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4月に新しい生活が始まり、ようやく慣れてきた5月。
この時期に気をつけたいのが、「なんだか気分が乗らない」「毎日がだるい」といった、5月病と呼ばれる心と体の変調のサインです。
5月病の原因や特徴を知りながら、もし不調を感じたときでも無理なく整えられるような、アロマを使ったやさしいセルフケア方法をご紹介します。
5月病とは、新年度のスタートである4月に張りつめていた緊張が、ゴールデンウィーク明けにふっと緩んだとき、心や体にあらわれる不調のことを指します。新入社員や新学期を迎えた学生など、環境が大きく変わった人に起こりやすいとされますが、年齢や立場に関係なく、誰にでも起こり得る季節性のゆらぎです。
背景にはさまざまな要因が重なっています。新しい人間関係や慣れない生活による精神的なストレス、寒暖差や気圧の変動による自律神経の乱れ。さらに、4月の慌ただしさによってがんばりすぎてしまい、ひと段落ついたことで訪れる燃え尽き感も影響すると考えられています。
「まだ5月なのに、なんだか心がついてこない…」と感じたときは、無理をせずに、自分の内側の声に耳を傾ける時間をとってみてください。以下のセルフチェックで、今の心と体の状態を確認してみましょう。
心の不調サイン
□ 理由もなく気分が沈みがち
□ やる気が出ず、何もしたくない
□ 集中力が続かない
□ ささいなことでイライラする
体の不調サイン
□ 朝起きるのがつらい
□ 食欲が落ちた、過食気味
□ 眠れない、または眠りが浅い
□ なんとなく体が重く感じる日が続く
3項目以上当てはまる方は、セルフケアを意識的に取り入れるタイミングかもしれません。こうした症状は、決して「怠け」ではなく、心と体からの大切なSOSです。まずは「自分を整えること」から、ゆっくり始めていきましょう。
心身のゆらぎを感じたとき、まずは自分をいたわる時間をとることが大切です。香りはそのきっかけのひとつとして、やさしく寄り添ってくれるかもしれません。
香りの成分は、鼻から脳へ約0.2秒ほどで届くと言われてます。香りが伝わるのは脳の「大脳辺縁系」と言われる、感情・記憶・自律神経のバランスを司る部分です。つまり香りは、私たちの気分や心身のバランスに心地よい影響を与える効果が期待できます。
また、アロマの魅力は、香るだけで始められる手軽さにもあります。仕事や育児、家事などに追われる忙しい毎日の中でも、ほんの数分で心と体のリズムを取り戻すきっかけとなるのがアロマを使ったセルフケアの大きなメリットです。
5月病のように症状がはっきりしないけれど「何となく不調」なときに、アロマは寄り添いながらサポートをしてくれる存在です。
「朝、気持ちがなかなか切り替わらない」「仕事を始めても集中できない」。そんなときは、アロマの力を借りて、気分のスイッチを入れるのがおすすめです。
気分が落ち込みがちなときには、柑橘系やハーブ系のすっきりとした香りが効果的。「S01 ウェイクアップ」は、レモンやローズマリーを基調としたブレンドで、すっきりとした香りが朝の空気をリフレッシュし、クリアな気分へと導いてくれるような印象をもたらします。「もうひとがんばりしたい朝」や、「なんとなくダラダラしてしまう午後」の気分転換にもぴったりです。
朝の身支度をしながらディフューザーで空間に香りを広げたり、ティッシュやハンカチに1滴垂らし、通勤や移動中にも香りを楽しんだり。また、デスクにアロマストーンを置けば、作業にもメリハリが生まれます。ほんの数分でも香りに包まれることで、気分が軽くなり、「やってみよう」という気持ちが自然に湧いてきます。
5月病のもうひとつのサインは、睡眠の質の低下と言われています。「眠れない」「疲れが取れない」といった睡眠の不調があります。心や体の緊張状態が続いていると、夜になってもリラックスできず、眠りが浅くなったり寝つきが悪くなったりしてしまうことも。
そんな夜におすすめなのが、ラベンダーやオレンジなど、やさしく穏やかな香りです。「D16 クワイエットサンセット」は、深みのある甘さと落ち着いたトーンが特徴のブレンド。1日の終わりにふさわしい香りは、自然と穏やかな気持に整えてくれます。
寝る30分ほど前に寝室でディフューザーを使って空間に香りを広げたり、ナイトストレッチとあわせて使ったりすることで、ゆっくりと眠りへ向かう準備が整っていきます。1日がんばった自分を、香りでそっとねぎらう夜。そんな時間が、翌朝のすっきりとした目覚めや、整った心と体につながっていくかもしれません。
「理由はないけど落ち込む」「なんだか体が重たい」「感情の波が激しい」。そんな日々のゆらぎには、自律神経の乱れが関係しているかもしれません。自律神経は、体温調節や感情バランス、睡眠リズムなど、心と体のはたらきを支える大切な仕組み。春はこのバランスが崩れやすく、5月病のさまざまな不調にも深く関係していると考えられています。
ゼラニウムやカモミールなどをブレンドした「シンプルカーム」は、ふんわりとやさしい香り立ちで、気分の浮き沈みが気になるときにも穏やかに寄り添ってくれる印象です。「理由のないゆらぎ」を感じたときに、心地よい呼吸を取り戻すための香りの習慣として取り入れてみてはいかがでしょうか。
朝や夕方など、気持ちが落ち込みやすい時間帯や、家事やデスクワークの合間に香りを取り入れて呼吸を整えるのもおすすめ。ヨガや瞑想などの静かな時間に香りを添えたりするのも心地よい使い方です。
春は、新しいことが始まる季節。ワクワクする気持ちの裏で、私たちの心と体は、知らず知らずのうちにプレッシャーや変化の波を受け取っています。その結果として訪れるのが5月病という、春特有のゆらぎなのかもしれません。
がんばりすぎた心を少し休ませてあげたり、心地よい香りで呼吸を深めたり。それだけでも、心と体はゆっくりと元のリズムを取り戻していくものです。
アロマは、日常の中でほんの数分、自分自身と向き合う時間をつくってくれる小さな道具です。あなたにとって心地よい香りが、前向きな毎日へと導いてくれますように――。
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