サバンナ状の乾燥林に孤高に佇む姿は印象的で、火災や強風といった過酷な自然環境にも耐える、強靭な生命力を備えています。
一般的に木部から採れるオイルは透明から黄色の色をしていますが、カリトリス・イントラトロピカから抽出されるオイルは、珍しくも美しい青色をしています。この神秘的なブルーは、蒸留の過程で生まれる「グアイアズレン」という天然色素によるもので、見る人を惹きつけます。グアイアズレンは、ジャーマンカモミールなど、ごく限られた植物にしか含まれない貴重な芳香成分です。
古来より、オーストラリアのアボリジニたちはこの木を「聖なる木」と呼び、精神の浄化とバランスを整える存在として尊んできました。煙を焚いて浄化や虫除けの儀式に、樹脂を傷の手当てや皮膚の保護に用いるなど、その用途は多岐にわたります。数千年に及ぶその歴史は、自然と共に生きるアボリジニの精神を今に伝えています。

基本情報

科名:ヒノキ科
学名:Callitris intratropica
抽出部位:木部
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:オーストラリア
主な芳香成分:グアイオール、ブルネソール、ユーデスモール、ジヒドロカリトリシン、エレモフィレンなど
香りのタイプ:ウッド
香りの揮発性:ラストノート
香りの印象:中



ブルーサイプレスの香りの特徴

ブルーサイプレスの香りは、深い森に包まれるような静寂感と、煙をまとったようなスモーキーさを持ち合わせています。どこかお香のような落ち着きを感じさせる香りでありながら、樹木がもつ芯のある強さと、ほのかな甘さが余韻を残します。
同じヒノキ科の「ホワイトサイプレス」と名前が似ていますが、香りの印象は大きく異なります。ホワイトサイプレスが清涼感と軽やかさを持つのに対し、ブルーサイプレスは重厚で温かみのあるウッディさが際立ちます。まるで焚火を囲むような、静かな時間と深い呼吸を誘う香りです。そのスモーキーで神秘的な香りは、空間に静寂と安定感をもたらし、心を内側へと導いてくれます。



ブルーサイプレスの持つ機能

心の芯を整える、静かな盾
ブルーサイプレスは、静かな森の中にいるような感覚をもたらし、心の揺らぎを静かに整え、内なる自信と安定感を取り戻す助けとなる香りです。
希少な青の芳香成分であるグアイアズレンは、抗炎症作用や皮膚の修復促進効果に優れており、肌のケアに取り入れられることもあります。
また、α-ピネンやセドロールを含み、抗菌作用や呼吸を楽にするサポートが期待されるため、深い呼吸を意識したいときや、季節の変わり目のサポートにも適しています。
気持ちがざわつくときや、静かに自分と向き合いたいとき、ゆっくりと眠りの準備をしたい夜に。ブルーサイプレスの深くスモーキーな香りが、そっと寄り添い、穏やかな時間を演出してくれます。



ブルーサイプレスを使うシーンや季節

ブルーサイプレスは、スモーキーで静謐な香りが空間を深い落ち着きで包み込み、内省やリラックスを促すのに最適です。特に秋から冬にかけての季節や、1日の終わりに心を整える時間に、温もりと安らぎをもたらしてくれます。

静けさをデザインする空間に
ブルーサイプレスの香りにはスモーキーさと深みがあり、室内の雰囲気を落ち着いた印象に整えてくれます。
リラックスや集中を必要とする場面に適しており、ウェルネスサロンやスパの施術前後、静かなラウンジ空間、ホテルのリトリートルームなどにもおすすめです。香りの主張が強すぎず、清潔感と穏やかさを両立しているため、多くの人が出入りする空間でも使いやすいオイルです。
書斎や瞑想スペース、ヨガルームなど、シンプルな空間でも香りを加えることで、より目的に合った空気感を演出することができます。

1日の終わり、心をリセットする時に
夜のリラックスタイムや眠りに入る前にもぴったりの香りです。ディフューザーに数滴垂らせば、深い森の中で焚火にあたっているような、温もりと静けさに包まれます。
読書や日記をつける時間など、静かに過ごす時間に自然と意識を内側へ向けやすくなる香りです。ストレッチやスキンケアの時間に香らせることで、自然に呼吸が深まり、1日の終わりを静かに整えるサポートになります。お風呂上がりの寝室や、ベッドまわりに香らせることで、緊張をゆるめて気持ちを切り替えるきっかけになります。

深まる季節に寄り添う香り
気温が下がり始める秋から冬にかけて特におすすめです。深みのあるウッディさが、肌寒い空気に温もりを添えてくれます。
乾燥が気になる時期にも、香りを使うことで室内の印象がやわらぎ、季節の空気に合わせた心地よい空間づくりができます。リビングで過ごす時間、こたつで温まるひととき、暖房の効いた室内に少し自然の気配を取り入れたいときなど、暮らしの中に溶け込む香りです。
季節の変化によって気分が不安定になりやすいときにも、気持ちをゆるやかに整えるサポートとして活用できます。



相性のいいオイル

シトラス系:ベルガモット、オレンジ
ハーブ系:ラベンダー、ティートリー
ウッド系:サンダルウッド、フランキンセンス、パチュリ

ブルーサイプレスは、香り自体が強く個性のある精油のため、ブレンドするときは少量でも十分に香りが感じられるため、控えめに使うのがコツです。ほんの数滴で香りに深みと立体感が生まれ、ベースノートとしての役割をしっかり果たしてくれます。
サンダルウッドやフランキンセンスなどのウッディ系との相性が良く、組み合わせることで、深くグラウンディングされた神秘的な香りに仕上がります。香りに重さが出すぎる場合は、軽めのウッドや、シトラスやハーブで抜け感をプラスするとバランスが整います。
また、ラベンダーやティートリーと合わせると、香りに華やかさと軽やかさが加わり、スモーキーさと透明感が絶妙にマッチした洗練された空気感を演出します。



「ブルーサイプレス」をブレンドした香り

D18 トラストネイビー

信頼できる、包容力のあるウッディブレンド。ヒノキとブルーサイプレスの静謐な森林の香りに、ジュニパーの清涼感、パチュリの大地のぬくもりが重なり、心を静かに落ち着かせてくれます。
1日の終わりに心を整えるときはもちろん、緊張をゆるめたいビジネスシーンにも寄り添ってくれる香りです。
原料:ヒノキ, フランキンセンス, パチュリ, ジュニパー, ブルーサイプレス, etc.


JD01 清

シャープでクリーンな印象の中に、スモーキーな静けさが余韻として漂うブレンド。ブルーサイプレスの奥行きある静けさを、レモンやライムの透明感ある爽やかさが引き立て、アニスのやわらかな甘さがアクセントに。
清潔感と静けさを兼ね備えたこの香りは、ウェルカムアロマとして空間の浄化や、朝のリフレッシュにぴったりです。
原料:ブルーサイプレス, アニス, ユーカリ, レモン, ライム, etc.


GB03 オーストラリアブルーサイプレス

サイプレスとティートリーが呼び覚ますオーストラリアの大自然の息吹に、サンダルウッドとフランキンセンスが加わり、静けさと神秘的な気配が調和する香りです。中心に据えられたブルーサイプレスが、ブレンド全体に深みと奥行き、青い静寂の気配をもたらします。
瞑想やヨガの前後、心を鎮めたい空間におすすめです。
原料:ブルーサイプレス, サイプレス, サンダルウッド, フランキンセンス, ティートリー, etc.