CATEGORY
AROMA SOMMELIER
「オレンジフラワー」ともよばれるネロリは、非常に品種の多いミカン科の植物の中でも特に「ビターオレンジ」の花から採られる精油を指します。 ビターオレンジの果実は苦みが強く食用には適していませんが、香りの良さから、花からはネロリ、枝からはプチグレン、果皮からはビターオレンジの精油がとられ、香料として余すところなく活用されています。 また、精油を採る際に、副産物として蒸留時にできるネロリの芳香蒸留水は、「オレンジフラワーウォーター」として飲料、お菓子など食品の材料、化粧品としても活用されています。
「ネロリ」と言う名前は、17世紀のイタリア、ネロラ公国の王妃アンナ・マリアがこの香りを愛したことが由来しています。当時ネロリの香りはパリ社交界で大流行し、皮手袋や手紙の香り付けや、入浴時にも使用されたそうです。
科名:ミカン科
学名:Citrus aurantium
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:イタリア・フランス・モロッコ
主な芳香成分:リナロール、ネラール、酢酸リナリル、リモネン、ネロリドールなど
香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:中
ネロリの香りは、オレンジのような明るい爽やかさと花精油ならではの華やかさを合わせ持つ非常に魅力的な香りです。オレンジの親しみやすく明るい香りの印象を彷彿とさせながらも、ぐっとやわらかく、上品にした香りです。一度香ると印象に残る、ほのかな青みがアクセントになっています。
またネロリは、大量に精油が作れないため、希少価値の高い香りです。花はひとつひとつ手で摘まれるため、収穫に時間と手間がかかります。たくさんの花からわずかな精油しか取ることができないため、非常に高価なオイルのひとつです。
ネロリの香りは心を穏やかに落ち着かせながらも、明るさのある香りが気持ちを前向きにし、ストレスやイライラを和らげてくれます。「天然の精神安定剤」と言われることもあるほどです。 不安感や心配事があるとき、ストレスがたまって元気が出ない時にやさしく励ましてくれる香りです。
また、ストレスによる胃腸の働きの不調を和らげ、消化不良や腹痛、心因性のトラブルにも効果が期待できます。
ネロリの上品で華やかさの中に清楚さとフレッシュさのある香りは、とっておきのひとときにぴったり。 お客様をお招きしてティータイムを楽しむお部屋に香りを広げておもてなしするのもおすすめ。 ブライダルパーティーなどの特別なときにも、場を華やかに盛り上げてくれる香りです。
また、ストレスケアにも適しているので、疲れがたまって贅沢気分を味わいたいときに、アロマミストを使えばシュッとひと吹きで気持ちの切り替えに。
季節を問わず使用できますが、明るくほがらかな印象から春~初夏にぴったりの香りです。
ハーブ系:ラベンダー
シトラス系:ベルガモット、オレンジ
ウッド系:サンダルウッド
フラワー系:イランイラン、ジャスミン、カモミール
フローラルとシトラスの要素を持った香りなので、フラワー系、シトラス系とは広く好相性です。
組み合わせにより青みが目立つ場合があるので、ビターなハーブ系やウッド系とは様子を見ながら組み合わせるのがおすすめです。深い甘さのある樹脂系や重厚感のあるウッド系との相性も良いです。
小さな花々が可愛らしくほころぶように。
ストレスを和らげて気持ちを安定させるような、穏やかな表情を持つブレンド。
原料:ネロリ、カモミール、ロサリナ、レモン、プチグレン etc.
大人の女性を思わせる落ち着いた上品な華やかさ。
鮮やかさの中に、さり気なく情熱と色気を秘めた日本的な美意識を表現したブレンド。
原料:ネロリ、イランイラン、パルマローザ、ヒノキ、グレープフルーツ etc.
眠る前に、穏やかで満たされた時間を。
ネロリと相性のよいシトラス系のピュアでやさしいリラックスブレンド。
原料:ベルガモット、ネロリ、ユズ、オレンジ、フランキンセンス etc.
RECOMMEND